Karin.が6月12日に無観客配信ライブ「Karin. 1st Live "solitude time"」を開催した。
「Karin. 1st Live "solitude time"」はKarin.にとって、初のワンマンライブ。当初はLIQUIDROOMにて有観客で行われる予定だったが、政府から発令された緊急事態宣言の期間延長を鑑み、来場者の健康、安全を最優先に考慮し無観客生配信ライブという形で実施された。ライブの模様はスペースシャワーTVのYouTubeチャンネルとLINE LIVEにて無料生配信され、全国のKarin.ファンが彼女の初ワンマンライブの模様を見届けた。
Karin.の声によるモノローグを経て会場と中継がつながると、彼女はキーボードの前に腰を下ろし、思春期のひりついた感情を歌う「知らない言葉を愛せない」でライブをスタートさせる。続いて披露されたのは「知らない言葉を愛せない - ep」収録の「泣き空」。Karin.はバンドが奏でる温かみのあるサウンドに乗せて、アコースティックギターをかき鳴らしながら今にも泣き出しそうなほどに感情的な歌声を響かせる。「シネマ」では彼女のまっすぐな歌声を力強いバンドアンサンブルがより一層盛り上げた。
ライブはその後もKarin.の歌詞の中にいる“私”の感情をつづったモノローグを挟みながら進行していく。Karin.は「君が生きる街」では孤独だった“私”が“君”と出会ったときのみずみずしい感情を表現し、続く「君の嘘なら」では“君”への募る思いを疾走するロックサウンドに乗せて高らかに歌い上げた。「愛は透明」を歌ったあと、Karin.はギターを下ろしハンドマイクで「瞳に映る」を熱唱。“君”への抑えきれない愛情をパワフルな歌声で表現した。
その後、Karin.は伊藤万理華出演でも話題を集めた枝優花脚本・監督のショートフィルムシリーズ「solitude ability」に使用された、「ドライフラワー」「涙の賞味期限」を立て続けに披露。さらに、これらの楽曲が収録されたアルバム「solitude ability」の“続き”という位置付けのアルバム「solitude minority」より、収録曲「信じること」を重ね、孤独(=solitude)だった“私”の心の変化を描写した。
続いてKarin.はアコースティックギターの弾き語りで代表曲の1つ「青春脱衣所」を歌い始める。バンドの演奏が加わると、Karin.は歪むギターサウンドの上で感情を爆発させるように渾身の歌声を響かせた。鍵盤を弾きながら「命の使い方」をエモーショナルに歌い上げた彼女はこの日初めて視聴者に語りかける。「今回の『solitude time』は、直訳すると1人の時間。でもそれは悲しくて寂しい1人の時間ではなくて、積極的な1人の時間を大切にするという気持ちを込めてこのタイトルにさせていただきました」とライブタイトルに込めた思いを明かし、セットリストの軸となった「solitude ability」「solitude minority」の2作品の制作期間について「本当に孤独で、誰かがいるのに1人にされているように感じていたし、1人になると誰かの優しさに気付いて。そんな自分がまた嫌になって……」と振り返る。続けて「でもその孤独があったからこうやって曲を作って皆さんにお届けすることもできて、この孤独は決して1人の孤独ではないなと思っています。本当に歌うたびに鮮明に思い出してつらくなったりもするけども、バンドメンバーの皆さんが支えてくださったりして私的にはとても心強いなと思っています。私はまだ大人になれたのか子供のままなのかわからないけど、“私此処で息をしています”」と、ラストナンバー「過去と未来の間」の歌詞を引用して視聴者にメッセージを送った。20歳になったばかりのKarin.の等身大の思いを乗せた「過去と未来の間」を歌い終えたところで、「Karin. 1st Live "solitude time"」は幕引きとなった。
なおこの日行われる予定だった有観客ライブが11月20日にLIQUIDROOMで開催されることが決定。詳細はKarin.のオフィシャルサイトなどを通じて追って発表される。
「Karin. 1st Live "solitude time"」2021年6月12日 セットリスト
01. 知らない言葉を愛せない
02. 泣き空
03. シネマ
04. 君が生きる街
05. 君の嘘なら
06. 愛は透明
07. 瞳に映る
08. ドライフラワー
09. 涙の賞味期限
10. 信じること
11. 青春脱衣所
12. 命の使い方
13. 過去と未来の間
「Karin. 1st Live "solitude time"」振替公演
2021年11月20日(土)東京都 LIQUIDROOM