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8号車との絆確かめ“黄金時代”へ!超特急アリーナツアー、笑顔あふれる空間で幕

5年以上前2018年12月27日 23:04

超特急が昨日12月27日に大阪・大阪城ホールにてアリーナツアー「BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH」のファイナル公演を開催した。

約2万3000人の熱狂を集め、超特急が8号車(超特急ファンの呼称)に新たな景色を見せた埼玉・さいたまスーパーアリーナでの初ワンマンに続いて行われたツアー大阪公演。大阪城ホールでの2DAYSという形で実施されたこの公演には2日間合わせて約2万6000人のファンが集結した。

さいたまスーパーアリーナでは「No. 1」に乗せて巨大なスロープからステージへと降りてくるメンバーの姿がファンを驚かせたオープニング、大阪公演の1曲目を飾ったのは「Beasty Spider」だった。イントロのカウントダウンの音に場内の期待感が急上昇したその瞬間、6人はポップアップで飛び出して舞台上に立つ。何本ものレーザーが鋭く客席へ向けて放たれる中、クールな視線を投げながら唇に指を這わせる彼らの姿にオーディエンスの興奮は一気に高まっていく。

リョウガの「大阪城ホール、行くぞ!」という気合いの叫びから「超えてアバンチュール」になだれ込むと、舞台の手前からは火花の特効が噴出してド派手にステージを彩った。センターを務めるリョウガに手を引かれて中央に立ったカイは、得意技・IKKOのモノマネで「桃源郷~!!」と歌詞を引用しメンバーと8号車の笑い声を誘う。6人が無心で踊るパラパラに合わせてファンの持つペンライトもリズミカルに揺れる「PUMP ME UP」が届けられると、続く「Drive on week」ではユーキの「今日は精一杯盛り上がるぞー!!」という声と共に6人がトロッコに乗って客席エリアへ。メンバーの名前を何度も叫ぶコールがにぎやかなこの曲を、彼らは8号車と共に楽しんでみせる。初っ端から容赦なくオーディエンスを巻き込んでいく超特急らしいパフォーマンスで、曲を重ねるごとに場内の一体感は強くなっていった。

センターステージからメインステージへと伸びる長い花道でユーキがアクロバットの連続技をダイナミックに見せた「Booster」を終えると最初のMCへ。それぞれが自己紹介をしたのち、リーダーのリョウガはこの日のライブが超特急にとって年内ラストライブであることを観客に伝え「今年を締めくくり、来年を迎えるためのライブなんです。楽しむ準備、できてますね?」と確かめるように語りかけた。タカシが美しいファルセットで切ない恋心を表現した「Fashion」からはステージ上のムードががらりと変わり、彼らはここからのパートでテーマ性の強い超特急ならではのパフォーマンスをじっくりと聴衆に提示していく。エッジィな重低音に6人がパワフルに身体を弾ませた「コーシエンノイ」(タイ語が正式表記)では、彼らの後ろに現れたLEDパネルが幾何学模様を映し出し、ダンスにミステリアスな彩りを添える。そして、そのLEDパネルを巧みに使い6人が曲中に早着替えした「Time Wave」で“時空の歪み”を印象付けたのをきっかけに、超特急が提示するメッセージは「時代」というこのツアーのキーワードをテーマに一層色濃いものに。ステージの最上段に立ったメンバーが披露したのはユースケが初めてセンターを務めた楽曲「ikki!!!!!i!!」で、ここから彼らは舞台セットを1段ずつ下りつつ、リョウガのセンター曲「Bloody Night」、カイのセンター曲「POLICEMEN」、タクヤのセンター曲「Shake body」、ユーキのセンター曲「TRAIN」と、リリースとは逆の順番でダンサーそれぞれの初センター曲を届けていく。扇子やマント、警棒などグループの初期楽曲に顕著だったアイテムを使ってのダンスもしっかりと再現され、リョウガの「ずっと……ずっと君だけを」、カイの「浮気現場を発見、直ちに急行せよ!」といったセリフパートにも大きな歓声が沸いていた。

「TRAIN」を終えると暗転した場内にはテープを早回しで送る音が響き渡る。そしてピアノの調べと共に1輪のバラを手にしたカイの姿が浮かび、6人はここで3rdアルバム「GOLDEN EPOCH」のリード曲でもある最新ナンバー「need you」をドロップした。ユーキが自らの超特急への思いを込めて振り付けしたこの曲には逆再生音に乗せて「ikki!!!!!i!!」から「TRAIN」へ、5人のダンサーが初センター曲の振りをつないで“時間を巻き戻す”パートがあり、ここまで丁寧に引いてきた伏線を曲中で一気に回収してみせるような彼らのパフォーマンスを、会場中が息を飲むように見つめる。曲終わり、カイの手で放り投げられたバラを手に取ったユーキはどこか虚ろな視線を遠くに投げながら、1人舞台の奥へと消えていった。

