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「大好きな場所でした」秋元真夏が信条貫き晴れやかに卒業、後輩に伝えた“乃木坂46人生最後のお願い”

「乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE ~秋元真夏 卒業コンサート~」の様子。 (c)乃木坂46LLC
約1年前2023年02月26日 15:07

乃木坂46のワンマンライブ「乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE ~秋元真夏 卒業コンサート~」が昨日2月26日に神奈川・横浜アリーナで開催された。

毎年2月の恒例となっている乃木坂46のバースデーライブ。結成11周年を迎えた今年は横浜アリーナで5日間にわたり開催され、2日目から4日目にかけては5期生、4期生、3期生がそれぞれ単独ライブを行った。最終日は唯一の現役1期生にしてキャプテンの秋元真夏の卒業公演。開演前の客席は秋元のペンライトカラーである赤とピンクの灯りで埋め尽くされた。

黒見明香がカマキリに扮して注意事項を伝える映像、岩本蓮加と筒井あやめの影ナレを経て、会場後方から乃木坂46メンバーが登場。彼女たちがステージ前方に整列すると、ステージ奥には秋元の姿が。観客の大歓声に迎えられた彼女は柔らかく微笑み、自身の卒業コンサートの開演を宣言した。ライブの始まりを飾ったのは「ぐるぐるカーテン」「おいでシャンプー」「走れ!Bicycle」という1stから3rdまでのシングル表題曲。スクリーンには卒業メンバーを含む過去のライブ映像が投影された。この日のセットリストは秋元自身が考案。秋元は学業の都合で活動を休止していたため1stから3rdまでのシングルには参加しておらず、この選曲に込めた思いを「当時の1期生が乃木坂46という名前を広めるためにいろんな場所で戦ってくれたおかげで、今の乃木坂46があると思っています。1stから3rdまでのシングルを卒業生のみんなと、そして現役メンバーと一緒に歌いたいと思いました」と語った。続いて「私の乃木坂46はすべてここから始まりました」という秋元の言葉から、彼女が初めて選抜メンバー入りを果たした4thシングル「制服のマネキン」のパフォーマンスへ。乃木坂46は火柱が上がる派手な特効の中でこの曲をクールに歌い踊った。

DAY1で3代目キャプテン就任が発表された梅澤美波は「今日は真夏さんが乃木坂46として過ごす最後の日なので、全力で楽しんで、全力で盛り上げていきたいです!」と張り切る。グループ内ユニット・真夏さんリスペクト軍団の一員である鈴木絢音は「真夏さんへの愛はこの会場の誰にも負けないので、今日はたくさん愛を伝えたいです」、遠藤さくらは「これまで支えていただいた分、真夏さんが一番輝くように、精一杯の力で支えたいです」とライブへの意気込みを語った。山下美月は秋元がライブ冒頭に階段を降りる場面で転ばないようスタッフから注意されていたことを暴露。「転ばないでくださいね?」と“フリ”のような念押しで秋元を笑わせた。

次のブロックで、秋元はそれぞれの代に混ざって期別曲を一緒に歌唱。さらに吉田綾乃クリスティー、佐藤楓、金川紗耶、柴田柚菜、弓木奈於、林瑠奈とともに「口約束」、田村真佑、阪口珠美とともに「ごめんねスムージー」といった思い入れの深いユニット曲を披露した。「魚たちのLOVE SONG」では秋元と筒井が魚、山下がタコの被り物をしてパフォーマンス。その途中、開演前の映像に映っていたカマキリのコスチューム姿の黒見も合流し、カオティックなステージが展開された。カマキリの衣装が用意されたのは、テレビ東京系のレギュラー番組「乃木坂工事中」にて黒見の学生証の写真がカマキリに似ていると話題になったことがきっかけ。黒見は「人間に戻れたらいいなと思ってました(笑)。今日は本当に大好きですってことを伝えたかったんです!」とと胸に抱えた気持ちをやっとの思いで秋元に伝えた。

続いて披露されたのは「乃木坂46を語るうえで外せない」と秋元が語った「インフルエンサー」「シンクロニシティ」の2曲。秋元は白石麻衣、西野七瀬という、リスペクトする卒業メンバーがかつて務めたポジションに立ち、堂々と歌唱した。秋元、久保史緒里、山下、与田祐希が歌った「言霊砲」では、3人からの直筆メッセージがスクリーンに映され、秋元が涙ぐんで歌えなくなるひと幕もあった。さらに秋元は卒業メンバー高山一実とのユニット曲「忘却と美学」を梅澤と、HoneyWorks meets さゆりんご軍団+真夏さんリスペクト軍団の楽曲「大嫌いなはずだった。」を鈴木と2人で歌唱。キャプテンのバトンを託す梅澤には「メンバーのいいところをたくさん見つけられるキャプテンになってください。つらいポジションに見えるけど、楽しいこともいっぱいあるから」、3月22日発売の32ndシングル(タイトル未定)をもって卒業する鈴木には「あと少しがんばってね」とそれぞれエールを送った。

