関西最大級の無料ローカルフェス「GREENJAM'22」の“後夜祭”イベント「GREENJAM'22 後夜祭 byライブナタリー」が、9月20日に大阪・BIGCATで開催された。
「GREENJAM'22」本祭は9月18、19日に大阪・池田市猪名川河川敷 南多目的広場で2日間にわたって行われる予定だったが、2日目の公演は台風14号の接近に伴い中止に。日本列島を広く襲った台風14号は3連休に合わせた各地のイベントに大きな影響を与えたが、約3年ぶりの開催となった「GREENJAM」も残念ながら1日のみとなってしまった。ライブナタリーの企画による“後夜祭”では、2日目公演への出演も予定していたTENDOUJI、MOROHAのほか、犬式 INUSHIKIとONEDERが参加。4組で濃密なステージを繰り広げた。
オープニングアクトとして登場したONEDERは、関西を拠点に活動する兵庫県加古川市出身のレゲエアーティスト。この日はOKCHANG(G)とSHOW(Dr)を迎えた3人編成でステージに立ち、「HANA」「本当のこと」「日本人の歌」など6曲を披露した。続くTENDOUJIは前日の本祭が中止になってしまった悔しさを吐露しつつも、そのエネルギーをぶつけるように熱いパフォーマンスを展開。「Kids in the dark」「Stupid!!」「Killing Heads」など10曲をパワフルに演奏し、「来年また呼ばれるように今日はいいライブしようと思っています」と前向きなメッセージでフロアを盛り上げた。
3番手の犬式 INUSHIKIは、今年4月にリリースされた13年ぶりアルバムの表題曲「動物宣言」でライブをスタートさせると、「Planet Breaking News」「山唄」と「動物宣言」からの楽曲を連発し、バンドの最新モードを提示した。都会を離れ、岡山の山間部で暮らしている三宅洋平(Vo, G)は、地元で暮らす人々との触れ合いの中で感じた価値観や死生観の変化をメッセージとして伝える。また三宅は、次に登場するMOROHAがデビューしたての頃に彼らのもとを訪れ「犬式 INUSHIKI大好きです! よろしくお願いします!」とCDを渡してきたという過去のエピソードを明かす。ステージでの再会を喜び、「Life is Beatfull」でMOROHAへのバトンをつないだ。
トリを務めたMOROHAのステージは、9月1日にミュージックビデオを公開したばかりの最新楽曲「チャンプロード」で幕開け。「奮い立つCDショップにて」「米」「花向」「GOLD」「革命」と畳みかけ、アフロのMCとUKのギター、2つの音色のみで観客の耳を惹き付けた。アフロは三宅のコメントに触れ、「実は一方的な出会いはもっと前で」と、2007年にMOROHAの地元・長野県上田市で行われたフリーイベント「UEDA JOINT」で観た犬式 INUSHIKIの衝撃を振り返る。その日三宅が行ったポエトリーリーディングがアフロの原体験と言えるもので、「何かやってやろう」という衝動にかられたのだという。アフロは「今したいのは、そんな存在とステージを分け合えてうれしいということじゃなくて。あんときの三宅洋平と同じことを、それ以上のことをできるんだろうかと問われている立場で、その喜びを叫びたいなと思っております。同時に、次はあなたの番だと。そんな問いかけになればいいなと思いながら、最後の曲を目一杯演奏したいと思います」と告げると、最後に「四文銭」をパフォーマンス。15年越しのメッセージを届けて後夜祭を締めくくった。
「GREENJAM'22 後夜祭 byライブナタリー」2022年9月20日 BIGCAT セットリスト
ONEDER(Opening act)
01. KIMAMANI
02. HANA
03. 一歩
04. 本当のこと
05. 日本人の歌
06. 蓮の花
TENDOUJI
01. Kids in the dark
02. Stupid!!
03. FIREBALL
04. Something
05. DODA
06. Feelin'
07. Killing Heads
08. HAPPY MAN
09. THE DAY
10. COCO
犬式 INUSHIKI
01. 動物宣言
02. Planet Breaking News
03. 山唄
04. joe
05. Life is Beatfull
MOROHA
01. チャンプロード
02. 奮い立つCDショップにて
03. 米
04. 花向
05. GOLD
06. 革命
07. 四文銭