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Cody・Lee(李)×サニーデイ×ロコディ、異色の3組が集結した「すももハイツ」2日目

「ようこそ!すももハイツへ 3LDK -2024-」2日目の集合写真(Photo by Yu Hashimoto)。
約1か月前2024年03月25日 10:01

Cody・Lee(李)の主催イベント「ようこそ!すももハイツへ 3LDK -2024-」が3月16、17日に東京・東京キネマ倶楽部で開催された。音楽ナタリーでは初日公演に続き2日目の様子もレポートする。「ようこそ!すももハイツへ」は「自分達が好きな、友達になりたい人達を<来客>として招く!」をコンセプトに、さまざまなゲストを迎えて行われるイベント。3回目の開催となる今回は、2日目にサニーデイ・サービスとロングコートダディが出演した。

サニーデイ・サービス

2日目はサニーデイ・サービスのステージで幕開け。3人はメロウな楽曲「Baby Blue」でパフォーマンスを始め、この季節にぴったりな春らしいナンバー「夜のメロディ」「恋におちたら」を続ける。その後曽我部恵一(Vo, G)が「サニーデイ・サービスと言います。はじめましての人もいっぱいいるかな。よろしく。Cody・Lee(李)、呼んでくれてありがとう。一緒にできること楽しみにしてたよ。ロングコートダディも一緒にできることめっちゃ楽しみにしてた。どんなネタやるんだろうって。いつも見てるので」と挨拶すると、3人は「コンビニのコーヒー」をパフォーマンス。ここまでの3曲と打って変わって激しいアンサンブルを響かせ、観客の心を鷲づかみにした。

さらにキラーチューン「春の風」が畳みかけられると、ストレートなロックサウンドに会場の温度は急上昇した。サニーデイは「青春狂走曲」「風船讃歌」を経て、ラストに「セツナ」を演奏。激しいドラミングと無骨なベースサウンド、鋭いギターの音が届けられ、会場は異様な熱気に包まれる。そして3人はアウトロで5分以上にわたって轟音をかき鳴らし、目の前の観客を圧倒してステージを去った。

ロングコートダディ

2番手を務めたのはロングコートダディ。堂前透は、初めて自分たちを見るという観客に挨拶しつつ、相方である兎について「顔がけっこう特徴的なんで覚えやすいですよね。顔のパターンとかけっこうありますもんね」と紹介する。その流れから、Cody・Lee(李)の楽曲「我愛你」のイントロに合わせて兎が表情を変化させることに。堂前が声で「我愛你」のイントロを再現し、それに乗せて兎がいろんな表情を見せていくと、会場はCody・Lee(李)ファンによる割れんばかりの拍手に包まれた。その後2人は漫才を披露。ライブハウスならではのボケなども混ぜ込みつつ、独特のワードセンスが光るネタで大きな笑いを生み出した。

Cody・Lee(李)

2日目もトリを務めるのはもちろんCody・Lee(李)。彼らは1日目には披露しなかった「I'm sweet on you(BABY I LOVE YOU)」でライブをスタートさせ、そのまま「異星人と熱帯夜」「おどる ひかり」を続けざまに演奏する。揺らぎのある切ないギターの調べで始まる「春」では、高橋響(Vo, G)とサポートメンバー・東風あんな(Cho)の歌声によって儚くも温かい空気が広がった。高橋が「サニーデイ・サービスが本当にいいライブをしてらしたので、我々は『もういいかも……』という状態に入っていたのですが、そこでロングコートダディがいっぱい笑わせてくれたので一旦フラットに戻りましたね」と心境を語りつつ、彼らは「悶々」「WKWK」と激しいロックチューンをプレイ。「悶々」ではニシマケイ(B, Cho)のベースに追従するようにソリッドな音が鳴らされ、オーディエンスは全身を揺らしながらそのアンサンブルを堪能した。

MCでは再びゲストの話が上がり、力毅(G)は「サニーデイ・サービスのリハを2階で観てて。1人でいたら泣きそうだったんで、下に行って響とニシマさんが踊ってるのを見てこらえました」、高橋は「バンドっていろんな形があると思うんですけど、あれがバンドだなっていうのを強く感じたというか。アウトロなんて長ければ長いほどいいんだから」と思いを語る。さらに原汰輝(Dr)は「人って感動すると頭の先まで鳥肌立つのよ。今日それが起こった。ロングコートダディで」と賞賛した。高橋の「まだサニーデイ・サービスにとってもロングコートダディにとっても、我々は若造だと思うんですけど、今日が今後すごい1日だったと言ってもらえるようにがんばっていきますので、応援していただければと思います」という言葉に続けて披露されたのは、今年1月にリリースされた「烏托邦」。複雑怪奇な展開の演奏で壮大な世界が作り出され、観客はじっとそのサウンドに浸った。その後Cody・Lee(李)は「drizzle」から最新曲「イエロー」と「我愛你」を披露し、本編を締めくくった。

Cody・Lee(李)はアンコールの拍手を受けて再び舞台に登場。高橋の「あんなにすごいものを見せられたあとにカバーできるのかと思いますけど、精一杯やらせていただきます」という言葉で、ライブは「すももハイツ」恒例のカバーコーナーに突入。Cody・Lee(李)はサニーデイ・サービスの「桜 super love」を演奏し、春の風のような温かくメロウな音を鳴らす。高橋はところどころで節回しをアレンジしつつ、優しい歌声を聴かせた。そしてラストに彼らは1日目と同様に「When I was cityboy」を演奏。耳をつんざくような轟音を力強く鳴らし「すももハイツ」の幕を下ろした。

セットリスト

「ようこそ!すももハイツへ 3LDK -2024-」2日目 2024年3月17日 東京キネマ倶楽部

サニーデイ・サービス

01. Baby Blue
02. 夜のメロディ
03. 恋におちたら
04. コンビニのコーヒー
05. 春の風
06. 青春狂走曲
07. 風船讃歌
08. セツナ

Cody・Lee(李)

01. I'm sweet on you(BABY I LOVE YOU)
02. 異星人と熱帯夜
03. おどる ひかり
04. 春
05. 悶々
06. WKWK
07. 烏托邦
08. drizzle
09. イエロー
10. 我愛你
<アンコール>
11. 桜 super love
12. When I was cityboy