新型コロナウイルスの収束の気配が見えず、ほかの業種と同じように全国のライブハウスも存続の危機に瀕している。感染リスクが高い“3密”(密閉、密集、密接)が重なりやすい場所として、政府により早い段階から営業自粛を求められ、緊急事態宣言の発令に伴う休業要請の対象となったライブハウスは、予定されていたイベントが軒並み中止や延期となり、先の見通しが立たない困難な状況に。政府からの補償が提示されていないこともあり、閉店の道を選ぶ店も現れ始めた。
ライブハウスの店長たちは、無観客ライブを有料配信できるシステムを導入したり、オリジナルグッズや後日使用できるドリンクチケットを販売したり、クラウドファンディングで支援を求めたりと、運営資金を集めるための術を模索。どの店も必死で苦境に耐えながら、平穏な日常を1日でも早く取り戻せることを待っている状況だ。
これまで、連載「店長たちに聞くライブハウスの魅力」を通して全国のライブハウスの店長の話を伝えてきた音楽ナタリーは、このたび過去に連載に登場してもらった店の中から、15店舗にアンケートを実施。現在の店の状況や、生き残りをかけた施策などについて聞いた。
目次
- 大阪・LIVE HOUSE Pangea 吉條壽記氏
- 北海道・札幌PENNY LANE24 菅原織氏
- 京都・磔磔 水島浩司氏
- 千葉・千葉LOOK サイトウヒロシ氏
- 兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎 風次氏
- 福岡・Queblick EGACCHO(SHIMA)
- 茨城・mito LIGHT HOUSE 稲葉茂氏
- 愛知・HUCK FINN 黒崎栄介氏
- 静岡・Shizuoka UMBER 南谷吉光氏
- 岡山・YEBISU YA PRO 丹正功一氏
- 東京・四谷OUTBREAK! 佐藤"boone"学氏
- 宮城・仙台MACANA 佐藤岳史氏
- 奈良・奈良NEVER LAND 向井真吾氏
- 徳島・club GRINDHOUSE 長谷川洋星氏
- 香川・DIME バンドーエイジ氏
大阪・LIVE HOUSE Pangea 吉條壽記氏
(参照:連載第2回 大阪・LIVE HOUSE Pangea)
現在の状況
2月から徐々に開催キャンセルのイベントが出だし、結果3月は半分以上のキャンセルおよび延期、4月から5月6日まではPangeaもANIMAも営業自粛しています。
5、6月の公演も順調(?)に延期、中止となってきているのでこのままだと5、6月も同じような状況になる可能性があります。
他店との情報交換や協力
定期的にというわけではないですが行っています。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
1. YouTubeチャンネルの開設
状況が落ち着いてきたら配信ライブなどを行っていきたいと思っています。
2. WEB SHOPの開設
PangeaやANIMAのグッズを販売しています。Tシャツだけじゃなく栓抜きやぬいぐるみなどもラインナップにあるので一度覗いてみてください。
3.助成金や融資の申請
政府や行政に求めること
この状況を落ち着かせたい気持ちは一緒なので要請には出来るだけ応えていきたいと思っています。
ただ現状の制度では長期間の場所の維持、雇用の維持は不可能です。
ライブハウスだけでなく皆を救える政策をお願いします。
ライブハウスを愛する人へ
有難いことにライブハウスを守ろうとする周りからの支援や声が想像以上に多く寄せられ日々励まされています。
声を上げる皆さまのおかげで国の対応も日々アップデートされていっているように感じます。
いつからどのような形でライブが再開できるかはまだまだ見えてきませんが、心が折れなければ場所を維持できる実感があります。
またライブハウスで乾杯しましょう!!
北海道・札幌PENNY LANE24 菅原織氏
現在の状況
2月28日以降、本日(※アンケートに回答していただいたのは4月27日)に至るまで、催事は一切開催しておりません。3、4月は前年比9割以上の下降になるため、経営状況としてはかなり厳しい状態を強いられております。
ただ北海道は独自の支援策が発表されて、当店だけでなく他のライブハウスも援助を受けられそうな風潮になっております(もちろん100%に足りるものではございませんが…)。
他のエリアも同様な支援があるように、心より祈るばかりです。
他店との情報交換や協力
この状況なので電話でのやり取りが主になりますが、情報交換は行っております。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
いろいろと思索しておりますが、日々変化していく状況の中で実施できているものはまだありません。今現在としては機材売却などをし、わずかな収入を得ております。
政府や行政に求めること
感染拡大を防止するために経営難になることを承知して営業自粛を実施した店舗が多いと思います。どのような形でも良いので補償していただけることを望みます。
ライブハウスを愛する人へ
皆様に楽しんでいただける場所を残せるように頑張ります。いつかまた来ていただいた際には、精一杯大きな声で一緒に音楽を楽しみましょう!
