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私と音楽 第19回 小峠英二が語るBLANKEY JET CITY

小峠英二(バイきんぐ)
5年以上前2019年11月01日 10:05

各界の著名人に、愛してやまないアーティストについて話を聞くこの連載。19回目は、過去に“小峠ナターシャ”としてパンクバンドのボーカルを務めていたバイきんぐの小峠英二に、敬愛するBLANKEY JET CITYについて語ってもらった。

取材・文 / 今井智子 撮影 / 永峰拓也

カッコいいね。なんてバンド?

BLANKEY JET CITYを好きになったきっかけは高1のときの花見ですね。友達が公園にラジカセを持ってきていろんな曲をかけてたんですけど、その中でブランキーの「SOON CRAZY」が流れて。「カッコいいね。なんてバンド?」って聞いたらBLANKEY JET CITYだって教えてくれました。「トイレのドアを開けたら男同士がキスしてたんだ そんな夢を見た朝に限って見つからない靴下」という歌詞を聴いたときに「なんて詞だ!」と思いましたね。面白いバンドだなあと。そこからCDを探して聴くようになりました。

完全にブランキーを意識

こんなに好きになった理由は、やっぱり歌詞ですね。もちろん曲もすごいんですけど、最初に聴いた「SOON CRAZY」の詞のインパクトがすごかった。あんな詞を書く人はほかにいないですから。好きなアルバムは「Bang!」と「C.B.Jim」。その中でも特に好きな曲は「D.I.J.のピストル」かな。スピード感とスリリングな感じ。歌詞もめちゃくちゃだし、これぞブランキーという気がします。あと「3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ」も詞がすごいじゃないですか。情景が浮かぶというか、あれがすげえなと思うんですよ。ブランキーの詞からオリジナルワードの強さというものを教えてもらいました。ネタを作るときやトークでもそうですけど、完全にブランキーを意識して、できるだけみんなが使ってない言葉を使おうとしていますね。もしブランキーと出会ってなかったら、オリジナルの言葉の強さに気付いてなかったかもしれないです。

これだ、これが観たかったんだ

初めてライブを観たのは、高校を卒業して大阪に行ってからです。大阪の大きめのホールで、「LOVE FLASH FEVER」の頃かな。僕はブランキーのライブは激しいイメージがあったんですけど、そのときはホールだったのでみんな椅子の前に立って観てるみたいな感じだったんです。それがアンコールが始まった途端、みんな席なんか関係なく前に行って、オールスタンディングぐらいのグチャグチャな感じになってて。僕は2階席から「これだ、これが観たかったんだ!」って思いながらその様子を眺めてました。

単車に乗ってブランキーのライブに行くのが夢だったので、2度目のライブのときに初めて単車でZepp Osakaに行ったのを覚えてます。当時付き合っていた彼女もブランキーが好きだったから2ケツで行ったんですけど、途中で「もうちょっとスピード落として」って言われました。自分じゃわからなかったけど、知らないうちにテンションが上がって運転に出てたんでしょうね。その日のライブもすごかったんですよ。僕らは最初は真ん中あたりで観ていたんですけど、後半盛り上がってきて、柵を乗り越えて前に出て行ったんです。彼女は大丈夫かなと思って振り返ったら、彼女も柵を乗り越えてきて。この子すごいなと思ったのを思い出しました(笑)。

人生の楽しみを失ったブランキーの解散

ブランキーの解散はびっくりしましたね。大阪時代にバイトで仲良くなった奴がいて、2人でライブに行ったりしてたんです。しばらくしてそいつは東京に行ってバーテンダーをやっていたんですけど、ある朝突然電話がかかってきて「ブランキー解散するぞ」って。いやー、驚きました。解散ライブ「LAST DANCE」の横浜アリーナ公演は2日間ともそいつと行きましたよ。解散ツアーの名古屋DIAMOND HALLも行ったな。ブランキー解散って聞いたとき、大げさではなくて人生の楽しみが1つ減ったなと思いました。ブランキーのCDが発売されるときは発売前からワクワクして、発売当日に買って聴いてましたもん。もちろんブランキー以外の音楽も聴いてますし、ライブにも行きますけど、CDの発売があんなに楽しみだったのはブランキー以外ないですね。

死ぬまでにもう1回

メンバーのベンジー(浅井健一)さん、照井(利幸)さん、(中村)達也さんは3人共お会いしたことがあるんですけど、皆さんイメージ通りの人でした。ベンジーさんはクールでちょっと変わってるというか(笑)。会話のテンポもユニークで、ああいう詞を書くような人なんだなって思いましたね。ブランキー解散後のSHERBETS、JUDE、PONTIACS、浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS……全部観てきましたけど、どれもかっこいい。照井さんと達也さんのセッションは新宿PIT INNで観ました。3人共仲がいいみたいですし、僕が死ぬまでにもう1回ブランキーの演奏を観たいなと思いますね。

カラオケに行くとたまにブランキーの曲を歌ってくれと言われることがあるんですけど、そういうときに僕は「ぼくはヤンキー」を歌います。早くて短い曲だからすぐ終わる。歌うとだいたいみんな、「なんだよこの歌」って言いますけどね(笑)。でも人に衝撃を与えるということは並大抵なことではないですから大したもんですよ。ブランキーから得たものは“オンリーワンの強さ”。僕も誰とも被らないようにしたいですね。誰かみたいだと言われたくないですよ。

バイきんぐ

小峠英二と西村瑞樹によって1996年に結成されたSMA NEET Project所属のお笑いコンビ。TBSが主催するコントの大会「キングオブコント」2012年度王者。音楽好きで知られる小峠は、サンプラザ中野くんと音楽ユニット「坊坊主(ボーボーズ)」を結成し、2015年8月に1stアルバム「励(はげ)ます」をリリースした。

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