BiSH、豆柴の大群らが所属する音楽事務所WACKの育成グループであるWAggが、本日4月24日に東京・Spotify O-WESTで定期公演「WAggs」を開催した。
WAggは2020年10月より、「在籍2年以内にほかグループに昇格するか新グループに加入しないとグループを脱退する」というルールのもとで活動しており、今年10月で期限を迎えるメンバーもいる。そんな中で活動をスタートさせてから約1年半、今年3月の「WACK合同オーディション2022」ではアイナスターがGANG PARADE入りを果たし、5月13日に東京・渋谷CLUB QUATTROで行われるギャンパレのツアー「GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR」の初日公演でお披露目される。
この日ステージに立ったのはグループ始動時からのメンバーである愛、EMPiREや第2期BiS、CARRY LOOSEでの活動経験を持つYUiNA EMPiRE、そして昨年の「WACK合同オーディション2021」で合格し、今年5月でお披露目から1周年を迎えるベル・ナルド。3名体制はWAgg初にして最少となる構成だ。なおア・アンズピア、サアヤイトは現在、活動を休止している。
WAggは基本的にオリジナル曲を持たず、WACK所属グループの楽曲をパフォーマンスしている。WAggは序盤に第3期BiSの「STUPiD」でライブをスタートさせ、豆柴の大群「FLASH」、EMPiRE「Have it my way」、BiSH「本当本気」、GANG PARADE「sugar」など、先輩グループのアッパーな楽曲を畳みかけた。1曲目の「STUPiD」では間奏で組体操を披露するのがBiSのお決まりとなっており、WAggの3人は組体操の扇を披露した。またGANG PARADEが大所帯であったり、BiSHが6人編成であったりと、人数構成が現在のWAggと大きく異なる。3人は歌割りなどで1人あたりの比重が大きくなる中、観客1人ひとりにアピールするように気持ちのこもった熱いパフォーマンスを繰り広げた。
ライブ中盤のMCでは、途中からメンバー考案の寸劇コーナーに移る。寸劇のお題は「PUNK」。YUiNAが2人からパンク魂が感じられないと憤り、ゴムを持ち込み、「私のほうがちょっと先輩なんだから言うこと聞いてよ」と2人にゴムをくわえさせる。しかし愛が繰り返しボケをかまし、さらにYUiNAも繰り返しボケて、ベル・ナルドが終始ツッコミを入れる流れに。最終的に愛とベル・ナルドがYUiNAからゴムパッチン攻撃を喰らい、なぜか愛は「なんかパンクがわかった気がしました!」とパンクへの理解を示した。そんな寸劇のあと、WAggは“楽器を持たないパンクバンド”がキャッチフレーズである先輩・BiSHの「GiANT KiLLERS」を投下。続けてEMPiREのアップテンポなお祭りナンバー「SO i YA」でフロアを熱く盛り上げ、CARRY LOOSEの代表曲「にんげん」「When we wish upon a star」を届けた。2曲続いたCARRY LOOSE楽曲の合間にはYUiNAがコメント。「私は音楽にはメロディや歌詞と一緒に、思い出がついているなと思っています」と話を始め、「WAggはWACKグループたちが大切に歌い続けてきた楽曲たちを唯一、(本人たち以外で)届けられるグループです。WAggのライブでは、私も特別な思い出を思い出したりしますし、皆さんにはWACKのカッコいい楽曲に出会う機会になったらいいなと思っています」と過去に別グループでの活動を経験したYUiNAならではの思いを語っていく。そして「ライブでは忘れていた大切なことを思い出せるし、こうやってお客さんといることが大好きなんだと実感できています。WAggだからできることを探していきたいし、3人でステージに立たせてもらうことは今しかできないことなので新鮮でワクワクしています。私たちと一緒にWAggを楽しんでもらえたらいいなって思います」と新米(WAggファンの呼称)に呼びかけた。そんなMCを経て、WAggはライブ終盤にBiSH「サラバかな」、PARADISES「PARADISES RETURN」をエモーショナルに歌い踊り、大きな拍手を浴びながらステージをあとにした。
アンコールでWAggは、まずWAgg唯一のオリジナル曲「WAggの素晴らしき世界」をアクセル全開でパフォーマンス。そしてMCでは愛が「3人だからこそできること」をメンバーと考え、この日に向けて練習や会話を重ねてきたことを明かした。彼女は続けて「合宿が終わって、本当は自分が何をしたいのかを自問自答を繰り返し、自分の心が向いている方向を再確認することができました。きっとこれからも今までと同じように想像もできないような“予定外なことが予定通りに起こる”と思います。情熱と覚悟を持って、突き進んだ先に何があるのかを私は確かめたいと強く思っています」と話した。
WAggはBiS「CURTAiN CALL」でライブを終え、愛が最後の挨拶をしようとしたところでベル・ナルドが「ちょっと待ったー!」と割り込み。ベル・ナルドは5月度の定期公演が決まったことと開催地を発表した。3人は「これからもWAggをよろしくお願いします!」と元気よく挨拶して、ライブを締めくくった。
「WAggs」2022年4月24日 Spotify O-WEST セットリスト
01. STUPiD
02. FLASH
03. Have it my way
04. 本当本気
05. sugar
06. りスタート
07. Happy lucky kirakira lucky
08. GiANT KiLLERS
09. SO i YA
10. にんげん
11. When we wish upon a star
12. サラバかな
13. PARADISES RETURN
<アンコール>
14. WAggの素晴らしき世界
15. CURTAiN CALL
WAgg「WAggs」5月公演スケジュール
2022年5月3日(火・祝)愛知県 新栄DAYTRIVE
2022年5月4日(水・祝)静岡県 Sunash
2022年5月7日(土) 兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
2022年5月8日(日)京都府 京都MOJO
2022年5月15日(日)宮城県 enn 2nd
2022年5月22日(日)神奈川県 F.A.D YOKOHAMA
2022年5月29日(日)大阪府 ROCKTOWN