6月17日に公開される映画「メタモルフォーゼの縁側」の主題歌として、キャストの芦田愛菜と宮本信子がT字路sの楽曲「これさえあれば」をカバーすることが発表された。
「メタモルフォーゼの縁側」は鶴谷香央理による同名マンガを原作とした映画。芦田演じる17歳の女子高生・佐山うららと、宮本演じる75歳の老婦人・市野井雪がBLマンガを通して育む友情が描かれる。うららの幼馴染・河村紡は高橋恭平(なにわ男子)、母・佐山美香は伊東妙子(T字路s)が演じており、劇中音楽もT字路sが担当している。
芦田と宮本はT字路sによる演奏に乗せ、「うらら&雪」のコンビ名で主題歌を歌唱している。レコーディングを振り返り、芦田は「漫画に出会えたうららの気持ちになって、歌えたような気がしています」、宮本は「とてもむずかしい楽曲でしたが、レッスンを受けて、なんとか本番に間に合いました」とそれぞれコメント。またT字路sも「簡単なようで節回しがややこしく歌いにくかったかと思うのですが、こんなにチャーミングに、晴れやかに、凛々しく、表現してくださりとても嬉しく感激しました」と2人の歌声を絶賛している。
なお4月8日からは本作の特典付き前売り券の発売が決定。特典は映画のキャラクターや場面をあしらったオリジナルクリアファイルか、主人公たちが熱狂するBL漫画のキャラクター・咲良と佑真を描いたクリアポスターのどちらかが選べる。
芦田愛菜 コメント
スタッフの皆さんにすぐ後ろで見て頂きながらレコーディングしたので、すごく緊張していたのですが、歌っているうちにだんだん楽しくなりました。
漫画に出会えたうららの気持ちになって、歌えたような気がしています。
この曲を聴いていると雪さんとの二人のシーンが思い浮かぶんです。
素敵な映画のエンディングになったと感じました。
宮本信子 コメント
二人の歌をエンドロールにしたい!と言われた時は、もうビックリしました。青天の霹靂!責任重大!
とてもむずかしい楽曲でしたが、レッスンを受けて、なんとか本番に間に合いました。
レコーディングは緊張しましたが、先生からの「信子さん、のって、のって~~歌って~~。いつものライブのように!」のお言葉を胸に、楽しく一生懸命歌いました。
T字路s コメント
劇伴を制作した感想
劇伴音楽の制作はまったく初めてのことでしたが、私達が何より幸せだったのは、この作品をとにかく大好きになったことで、手探りながらも無我夢中で情熱を傾けることができました。
うららも雪さんも愛しくてたまらなく、だからこそ、寄り添い感情移入するところ、逆に俯瞰したり距離を置くところ、シーンによって試行錯誤しました。普段は作らないような曲調、使わないような楽器や音響効果を織り交ぜたりもして、この上なく楽しく充実した、全力の挑戦でした。
主題歌のレコーディングを終えた感想
うらら(芦田さん)と雪さん(宮本さん)おふたり+おふたりが、今日まで生きて来られたなかで紡がれた物語そのものが乗り移ったような歌声に、歌い出した瞬間にハッとして引き込まれ、歌い終わる頃には胸がいっぱいになりました。
簡単なようで節回しがややこしく歌いにくかったかと思うのですが、こんなにチャーミングに、晴れやかに、凛々しく、表現してくださりとても嬉しく感激しました。
実は10年以上前に作った曲なのですが、この映画のために作ったかのようにぴったりですよね?
完成した映画を観た感想
自分達が作った曲が実際に映像に当てはめられると、表情(から感じ取られる心情までも)が、音楽に合わせて変化してゆくように見えて、震えるほどの感動がありました。
傍目には何の変化もないように見えるかも知れない、でも、好きなものが出来ただけで人生はこんなにも動き出し、輝く。
うららを、雪さんを抱き締めたいと思う気持ちは自分自身を抱き締めたい気持ちでもあると感じます。
劇伴制作をしながら何十回観たかわからないけれど、完成した映画はますます愛おしい作品になっていました。たくさんの人に観て欲しいし、何回でも観て欲しいと心から願っています。