京都・磔磔 水島浩司氏
(参照:連載第4回 京都・磔磔|築101年目、元酒蔵ライブハウスのこれまでとこれから)
現在の状況
磔磔では3月は大半のイベントが中止、4月2日から5月8日まで営業を自粛しております。その後は今後の様子を見ながらの判断となりますが、5月いっぱいもほぼ自粛予定、夏以降もイベントの中止が相次いでますので、当分は厳しい状況が続くと思われます。
他店との情報交換や協力
どれくらいのライブがキャンセルになったのか、キャンセル料はどうしているか(磔磔はキャンセル料は頂いておりません)、どう対応していくのか、お互いに情報を交換しあって参考にしていければと考えています。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
現在オリジナルグッズを作成中です。買ってくださった方が未来への希望を持って楽しめるような、ちょっと面白いものが色々できそうです。
店頭販売や通販という形にするのか、またはクラウドファンディングという形にするのか、これからの状況を見て判断したいと思いますので、磔磔のサイトやTwitter等をチェックしていただけたらと思います。
また現在、梅田ムジカジャポニカさんにお誘いいただき、複数のライブハウスが参加しているプロジェクト「God save us ライブハウス」(タイトル&各デザイン:安齋肇さん)にも参加させていただいております(参照:「God save us ライブハウス」発足、ソラミミスト安齋肇デザイングッズ販売 )。
磔磔のショップはこちらになります。
Tシャツ・トートバッグは5月1日までの限定受注生産です。
配信は準備中ですが、今後やっていこうと思います。
政府や行政に求めること
ライブハウスに限らないのですが、収入が減った人や仕事を失った人、そして医療関係者等この状況でも働いている人へ、早急で手厚い補償をお願いしたいです。
特にお店や会社の事業者は、休業により収入を失うだけでなく、休業中も賃料や休業補償を含む人件費などの支出が毎月数十万~数百万単位で必要になります。
早急な補償がないと日本中のお店や会社が潰れてしまい、そこで働いている人も職を失ってしまいます。
ライブハウスを愛する人へ
自粛期間中も、お客様の励ましの声は色々届いております。
乗り越えられるようにがんばりますので、落ち着いたらまたライブハウスでお会いしましょう!
千葉・千葉LOOK サイトウヒロシ氏
(参照:連載第5回 千葉・千葉LOOK|勤続30年目の店長が語る“愛で成り立つ”ライブハウス)
現在の状況
2月は通常営業。
3月は主催者判断での公演延期に始まり3月4日から12日まで店判断での営業見合わせ、その後もほぼほぼ見合わせでライブ営業は3日のみ。
3月31日段階で4月12日まで店判断で営業見合わせ、その後4月7日の緊急事態宣言により5月6日まで営業見合わせを延長。
その間の主な仕事は、、、、
「公演実施判断」「振替日程調整」「払戻し業務」「(行えると信じて)ブッキング」「(ここぞとばかりの)機材メンテナンス」など。
現在は「やせ我慢大会」実施中!
他店との情報交換や協力
有るような無いような、、、当方バカチンチンなので井戸端会議程度な感じ。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
公演見送りに伴い主催者発信で無観客配信はありましたが
現状、店発信での配信の類の予定は有りません。
ってか言われて今気付きましたが「無策」です(汗)!
当方リアルバカチンチンでしたっ(滝汗)!!
配信やり始めたらルック黄色信号と思ってください(笑)。
政府や行政に求めること
まずはこれを機に「ライブハウス」という業種(日本標準産業分類)を認めましょ(笑)。
ライブハウスを愛する人へ
ライブハウスを大切に思ってくださる皆様へ。
気に掛けて下さる方がとても多く有り難く思っていますが辛いのはみんな一緒。
なのでお気遣いなく!
#staystrong!
押忍!!
兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎 風次氏
(参照:連載第6回 兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎|真面目にふざける“音楽動物園の園長”)
現在の状況
タイトラはじまって今年で10周年だった。
音楽が止まると死んでしまうかの如く、年間400本昼夜問わずライブイベントをやり続け、日々の打ち上げで20~30代は酩酊したままでほぼ記憶もなく、躁鬱を繰り返し精神的にも崩壊しそうになっていた2020年。
「休ませろ! いつでも辞めたんぞ!」「えっ! マジか!? 松原が死ぬまでは働くわ!」
「休ませろ! いつでも辞めたんぞ!」「アイツがいなくなって初のCOMING KOBEはやり切るわ!」
「休ませろ! いつでも辞めたんぞ!」「そうか! 未成年アホ社長が成人するまでは繋ぐわ!」
「休ませろ! いつでも辞めたんぞ!」「しゃーないタイトラ10周年まではやるわ!」
「休ませろ!いつでも辞めたんぞー!!!」
などと、
声を荒げていた自分の思いが通じたように、全部が何もかもなくなりました。
学生の時、「連休明け学校行きたくない」と強く念じたら震災が起こり「学校が燃えてなくなりました」
同い年の上司に怒られて「松原死ね」とか強く念じたら「上司が癌で死んでしまいました」
自分には「強く念じるとその未来になる不思議な力」があって原因が自分にあるんじゃないか? と責めた時もありました。なくなってからしか気づくことが出来ない。本当に大切なもの。
イベントもなくライブがなくなって、バンドも客も誰も近寄らない。
存在意義を失った音の鳴らないライブハウス。
私は今、頭を丸め、両眉を剃り落とし、独り太陽と虎のステージの上で暮らしています。
2020.04.20(ライブ営業完全停止中 / イベント再開未定)
他店との情報交換や協力
キャンセルでライブ営業がなくなった頃、「暇だねー」って事で神戸のライバル店の諸先輩方にお呼び出しをくらい酒を強要されました。
「なんやねん! 早潰れろや! アート! ヴァリット! チキン!」と先輩全員どついて帰ろうとした時、
「今だけは手を取り合ってライブハウスを守らなあかんやん」という事に気がつき、神戸の4ライブハウスで「ライブハウスのイメージを取り戻そう!」と無観客配信サーキットイベント「4/14ライブハウスジャッジメントin KOBE」を立ち上げ、少年漫画の様にライバルから仲間になったライブハウス。
めまぐるしく状況が変わる日々を受け、呑ミーティングを繰り返し、時間のない中アーティストの協力もあり開催にこぎつけた。その前日、政府からの非常事態宣言、休業要請を受け無観客生配信サーキットイベントは延期中止と言うジャッジを下す事となりました。
(※再構築し、事前収録のみの配信イベントとして無料解放)
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
だいたいやりましたが、、
営業を維持するためにも、その場しのぎな営業はしない。
この先の世界を考えて今はイベントを出来るだけ止めて、出来るだけ営業しない。
ただし、ただ待つだけではなく実験を繰り返し反撃の時を虎視眈々と狙う。
今は己の魂と存在の自粛をしない様に、園長のみステージの上で無観客無配信無感動生活LIVEを続けてます。
政府や行政に求めること
落ち着いたら、いっぺんライブハウスに遊びに来てくれ。
その時もし仮に例えば、まぁないと思うけど、まだ太陽と虎があったら一杯奢るわ~。
ライブハウスを愛する人へ
今はライブハウスに近づかないで下さい。
何度キャンセルや振替公演になっても
未来のイベントの準備はし続けてます。
音楽はウィルスの前では無力だけど、生きる力になります。
生きてさえさえすればまたやれる。また会える。また笑いあえるから。
GOOD BYE!! LIVEHOUSE
太陽はまた昇り、虎はまた吠えるだろう。
福岡・Queblick EGACCHO(SHIMA)
(参照:連載第7回 福岡・Queblick|SHIMAのボーカリストと店長を両立させながらの5年間)
現在の状況
ただ一つ言えることは、よくはないです。
他店との情報交換や協力
やっております!
ここまで連絡取り合うことなかったので逆に新鮮です!
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
オリジナルグッズの販売を始めました!
きゅーちゃん!