前日まで行われた期別のライブを観ていたという秋元は、卒業に対してなんの不安もないくらいの頼もしさを感じたとその印象を語り、後輩たちの背中を押した。さらに「アイドルとして世代交代が難しいと言われる大人数のグループですけど、乃木坂46はちゃんと世代交代ができたんじゃないかなと自信を持って言えます」と彼女は胸を張り、客席から大きな拍手を浴びた。その後、秋元は乃木坂46の楽曲で一番好きだという「ひと夏の長さより…」をラストナンバーにチョイス。後輩たちと一緒に、清涼感あふれるこの曲を目に涙を浮かべながら笑顔でパフォーマンスした。

高山、松村沙友理、西野、白石、生田絵梨花、そして初代キャプテン・桜井玲香という卒業していった1期生からのメッセージが場内に流れ、淡いピンクのドレスをまとった秋元がステージに登場。これまでの歩みを振り返り、スタッフや秋元康への感謝の気持ちを述べたのち、彼女はファンに「私を応援していて楽しかったですか?」と語りかける。注目を浴びることが目的でアイドルを志したが、今はファンを楽しませることが第一優先であると信条を明かした秋元は「皆さんが喜んでくれるなら、どんな無理でもできちゃうぐらい皆さんのことが大好きになりました。私はほかの1期生よりも遅れてデビューさせてもらいましたけど、心細かった私を支えてくれたのも皆さんで。本当に私のアイドル人生は皆さんとともにずっと歩んできたんだなあとすごく今思っています」と言葉を紡いだ。続けて「素敵な後輩に囲まれて、最後の日を迎えることができて、本当に幸せです。生まれ変わっても絶対乃木坂46になりたいし、乃木坂46のキャプテンを務めたい。それぐらい大好きな場所でした。11年間、本当にありがとうございました」と語った彼女は、自身の卒業曲「僕たちのサヨナラ」へとつなぐ。泣き顔の後輩たちと代わる代わる抱き合い、涙をこぼしながらラストフレーズ「忘れない サヨナラ」まで歌い上げた。

その後、秋元に代表メンバーがメッセージを伝えていく。5期生の菅原咲月は「このバースデイライブの期間で、一番後輩の私たちも先輩方に甘えずに自分たちの足で立たないといけないと個人的に感じて。真夏さんに次お会いするときに成長した姿をお見せしたいです」、4期生の賀喜遥香は「私は乃木坂46に憧れてグループに入ってきたからこそ、素敵な先輩方の隣に立っていいのかなと苦しくなるときもあったんですけど、そういうときに真夏さんは笑顔で助けてくださって。大切な言葉がすごく心にいっぱい残っているので、その言葉を大切に持ちながら乃木坂46を守っていきたいと思います」、3期生の久保は「笑顔でご卒業おめでとうございますと言おうと決めてました。だけど本当に今日が来たら『行かないで』と思っちゃいました。それくらい真夏さんの存在が大きかったし、乃木坂46がこんなに温かいグループで言い続けられたのは、真夏さんがいてくれたからです。これからはそんな真夏さんみたいな優しさを持って、後輩たちと一緒に乃木坂46を強くしていけるようにがんばります」とそれぞれ決意を語った。

秋元はメンバーそれぞれに手紙をしたためており、ライブでは代表して梅澤への手紙を音読。その中で「メンバーのみんなに、乃木坂人生最後のお願いがあります」と真剣な眼差しを後輩たちに向け「キャプテンにはどうしても踏ん張らなきゃいけないときがあります。だから梅のことを絶対に全力で支えてあげてください。つらいときはそばにいて寄り添ってあげてください」と切実なメッセージを残した。

最後に用意された楽曲は1stシングルのカップリング「乃木坂の詩」。シンガロングが沸き起こる会場を愛おしそうに見渡した秋元は、最後に必殺技「ハートにズッキュン!」を披露し、ステージをあとにした。それでもアンコールは止まず、再び姿を見せた秋元は「ハウス!」でコールが響く会場をメンバーとともにぐるりと1周。これで終わりかと思われたが、別れを惜しむ観客のリクエストに秋元が応える形で、この日2度目の「ガールズルール」が急遽披露された。スピーチでもファンを楽しませることが第一優先と語っていたように、最後の瞬間までファンへの思いとサービス精神を見せた秋元。彼女は「こんなに盛りだくさんのライブを観ていただけて、悔いなく卒業できます。これからはみなさんと一緒に乃木坂46の応援をしたいと思います!」と語り、満面の笑みで乃木坂46人生に幕を下ろした。

本公演の模様は3月5日20:00より1回のみリピート配信される。

「乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE ~秋元真夏 卒業コンサート~」2023年2月26日 横浜アリーナ セットリスト

01. ぐるぐるカーテン
02. おいでシャンプー
03. 走れ!Bicycle
04. 制服のマネキン
05. ガールズルール
06. 太陽ノック
07. バンドエイド剥がすような別れ方
08. ジャンピングジョーカーフラッシュ
09. 僕の衝動
10. 口約束
11. ごめんねスムージー
12. 魚たちのLOVE SONG
13. 涙がまだ悲しみだった頃
14. Against
15. インフルエンサー
16. シンクロニシティ
17. 好きというのはロックだぜ!
18. 帰り道は遠回りしたくなる
19. 最後のTight Hug
20. 言霊砲
21. 忘却と美学
22. 大嫌いなはずだった。
23. ひと夏の長さより…
<アンコール>
24. 僕たちのサヨナラ
25. 2度目のキスから
26. 乃木坂の詩
<アンコール>
27. ハウス!
<アンコール>
28. ガールズルール

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