斉藤朱夏が本日12月3日に東京・日本青年館ホールでワンマンライブ「朱演2022『くもり空の向こう側』」を開催した。
白い雲が浮かぶステージにゆっくりと進み出た斉藤は「セカイノハテ」でライブを開始。エモーショナルなバンドサウンドに乗せて、芯の強さを感じさせる歌声を伸び伸びと響かせた。続く「リフレクライト」「ノーサレンダー」ではステージ上を移動して観客1人ひとりの顔を見ながら軽快に歌を届ける。客席には斉藤のイメージカラーである赤色のペンライトの光がキラキラと楽しげに揺れた。
「今日は一緒にくもり空の向こう側の答え合わせをたくさんしましょう!」と観客に呼びかけたあと、斉藤はキャッチーな振付が印象的なナンバー「ぴぴぴ」をパフォーマンス。ミラーボールの光に彩られながらオーディエンスとダンスを楽しむ。さらに斉藤が続けたのは「しゅしゅしゅ」。アップテンポのビートに合わせてオーディエンスが勢いよくタオルを振り回し、会場はたちまちひとつになった。
ここで斉藤は「強がることがすごく当たり前になって、涙を見せちゃダメなんだと思ったり、強い人だと思われたくて、弱い自分とたくさん向き合うことを避けてきて。でも、ステージに立つたびに『どんな姿でも大丈夫だよ』と言ってくれてる君がいて、『そっか、私ってこうなんだな、ああなんだな』って君と出会えたことで新しい自分とたくさん出会えました」と胸の内を明かし、「とても感情豊かになって、ライブをするたびにもっともっと泣き虫になって。でも、その感情をこうして君と分かち合えることが何よりもうれしくて宝物です。君がいてくれるから、裸足でたくさん走れました。ありがとう」と客席に向かって頭を下げた。「ライブをするたびに違う感情にさせてくれて、そして一歩強くなった、そんな曲を君に届けます」という言葉を経て、斉藤がアコースティックギターの飾り気のない音色に乗せて歌い始めたのは「よく笑う理由」。斉藤は自身の思いが詰まった言葉を剥き出しの歌声でオーディエンスに届け、大きな拍手を浴びた。その後、斉藤はソロデビュー作品からずっとタッグを組んできたハヤシケイ(LIVE LAB.)が12年前に作った楽曲「ピエロ」をカバー。彼女はかつて涙を見せることが苦手だった自身の姿にもリンクするようなこの曲をじっくりと歌い上げ、「ツアー中にたくさん聴いた楽曲です。自分と向き合い続ける時間がたくさんあったからこそ、『私ってなんだろう?』とか、そんなことをたくさん思いました。けど、ここにいる君が『朱夏は朱夏だよ』って、たくさんライブをするたびに教えてくれました。ありがとね!」と声を弾ませた。
「さあ、皆さん、遊ぶ準備はできてますか!」と斉藤は観客に呼びかけ、アッパーチューン「イッパイアッテナ」を投下。スカナンバー「Your Way My Way」では斉藤の旗振りのもと、観客がペンライトの色で赤チームと青チームに分かれて一斉に飛び上がった。さらに斉藤は「月で星で太陽だ!」を勢いよく披露したあと、拡声器を使いながら「ゼンシンゼンレイ」を熱唱。大盛り上がりの客席を目の当たりにした彼女は「ホールなのにライブハウスみたいな感覚が強くて。それぐらい君が楽しんでくれてるのが伝わる。自由に遊んでくれていて、私はすごくうれしいです」と穏やかに述べた。
斉藤は「『くもり空の向こう側』というタイトルで、『当日、答え合わせをしようね』とみんなに言ってきて、今日その答えがしっかりと見つかりました。君がいつも私にたくさん答えを教えてくれます。くもり空の向こう側、最高の景色でした!」と晴れやかな表情を浮かべる。そして「どんなにこれから先、くもり空の下を走っても、君がいるってもうわかったし、君がくもり空の下で走っているときは朱夏がいるって安心して突っ走って。それで会ったときにたくさん遊ぼ!」会場を見渡し、「これからも一緒に涙したり汗をかいたり、笑顔になったり、たくさん一緒に青春しようね!」と弾けるような笑顔を見せた。ライブ終盤、斉藤は自身の生き様が詰まったナンバー「ワンピース」「もう無理、でも走る」を全身全霊でまっすぐに歌い上げる。最後に斉藤は「これからもこの先、君が強く笑っていけますように」と述べ、美しい黄色のペンライトの光に照らされながら「ひまわり」をオーディエンスに優しく贈った。
アンコールを求める拍手が鳴り響くと、「パパパ」のイントロとともに斉藤が勢いよくステージに登場。躍動感のあるアンサンブルに乗せて、みずみずしい歌声を場内いっぱいに響かせた。ここで斉藤は1月放送開始のテレビアニメ「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定」のオープニングテーマを担当することと、2月22日にそのテーマ曲「僕らはジーニアス」を表題曲とした4thシングルをリリースすることを発表。さらに4月より東名阪ツアー「朱演2023 LIVE HOUSE TOUR」を開催することもアナウンスした。会場が歓喜に沸いたところで、斉藤は4thシングルの表題曲「僕らはジーニアス」を初披露。疾走感のあるバンドサウンドをバックにエネルギッシュに楽曲を歌唱した。ラストナンバーは今年生み出された、斉藤とファンの心をつなぐナンバー「はじまりのサイン」。斉藤は涙をこらえながらこの曲を晴々と歌い上げ、全20公演を行った2022年の最後となるワンマンライブを締めくくった。
斉藤朱夏「朱演2022『くもり空の向こう側』」2022年12月3日 日本青年館ホール セットリスト
01. セカイノハテ
02. リフレクライト
03. ノーサレンダー
04. ぴぴぴ
05. しゅしゅしゅ
06. よく笑う理由
07. ピエロ
08. イッパイアッテナ
09. Your Way My Way
10. 月で星で太陽だ!
11. ゼンシンゼンレイ
12. ワンピース
13. もう無理、でも走る
14. ひまわり
<アンコール>
15. パパパ
16. 僕らはジーニアス
17. はじまりのサイン
朱演2023 LIVE HOUSE TOUR
2023年4月22日(土)愛知県 DIAMOND HALL
OPEN 17:00 / START 18:00
2023年4月23日(日)大阪府 BIGCAT
OPEN 17:00 / START 18:00
2023年4月30日(日)神奈川県 CLUB CITTA'
[1部] OPEN 14:00 / START 15:00
[2部] OPEN 18:00 / START 19:00