政府や行政に求めること
迅速な判断と健康
ライブハウスを愛する人へ
僕はライブハウスが大好きです。
茨城・mito LIGHT HOUSE 稲葉茂氏
(参照:連載第8回 茨城・mito LIGHT HOUSE|地元アーティストに魅了された店長が語る30周年目前ライブハウス)
現在の状況
感染拡大前と比較すると売り上げ100%減の状況です。
他店との情報交換や協力
懇意にさせて頂いているライブハウスとは連絡を取り合っております。
ただ、どこも状況は同じなので協力というより、
「気持ち」を共有しているといった感じです。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
感染拡大させない為に、今は公演を断念すること。
先の見えない事態収束ではあるけど、信じて待つこと。
政府や行政に求めること
ライブハウスだけの話では無く、
経営難におかれている各事業への「持続的」な補償の確立など、対策対応して頂きたいと思っております。
ライブハウスを愛する人へ
沢山のご心配を頂き有難うございます。
ライブハウスの持つパワーは皆さんが一番良く知っているはずです。
ライブハウスとバンドの持つ底力を信じて「元気な体」で待っていて下さい。
負けません!!
愛知・HUCK FINN 黒崎栄介氏
(参照:連載第9回 愛知・HUCK FINN|退職のタイミングを逃して気付けば25年)
現在の状況
現時点では5月6日までのライブは中止及び延期で決定しております。
3月中は開催できるライブは開催しておりましたが、4月1日からはすべてのライブがなくなりました。
他店との情報交換や協力
近所のライブハウスとはある程度情報交換など行っております。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
うちで企画をやるはずだった方々を中心に、配信ライブを一度だけやりました。
これから機会があればやりたいと思ってます。
あとはグッズなど、できる範囲で展開するつもりです。
政府や行政に求めること
補償など早急に対応して頂きたい。
ライブハウスを愛する人へ
また営業再開したらお待ちしてます!
静岡・Shizuoka UMBER 南谷吉光氏
(参照:連載第10回 静岡・Shizuoka UMBER|地元アーティストとタッグを組む、居心地のいいライブハウス
現在の状況
現在は一旦5月6日までの営業自粛を公表していますが、それ以降も当店主催ではないイベントがほとんどキャンセルになっています。
オンラインストアを開設して一部のドネーションを行っています。
4月は1本もイベント開催していないので収益はそれのみになります。
売り上げに関しては前年の5%程です。
他店との情報交換や協力
電話やメールで仲の良いライブハウスは情報を共有しています。
もちろんですがみんな店を存続するために前向きに考えているので声聞くだけで元気もらいます。
新代田FEVERから連絡をもらい「MUSIC UNITES AGAINST COVID-19」に参加させてもらいました(参照:toeライブハウス支援プロジェクトに東京事変、ナンバガ、ブラフ、石野卓球、ceroら参加)。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
無観客ライブはUMBERが考える「ライブ」ではないと思っているので一切行っておりません。また現状ではこの先も実施したくないと思っています。
ドネーションについても大変なのはライブハウスだけじゃないので、ただライブハウスへの支援を求めるというのはあまりしたくなくて。
出演者の今後のケアの為の動きはしたいと思い、「LIVE WITH OUR LOCAL」というプロジェクトを立ち上げ、営業再開出来た際に地元バンドがライブ活動を少しでもやりやすくするための支援を募っているところです(参照:静岡のライブハウスUMBERが地元バンドノルマ支援プロジェクトを始動)。
またマネジメントしているTrack’sのリリースツアーでチケット料金の分納制を導入しました(参照:Track'sがフルアルバム発売&ツアー開催、チケット代は分納制で中止の際は一部寄付に )。これによって延期・中止になってしまった場合のライブハウスのホールレンタル代やフリーランスのスタッフへの報酬を保証できたらと思っています。
政府や行政に求めること
何の期待もしていません。
これまでも特に何の恩恵も受けてませんし。
しっかりと保証された高い給料もらってるならやることはしっかりやって下さいってくらいです。
ライブハウスを愛する人へ
今はみんなが大変だと思います。
ライブハウスへの支援の動きが多いですが、無理はしないでください。
営業再開できたときに遊びに来てくれることが何より嬉しいです。
今はとにかく耐えてその時まで元気でいて下さい。
岡山・YEBISU YA PRO 丹正功一氏
(参照:連載第11回 岡山・YEBISU YA PRO|失敗から学んだのは、本当に好きな音楽だけで勝負すること)
