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銀杏BOYZが年末のスマホライブで最新アルバムを再現、イノマーへの思いを語る

3年以上前2020年12月28日 9:01

銀杏BOYZが12月26日に配信ライブ「銀杏BOYZ 年末のスマホライブ2020」を開催した。

銀杏BOYZが配信ライブを行うのは、8月に東京・渋谷La.mamaより生配信した「銀杏BOYZ スマホライブ2020」以来2回目。今回も前回と同様にスマートフォンでの視聴が推奨され、ライブはスマホから縦型で生中継された。また前回の中継には2台のスマホが使われたが、今回は“6台くらい”のスマホで撮影。いくつものアングルを切り替えながら、銀杏BOYZのライブの模様が視聴者のスマホに届けられた。

開演時間を過ぎた19:16、画面には道端にしゃがんで何かをしゃべっている峯田和伸が映し出される。しかし、すでにバンドメンバーは楽器を鳴らし始めており、峯田が何をしゃべっているのかは聞き取れない。その状態が3分くらい続いたあと、峯田は「2020年は終わりますけど、こんなにガラガラの街ですけど、やろうと思います。歌いたいと思います。聴いていてください」と立ち上がり、ペットボトルの水をひと口飲んで残りを頭からかぶる。ずぶ濡れの峯田は神奈川・CLUB CITTA'の入り口を入り、フロアでメンバーと合流した。

「2020年12月26日、銀杏BOYZ、歌います!」とスタンドからマイクをはずし、「ヴアーッ!!」と絶叫した峯田。するとバンドは爆音を鳴らし、10月にリリースされた銀杏BOYZの6年半ぶりのアルバム「ねえみんな大好きだよ」の1曲目「DO YOU LIKE ME」でライブをスタートさせた。ライブは同アルバムの流れに沿って進んでいき、3曲目の「大人全滅」を歌い終えると、峯田は床に横たわって目を閉じた。

そこから立ち上がった峯田は「ぼくが、ぼくが、ぼくが生きるまで、きみは、死なないで、きみは、死なないで」としゃべり始める。この言葉は、2019年12月に亡くなったイノマー(オナニーマシーン)を見舞った際に、峯田が寄せ書きに書いた言葉を原案に書いた「アーメン・ザーメン・メリーチェイン」の一節。この言葉から始まった同曲では峯田が渾身の歌唱を響かせ、ライブは早くも最初のピークを迎えた。峯田が「銀杏BOYZです、どうもありがとう」と発した瞬間に、画面は道行くさまざまな男性たちを捕まえて作った「ボーイズ・オン・ザ・ラン」のミュージックビデオに切り替わり、そのままライブは換気の休憩時間に入った。

12分弱に及ぶMVの上映が終わると、再び会場と中継がつながり峯田自らこの映像について説明。ぎゅうぎゅうのライブシーンも映るこのMVについて、彼は「今はこのMVの頃のような密なライブはできない、世の中が元通りになるかどうかはわからないが、自分はお客さんを300人に絞るようなライブはやりたくない。だから今はこういう方法でやる」と語り、アコースティックギターを手に「骨」を歌い始めた。

峯田は「ただ大きい声で、目の前にいる君に歌う、ただそれだけで、僕はこの世界と一体になれる」と語った後、「エンジェルベイビー」を披露。続く「恋は永遠」では峯田の背後、ステージを隠すように下りた幕に女性の横顔などの映像が映し出された。峯田がリッケンバッカーをかき鳴らしながら歌った「いちごの唄」を終えて、ライブは2度目の休憩へ。ここでは「新訳 銀河鉄道の夜」を女性が朗読する声で始まる「ぽあだむ」のMVが上映された。

毎年クリスマスにはオナニーマシーンと共に渋谷La.mamaにて「童貞たちのクリスマスイブ」というイベントを行ってきた銀杏BOYZ。峯田は「ひどい人だよね、この先、毎年クリスマスを迎えるたびに思い出すんだよね、何年経っても思い出すんじゃないかな。(遠藤)ミチロウさんも、好きな人はいなくなっちゃう。でも、肉体は消えてても、家で(音楽を)聴いてたら、思い出すんだよね。思い出すってことは、あるんだよね」と語り、ゲストのDr.kyOnの演奏と自身が奏でるアコギのアンサンブルに乗せて「生きたい」を歌い始めた。2016年に書かれ、現体制の銀杏BOYZの出発のきっかけになった、12分以上にわたるこの曲を前半は2人きりで、中盤からバンドも加わって演奏。後半では峯田がマイクを両手で握り、祈るように歌う一幕もあった。

雪景色の映像がステージ幕に映し出される中「GOD SAVE THE わーるど」を歌った峯田は「今年最後の土曜日の夜、長い時間観ていただいて、ありがとうございました。『ねえみんな大好きだよ』、10月21日に発売されて、ようやく全曲お披露目できてうれしいです。新曲たちが成仏してくれていると思います。最後、1曲歌います」と語り、アルバムの最後を飾る「アレックス」を披露。曲の終わりで峯田はメンバーやスタッフ、視聴者に感謝の言葉を述べ本編を締めくくった。

楽屋の外でタバコを吸いながらバンドメンバーと話した峯田は、再び会場内に移動。しばし「M-1グランプリ」の話をしたあと「負けないようにしないとね」とアコギを抱え、「それでは、誰も頼んでないと思うけど、アンコールやります」とアンコールの開始を宣言した。そしてDr.kyOnも加えて「東京」を演奏し始めると、ミラーボールの光が会場いっぱいを照らす。最後に披露された「夢で逢えたら」では、ギターソロ明けのサビで峯田が自分を撮るスマホをつかみ取り、レンズをなめた。曲が終わり峯田は「大好きだよ、皆さん。大好きだ。ライブハウスでまた会うべな、銀杏BOYZでした!」と叫び、スマホのレンズを手のひらで塞いだ。

このライブのアーカイブ映像は1月11日(月・祝)23:59までPIA LIVE STREAMにて配信中。視聴チケットは1月11日21:00まで購入することができる。

「銀杏BOYZ 年末のスマホライブ2020」2021年12月26日 セットリスト

01. DO YOU LIKE ME
02. SKOOL PILL
03. 大人全滅
04. アーメン・ザーメン・メリーチェイン
05. 骨
06. エンジェルベイビー
07. 恋は永遠
08. いちごの唄 long long cake mix
09. 生きたい
10. GOD SAVE THE わーるど
11. アレックス
<アンコール>
12. 東京
13. 夢で逢えたら

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