Azamiが4月19日にライブツアー「Azami “LEAP” Release Tour 2019」の最終公演を東京・TSUTAYA O-WESTで行った。
このツアーはAzamiが1月に発売した最新作「LEAP」を携えて行ってきたもの。O-WEST公演は彼らにとって初のワンマンライブとなった。バンドは最初に「DAWN」をパフォーマンス。関普円(G, Cho)と中川智伸(G)の流麗なギターリフに河野大夢(Dr)の力強いドラミングが重なり、ライブは壮大なムードで幕を開けた。続けて三浦詩音(Vo)が「ここから飛ばしていこうぜよろしく!」と咆哮。「Signal」「カガミグサ」ではブラストビートとメロディアスなギターフレーズが絡み合い、観客を圧倒した。
中盤はさまざまな物事に対する主張や“ヘイト”がテーマの楽曲が披露された。真っ赤な照明の中で獰猛なパフォーマンスを展開した「トクメイキボウ」、三浦が叙情的にシャウトした「ヘイトスピーチ」など、重低音とキャッチーなフレーズを兼ね備えた楽曲群が届けられ、場内がヒートアップしていく。三浦が「先に向こう側へ行ったあいつへ」と最初に述べてからイントロへと移ったのは「碧」。悲しみをたたえるような演奏の中、アウトロでは三浦が振り絞るように「さよなら」と繰り返した。「空が白む頃」では加藤航(B)の印象的なベースフレーズに乗せて三浦が真摯に言葉を紡ぎ、場内の雰囲気を徐々に変えていった。
MCでは関がこのツアーについて「毎ライブいろんな課題があったし、セットリストも毎回変えて、どれが一番いいのか超迷った。道中みんなでふざけあったことも思い出」と振り返る。三浦は「このバンドは2013年から始まって、気付けば6年目に入っていて。6年目を迎えた今、俺たちのツアーファイナルで、しかもO-WESTで初めてのワンマンをやれるというのは本当にありがたいです」とスタッフや観客へ感謝を伝えた。MCのあと彼らは、Azamiとして初めて制作した楽曲だという「色褪せたその絵は」、2015年リリースの自主制作音源「Lilac」に収録されている「言葉響く夜」を披露。ワンマンならではのレアな選曲で往年のファンを喜ばせた。
ライブ終盤には三浦が、対バンライブでO-WESTのステージに立った際のことを回想し、「当時まだサポートだった大夢と、大事な約束を交わしたんだ。『俺たちと一緒にやって、O-WESTでワンマンできるようなバンドになろうぜ』って。ここがゴールだなんて思っちゃいねえよ。だけどさ、この5人で今日を迎えられたことを喜んだっていいだろ。そして今、あの日の約束を果たそう」と噛みしめるように述べた。その後演奏された「あの日の約束」では、河野は満面の笑顔でドラムを叩いた。また三浦が中川や関と肩を組みながら歌唱したり、加藤と中川がアイコンタクトを交えて楽器をかき鳴らしたりするなど、5人はこの公演への思いを演奏で表現した。
本編最後に彼らは「Sash」「Torch」を届けて、疾走感あふれるサウンドで観客を魅了した。アンコールで演奏された「Lilac」では、三浦がフロアに飛び込み、観客に支えられながら絶唱。最後にマイクを通さずに肉声で「ありがとうございました」と笑顔で叫んでステージをあとにした。
なおAzamiはこの日に、同ツアーの “EXTRA SHOW”と銘打った公演を6月12日に東京・新代田FEVERで開催することを発表。これは河野のインフルエンザのため延期となっていた同ツアー初日の振替公演として決定したもの。イープラスでは“EXTRA SHOW”のチケットの先行予約受付を4月28日23:59まで受け付けている。
Azami「"LEAP"Release Tour FINAL ONE MAN」2019年4月19日TSUTAYA O-WESTセットリスト
01. DAWN
02. Signal
03. カガミグサ
04. マニピュレート
05. トクメイキボウ
06. リップサービス
07. Farewell
08. ヘイトスピーチ
09. Prayer
10. 碧
11. 空が白む頃
12. 色褪せたその絵は
13. 言葉響く夜
14. あの日の約束
15. Sash
16. Torch
<アンコール>
17. Lilac
Azami「"LEAP" Release Tour EXTRA SHOW!!」
2019年6月12日(火)東京都 新代田FEVER
<出演者>
Azami / HOTVOX / Paledusk / and more