「need you」のミュージックビデオで描かれたような、惑星をさまよう6人の姿を映すVTRがビジョンに映し出されるとライブは次のシーンへ。ステージ最上段に6つの影が浮かび上がったのと同時に会場に響いたのは「Snow break」のイントロ。冬の季節にしか披露されないこのバラードに、客席からは大きな歓声が上がる。カイがプロデュースしたモノトーンのボタニカル柄のジャケットに身を包んだメンバーの前にはメインステージとセンターステージを結ぶスロープが作られ、ダンサーの5人はあふれる思いを表情に滲ませながらゆっくりとスロープを下っていった。一本道の5カ所で足を止めた彼らが順にソロを踊ると、タカシはそれぞれのもとに優しく寄り添いながら歩を進め、ダンサーと感情を共有する。センターステージの上で回るミラーボールの細かな光の粒が降りしきる雪のように舞台や客席に落ちるドラマチックな演出も、彼らの描き出す楽曲の世界観をより鮮明なものにしていた。

大阪公演が初披露の舞台となった「Full moon」ではカイ、リョウガ、ユーキがトリオで魅せた長尺のフロア技やしなやかなボディウェーブで音に身をゆだねる6人の姿に8号車が熱い眼差しを注ぐ。続く「霖雨」ではサビのパートが来るごとにまったく違った景色が観客の眼前に広がる異色のダンス演出がオーディエンスの目を奪った。彼らは繊細かつダイナミックな身振りで“君がいない世界”の苦しさをリアルに描き出し、タカシのボーカルにも一層熱がこもっていく。またリョウガとタクヤによるペアやカイのソロなど、1人ひとりにスポットが当たるこの曲は各々のパフォーマンスの進化もはっきりと8号車に提示し、感情の機微まで映し出すような彼らのダンスにオーディエンスは終始魅了されていた。

「霖雨」のあとのMCでは、12月25日にユニバーサル・スタジオ・ジャパンで行われた超特急の結成7周年記念ライブのあとに6人がパークのライドを楽しんだというエピソードが楽しげに語られた。そして「need you」に至るまでのセットリストについて、カイは「演出家・ユーキ先生の粋なセットリスト!」とユーキに声をかける。この言葉にユーキは「ライブのテーマが『黄金時代』だから『時代』にかけて、今までの超特急というものを感じてもらいたいなと思って」とその意図を明かしていた。

リョウガが「もう中盤戦なんですが、逆に言えば“まだ”中盤戦。まだまだ楽しんでいきましょう!」と呼びかけたライブ後半戦、メンバーはタクヤの「出発進行ー!」というかけ声を合図に元気にステージを飛び出した。「My Buddy」で彼らがスタンド席最上部の通路に用意されたトロッコに乗り込むと、思わぬサプライズに歓喜の声が場内を包み込む。メンバーは動物の耳のキュートなカチューシャを付けて一層の歓声を誘いつつ、8号車に笑顔で手を振りながら客席通路を進んで行った。

「SAIKOU KOUSHIN」を歌いながらメインステージに戻り、「超ネバギバDANCE」を晴れやかな表情で届けた6人。「SAY NO」ではユーキが「まだまだみんな楽しめるよね? 腹から声出して一緒に踊るよ!」と一層の声援を求める。大盛り上がりの中「バッタマン」になだれ込むと今度はユースケが「叫んでいこうぜ! 楽しんでいこうぜ!」と8号車に呼びかけた。彼は8号車の「超特急で出発進行!」というコールに「超特急は“ご自由に”!」と声を重ね、メンバーはこれを合図にステージのあちこちへ。ユースケが“鼻チュー”をしているタカシをハグしたまま離さなかったり、ユーキがユースケの代わりに何度も雄叫びを上げたりと、フリーに動き回る彼らの無邪気すぎる行動の数々にホールは熱狂の渦に飲み込まれていった。

楽しい余韻を引きずりつつ6人は改めてファンの前に並び、タカシは「時代を超えて。僕たちと一緒に新たな時代に進んでいきましょう。最後の曲です」と伝えた。本編ラストの「Time of GOLD」、パワフルなリズムの上で躍動するダンサーと軽やかなフェイクを入れて歌を思い切り楽しむタカシの姿がまぶしく光に照らされ、晴れやかな高揚感がホールの大きな空間を満たしていく。すると大サビでは曲の拍子に合わせ、テープキャノンが5段階に分けて客席に放たれた。華やかなフィナーレの演出の中、リョウガは「GOLDEN EPOCH、黄金時代を僕たちと歩んでいこう!」と力強く8号車に呼びかけ、メンバーは大きな笑顔を浮かべながらステージをあとにする。

