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獅子志司、自身のキャリアを総括する初ワンマンで宣言「終わりが来るまで音楽をしたい」

2年近く前2022年05月10日 8:02

獅子志司が5月5日に東京・WWWにてワンマンライブ「1st ONE MAN LIVE -揺ら揺ら-」を開催した。

2018年にボカロPとしてキャリアをスタートさせ、ボカロ曲と並行して自身が歌唱するセルフカバーを発表し続けてきた獅子志司。ボカロPとボーカリスト、どちらの側面も持つ獅子志司にとって本公演は初のワンマンライブであり、会場内には彼の晴れ舞台を目にしようと多数のオーディエンスが詰めかけた。

鉄格子に囲まれたステージセットにオープニングムービーが流れ始めると、帽子を深く被った獅子志司が登場。ステージにネオン輝く華やかな街の映像が流れる中で、彼は代表曲の1つ「絶え間なく藍色」を歌い始め、初ライブの口火を切った。「獅子志司です。今日はよろしくお願いします」と短く挨拶をした彼はすぐさま次の曲「うつけ論争」の演奏につなげる。「うつけ論争」「鬣犬新書」の2曲では初音ミクの歌声がシーケンスとして流れ、獅子志司は自らが作り上げたボーカロイドの歌声とかけ合いを行うように自身の歌声をファンに届けた。またこの日のライブでは楽曲ごとに異なる映像がステージに投影され、楽曲のイメージを可視化した背景やリリックビデオ風のムービーなど、趣向を凝らした映像でオーディエンスを楽しませた。

ライブ中盤、獅子志司は「忘憂」「らんだ」といった最新作「揺ら揺ら」の収録曲を立て続けにパフォーマンス。ダークな空気感と気怠い雰囲気が融合した「らんだ」では、獅子志司の新境地とも言えるラップを取り入れた歌でオーディエンスを楽曲の世界に引き込んでいった。「らんだ」の演奏終了後にアッパーチューン「有象無象も踊る夢」の演奏が始まるとフロアからは自然と手拍子が起こり始め、会場内は心地よい一体感に包まれる。演奏後に盛大な拍手が上がると、獅子志司は口元に笑みを浮かべ、自身のパフォーマンスの手応えを感じている様子を伺わせた。

ライブ終盤に披露された「日進月光」では再び初音ミクのボーカルが流れ、獅子志司はその声に寄り添うように自身の歌声を重ねてボカロとのデュエットを楽しむ。続く「橙一点」ではCDに収録されている咳払いまで忠実に再現し、音源を聴き込んできたオーディエンスをうならせるパフォーマンスでファンを喜ばせた。ここまで挨拶以外のMCをしてこなかった獅子志司は最後に「今日僕はとても幸せな気持ちで歌っています」と自身の気持ちを口にし始める。さらに「それも聴いてくださる皆さんのおかげです。終わりが来るまで、時間が続く限り音楽をしていきたい」と語った彼は、自らの死生観が込められた代表曲「永遠甚だしい」を最後の曲として歌唱。計14曲を歌い終えると口元を緩めて笑顔を見せ、最後の挨拶をして初ワンマンをフィナーレに導いた。

獅子志司「1st ONE MAN LIVE -揺ら揺ら-」2022年5月5日 WWW セットリスト

01. 絶え間なく藍色
02. うつけ論争
03. 鬣犬新書
04. lielie
05. 忘憂
06. らんだ
07. 有象無象も踊る夢
08. 死線
09. 有夜無夜
10. 喰らいながら
11. 日進月光
12. 橙一点
13. 半透明
14. 永遠甚だしい

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