ILIEのワンマンツアー「LIVE HOUSE TOUR 2022 "AME"」のファイナル公演が11月26日に東京・LIQUIDROOMにて開催された。
ILIEは7月に初のアルバム「uragaeshi」を発表し、8月には活動1周年を記念したワンマン「ichi」を実施したが、10月にツアー「LIVE HOUSE TOUR 2022 "AME"」をもって活動を休止することを発表。休止前最後の公演は、ILIEが初ライブを行ったLIQUIDROOMが舞台となった。
ショパン「ワルツ第6番」にノイズを被せたSEがフロアに流れ始めると、ステージ上にはこれまで公開されたILIEのミュージックビデオをカットアップした映像が投影された。これを合図にして、ILIEとバンドメンバーのサクライケンタ(G)、小島剛広(B)、リオ様(Piano)、GOTO(Dr / DALLJUB STEP CLUB、あらかじめ決められた恋人たちへ)がステージに登場。奏でられる音色に合わせ、各演奏メンバーにスポットライトが当たる演出が特徴的な「inori」、楽曲プロデューサーのサクライが得意とする、変拍子を駆使した「aimai」など、前半ではバンド編成ならではのサウンドを展開するナンバーが次々とプレイされた。一方中盤からは「omajinai」「toumei」など、ピアノの音色を前面に押し出したバラードチューンがメインに。ILIEの穏やかな歌声がフロアに響きわたり、ノスタルジックなひとときが演出された。
ライブ開始からMCを挟まず、淡々とパフォーマンスを繰り広げていたILIE。休止前最後のライブということもあって会場には緊張感が漂っていたが、「ame」の演奏が終わると、ILIEは明るくオーディエンスに挨拶する。バックバンド紹介時には各メンバーにかわいらしい振る舞いを行うよう催促するなど、これまでのライブと同じく気さくな雰囲気でMCコーナーを楽しんでいた。さらに「jyuuryokuno-niji」演奏後、ILIEは「たくさん伝えたいことがあるんですけど……歌の中にたくさんの言葉があるので、そこから思いを汲み取ってもらえたらうれしいです」とコメント。「みんなが聴き続けてくれたらILIEはずっと残るし、私もまたいつか歌うつもりです」と今後の活動に対する思いを打ち明けた。
「syukufuku」で本編を終え、アンコールに入ると、ILIEは「今日歌ってきた曲は今でも大好きだし、いつか『やっぱやろう』ということになるかもしれない」「ILIEの音楽が好きな人が300人いたら、300通りの物語があると思っていて、だからこそ音楽で伝えていきたい。また機会が来る日を楽しみにしていてください」と再会を約束した。そして「uragaeshi」パフォーマンス中の終盤には「ILIEはみんなのものなんだよ。だからずっと聴いて好きでいてね」と一言。彼女はライブを終えたあと何度も礼をし、名残惜しそうにフロアを見渡していた。
ILIE「LIVE HOUSE TOUR 2022 "AME"」2022年11月26日 LIQUIDROOM セットリスト
01. inori
02. aimai
03. fukashigi
04. yoru
05. omajinai
06. toumei
07. asa~blues~asa
08. kamishibai
09. ame
10. uragaeshi
11. not
12. jyuuryokuno-niji
13. syukufuku
<アンコール>
14. uragaeshi