即座に上がった「超特急! 超特急!」という8号車のアンコールの声を受け、ツアーTシャツをアレンジした衣装に着替えたメンバーはファンの前に戻った。アンコールは「gr8est journey」でスタート。突き抜けるように明るいこの曲のシンフォニックなサウンドはステージ上にも客席にも笑顔の輪を広げ、曲終わりにメンバーは思わず「いい曲だなあ」とつぶやく。ここで彼らはアリーナツアーを終えようとしている今の心境を1人ずつ語り、タカシは「僕たちはみんなを笑顔にしたい一心で挑んできました。それが実際に今日形になってすごくうれしいなって気持ちです」とコメント。ユーキは「平成も最後で来年には新元号になるわけですけど、平成の時代に皆さんと出会えてライブできたことが感謝でたまらないです。『gr8est journey』の歌詞にもあるけど、来年もレールの先の先まで新しい道を作っていきたい。僕らが熱い絆で結ばれるような2019年にできたらと思います」とあふれる思いを吐露し、カイは「寂しい気持ちはまた来年楽しむために持って帰る“お土産”。その気持ちをまたライブのときに持ってきて、みんなで楽しい気持ちに変えましょう」と優しく8号車に呼びかけた。

リョウガが「皆さんには最後の最後まで楽しむ義務があります。ラストのラストまで楽しんでいこうぜ!」と観客に声をかけると「fanfare」の音が鳴り響き、ここでタクヤは「来年の超特急もみんなと一緒に走って行くから付いて来てね。これからもよろしくね! 大好きだよー!!」と思い切り声を上げた。彼のまっすぐなメッセージを受け取った8号車は大きなシンガロングを返す。強い一体感に包まれた会場のムードに、タカシは歌いながらも「みんな大好きや!」と思わず叫び声を上げていた。

「Party Maker」でハチャメチャなお祭り騒ぎを繰り広げた6人を舞台奥へと見送るも会場の熱気は冷めることなく、ライブはダブルアンコールへと突入。リョウガが「何を披露しようか……」と困り顔を浮かべると、ユースケは即座に「はいはいはい!」と挙手して「最後に8号車さんにプレゼントじゃないですけど、僕たちからの愛を届けたいと思うんです。それでは聞いてください。『8号車との歌』!」と、自身が作詞作曲したナンバーをタイトルコールした。8号車との絆を確かめるためにユースケが制作し、超特急の愛を伝えるために全員がボーカルを取ったこの曲はこの大阪公演が初披露。ユースケと振付師のU☆Gが中心となって振りを作り、ユーキがサポートしたというパフォーマンスではサビのパートで6人が全身で大きな8のポーズを作り、まっすぐに8号車への思いを伝えていく。そしてタカシが「どんな時も僕たちを照らしてくれる存在は8号車 ペンライトで灯す希望の愛の光」と歌うと、6人の手には隠し持っていたペンライトが。8号車たちの驚きの歓声にニヤッと笑みを浮かべたメンバーはペンライトを使ったダンスを踊り、ラストにはユースケがもう1本持っていた8号車カラーのピンクのペンライトも使った7本を合わせて「8」の字を光の中に浮かび上がらせてみせた。

2018年のライブ活動を締めくくり、この先の“黄金時代”へ向かうための大切な1曲で、8号車との絆をしっかりと確かめ合った超特急。最後にリョウガは「この歌の通り、僕たちは8号車とどこまでも、レールの先の先まで走っていきたいと思っています。同じ超特急のメンバーとして、共に輝かしいステージに立ちたいと思っているので、これからもどうかよろしくお願いします!」とメンバーを代表して思いを伝えた。「BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH」は笑顔あふれる空間の中で終幕。メンバーたちは「よいお年を!」「2019年も会おうな!」と最後まで観客に声をかけながら、ステージをあとにした。

超特急「BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH」2018年12月27日 大阪城ホール セットリスト

01. Beasty Spider
02. 超えてアバンチュール
03. PUMP ME UP
04. Drive on week
05. COMP!!COMP!!COMP!!
06. Booster
07. Fashion
08. コーシエンノイ ※タイ語が正式表記
09. Time Wave
10. ikki!!!!!i!!
11. Bloody Night
12. POLICEMEN
13. Shake body
14. TRAIN
15. need you
16. Snow break
17. Full moon
18. 霖雨
19. Jesus
20. My Buddy
21. SAIKOU KOUSHIN
22. 超ネバギバDANCE
23. SAY NO
24. バッタマン
25. Time of GOLD
<アンコール>
26. gr8est journey
27. fanfare
28. Party Maker
<ダブルアンコール>
29. 8号車との歌

超特急「BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH」2018年12月26日 大阪城ホール セットリスト

01. Beasty Spider
02. 超えてアバンチュール
03. PUMP ME UP
04. Drive on week
05. COMP!!COMP!!COMP!!
06. Booster
07. Fashion
08. コーシエンノイ ※タイ語が正式表記
09. Time Wave
10. ikki!!!!!i!!
11. Bloody Night
12. POLICEMEN
13. Shake body
14. TRAIN
15. need you
16. Snow break
17. Full moon
18. 霖雨
19. Jesus
20. My Buddy
21. SAIKOU KOUSHIN
22. Kiss Me Baby
23. SAY NO
24. バッタマン
25. Time of GOLD
<アンコール>
26. gr8est journey
27. fanfare
28. up to you
<ダブルアンコール>
29. 8号車との歌

(撮影:米山三郎、深野輝美)

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