現在の状況
3月末から5月6日まで営業を自粛しています。
5月6日以降もイベントの中止・延期が相次ぎ今後の営業再開の目処が立っていないのが現状です。
他店との情報交換や協力
初めての状況で3月の上旬からどうするべきか悩んでいましたが、岡山の他ライブハウスの方に連絡し意見を共有しました。また東京や他県のCLUB、ライブハウスの方とも情報交換をしました。初めてのことで自分たちでは決めきれないことばかりだったので本当に助かりました。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
・助成金制度を使用しました。
・4月17日からCAMPFIREさんのクラウドファンディングを利用させて頂いています(参照:YEBISU YA PROクラファン始動、石野卓球インタビュー記事や年間フリーパスをリターン )。
・新型コロナウイルス感染症特別貸付の申込みを行っており、現在金融機関内で協議していただいています。
・6月から有料のYEBISU YA PRO FANCLUB「でえれ~通信」を開設予定です。弊社で2007年から発行してきたフリーマガジン12号分の、アーティストの皆さんによるコラム・インタビュー・アートワークを配信していきます。他にも色々な企画・会員特典を考えています。
政府や行政に求めること
・もっと素早い対応を求めています。
・営業の見通しが立たないので金融機関からの借り入れが難しく困っています。
・自粛を求める業種に関して安心して融資してもらえるよう求めます。
・営業自粛に対して、東京都の感染拡大防止協力金のような補償制度が岡山県にはまだありません。感染拡大を防ぐためにも、自粛を行う事業所への経済的支援を求めます。
ライブハウスを愛する人へ
わたしたちは、お店の存続の為、日々努力しています。
様々な方にご協力頂きクラウドファンディングを始めさせて頂くことが出来ました。
沢山の方にご支援と応援を頂き本当にありがとうございます。一同感謝しております。
皆様からのご厚意を無駄にしないよう、この危機を乗り越えまた営業再開することができ皆様と元気にお会いできる日を願っております。
まだまだ大変な日々が続きますが、皆様お体に気をつけてお過ごしください。
ライブハウスファンの皆様が、これまで以上に楽しんでいただける空間を作っていけるよう一同努めてまいります。
東京・四谷OUTBREAK! 佐藤"boone"学氏
(参照:連載第12回 東京・四谷OUTBREAK!|メインストリームから外れたバンドたちが最後に流れ着く場所)
現在の状況
4月1日から5月6日まで営業を中止したことにより収入ゼロ。投げ銭、グッズ販売などで現金収拾を得ている感じです。5月6日以降もキャンセルが続き5月で通常営業出来る日程の見込みも2日程度と地獄です。6月も全く見えてなく、オーナーの気持ちが折れないかが心配。
他店との情報交換や協力
凄くやってます。そもそも仲が良くない所も情報交換しています。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて行った施策
クオリティがある程度担保できる動画配信を行っています。投げ銭から有料課金にシフトしている最中です。
政府や行政に求めること
補償! やすめというなら補償がセットじゃないと厳しい。せめて家賃を…
クオリティでの淘汰なら納得できるが、この状況での淘汰は納得できない。
ライブハウスを愛する人へ
好きなライブハウスを応援してください。ただ、それだけではお互いに破綻しますので、オンライン / オフラインに問わず楽しいと思った体験に反応して頂けたら嬉しいです。
宮城・仙台MACANA 佐藤岳史氏
(参照:連載第16回 宮城・仙台MACANA|地震被害から復活して8年、生まれ変わった老舗ライブハウスの今)
現在の状況
ライブハウスとしての営業は、3月は感染拡大に気をつけながら数本、4月に入ってからは一切営業しておりませんので非常に厳しい状況にあります。
他店との情報交換や協力
MACANAとしては仙台市内近隣のライブハウスと中止・延期に関する情報交換や、ライブハウス協会に参加されているライブハウス、「仁義なき戦い」という全国のライブハウスサーキットに参加しているライブハウス等、今後の対応や今行っている施策等を情報交換しております。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
オリジナルグッズの販売
LINEスタンプの販売
Youtube Liveにて無観客ライブ
政府や行政に求めること
自粛による家賃や営業保証
ライブハウスを愛する人へ
いつまで続くかわからない状況ですが、ライブハウスを存続させていくためには、ただ口を開けて待つばかりではいられません。ご協力・応援してくださっている皆様の為に、自分たちも含めライブハウスを愛する皆さんの為にも、何も気にせずライブができるその時まで、なんとか踏ん張って笑顔で会いましょう!
奈良・奈良NEVER LAND 向井真吾氏
(参照:連載第17回 奈良・奈良NEVER LAND|人口減少が進むローカル都市で、間口を広げた経営を志す)
現在の状況
4月は9割の公演がなくなっています。
細々とスタジオ営業なども行っておりますが収入は例年と比べ8割以上減の見通しです。
5月6月も近づくにつれ延期もしくは中止が増えており、4月の状況に近づいています。
他店との情報交換や協力
仲の良いライブハウスの方と連絡を取ったりはしています。
県内では生駒のRHEBGATEというライブハウスと協力体制を作りつつあります。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
ネットショップを立ち上げグッズ販売を展開しています。
また、ライブ配信や収録動画配信を、必要機材の購入段階からですが計画中です。
LOSTAGEはじめ地元のアーティストと連携を深めて情報 / 意見の交換をしたり相談に乗ってもらったりしています。
政府や行政に求めること
幾分、和らいではきましたが手続きの複雑さや給付案の棚上げ状態が続いているので、施策の柔軟性と速度を求めます。
ライブハウスを愛する人へ
いつも来てくださるお客様、出演してくださるアーティストの皆様に、これほど支えていただいて感謝に堪えません。終わりの見えない戦いの中、本当に救われております。
また、特にライブハウス関係に限った話ではありませんが、言いしれぬ無力感に苛まれる方もおられるかもしれません。どうか気を張らず、気軽にしてください。気にかけていただける側はそれだけでも充分ありがたいです。
収束の折には全国各地で盛大な祭りが待っています。
そこを目指して頑張りますので、そのときは是非一緒に楽しみましょう!
奈良NEVER LAND副店長 向井真吾
徳島・club GRINDHOUSE 長谷川洋星氏
(参照:連載第18回 徳島・club GRINDHOUSE|徳島で個性派アーティストが生まれる理由)
現在の状況
徳島県は西日本でも早い段階で感染者が出たため、2月の最終週からイベントは中止になっております。3月は行ったライブが3本と例年の1/5以下、更に開催したイベントも集客見込みの1/3くらいの動員数で、一番の繁忙期である3月でこの数字は非常に厳しかったです。更に4月は全イベント中止、不定期で行っていた無観客配信ライブも中止となり、興行としては何も行えない状態です。
他店との情報交換や協力
個人的に懇意にしてるライブハウスの方とは近況報告も兼ねて定期的に連絡を取っているのと、何店舗かのライブハウスが集まってLINEのグループ通話機能で、オンラインミーティングを行っております。キャンセルとなった興行に対する金銭的補償をできるだけアーティストの負担にならないように意見交換したり、ドネーショングッズや配信ライブ等のアイデア交換をしております。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
徳島を拠点に活動する四星球による無観客ライブを行ったり、コラボTシャツを販売しようと動いております。またこの春で10周年を迎えたこともあり、記念Tシャツを販売する予定です。緊急事態宣言が全国に拡大した今は難しいですが、もう少し落ち着いた際は無観客配信ライブにも力を入れていこうと思っています。
政府や行政に求めること
県や市に対してですが、もっと街の状況に応じた対策案や声を聴かせて頂きたいです。
ライブハウスを愛する人へ
本来なら笑顔にしないといけない立場なのに、沢山ご心配お掛けして申し訳ないと同時に、その想いによって生かされてるなと実感した日々でもありました。暗いニュースばかりですが、是非明るい未来を想像して共に乗り切りましょう!
香川・DIME バンドーエイジ氏
(参照:連載第19回 香川・DIME|映画館をライブスペースに作り変え、香川アーティストの全国進出願う
現在の状況
3月は前半に3本のみ公演、4月はまったくライブをやっておりません。
家賃、人件費は貯金を切り崩して支払ってマス。
他店との情報交換や協力
ありがたいことに地元や県外のライブハウス様から、
いろいろ心配して連絡して頂いております。
新型コロナウイルス感染拡大および緊急事態宣言を受けて
アルバイトに行きました。(笑)
政府や行政に求めること
経営を維持する為に最大限の雇用調整助成金や家賃の補助金や無金利融資をお願います。
現金さえあればこの1年間は乗り切れます!
ライブハウスを愛する人へ
戦後最大の大災害、100年後200年後の教科書に掲載されるほどの大被害だと思います。
ライブハウスやエンタメ関係者だけではなく、世界中の人々が非常に厳しい状態です!
今だけは自分や家族を守る為にも家に居ましょう!
半年でも1年でもガマンしてダイムを復活させます! 必ず生き残ってライブを再開します!
その時にはみんなで泣きながら「勝ったぞ!」って叫びましょう! コブシを突き上げよう!
うがい! 手洗い! ロケンロー!