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GRAPEVINE初のZepp新宿公演、緊張と緩和の連続

田中和将(Vo, G)(撮影:藤井拓)
8か月前2023年09月19日 10:02

GRAPEVINEのワンマンライブ「GRAPEVINE SUMMER SHOW」が9月14日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)で開催された。

9月14日にZepp Shinjuku、17日に静岡・SOUND SHOWER ark、18日に大阪・大阪城音楽堂で行われた「GRAPEVINE SUMMER SHOW」。14日のライブはGRAPEVINEにとって初のZepp Shinjuku公演となった。田中和将(Vo, G)、西川弘剛(G)、亀井亨(Dr)がサポートメンバー2人とともに姿を現すと、田中の「よっしゃいくで!」という威勢のいい掛け声で「Ub(You bet on it)」がスタート。シャッフルビートに乗せて、小気味よくライブの幕が開く。

野太いベースリフから始まったのは「冥王星」。深いディレイのかかった田中の声がフロアを満たし、「Ready to get started?」では田中と西川のツインギターが唸りを上げる。「目覚ましはいつも鳴りやまない」の心地よい16ビートに乗ってゆらゆらと揺れる観客。アコースティックギターのサウンドが印象的な「NOS」を経て、GRAPEVINEは屈強なロックチューン「想うということ」を届けた。

ステージの照明が落ち、田中が足元に広がるエフェクターを1つひとつ丁寧に踏み替える。カチャカチャという物音が場内に響くほどの沈黙を挟み、たっぷりと間を空けてスタートしたのは「ねずみ浄土」。極限まで音数を減らしたアンサンブルが、息を呑むような緊張感を生み出す。引き算の美学が体現された演奏に、観客は感嘆の声を漏らした。

9月27日に発売されるGRAPEVINEのニューアルバム「Almost there」の収録曲「雀の子」が届けられたのち、田中は「あと6000万曲くらいあるけど大丈夫か新宿! 6000万曲いくぜー!」と叫ぶ。大歓声でそれに応じるファンに向けて5人は「This town」を投下。亀井が刻むシンプルな8ビートの上で歪んだ2本のギターが混ざり、絡み合う。全身に汗をかいた田中が「新陳代謝がいいなあ」とぼそっと呟き、会場の笑いを誘ったかと思えば「The Long Bright Dark」でフロアの空気は一変。紫のライトがステージを照らし、夜の歌舞伎町によく似合う妖艶なサウンドが響き渡る。続く「Good bye my world」で田中が擦り切れんばかりのシャウトを炸裂させると、客席からは大きな歓声が上がった。

アンコールに応じて再び現れたGRAPEVINEは「SPF」でライブを再開。田中の歌声に亀井のコーラスが重なり、憂いを帯びたハーモニーを生み出す。代表曲「スロウ」が盤石の演奏で届けられたのち、5人は「放浪フリーク」でフロアを朗らかな空気で満たし、ステージをあとにした。

「GRAPEVINE SUMMER SHOW」2023年9月14日 Zepp Shinjuku(TOKYO)セットリスト

01. Ub(You bet on it)
02. 冥王星
03. スレドニ・ヴァシュター
04. Ready to get started?
05. 目覚ましはいつも鳴りやまない
06. NOS
07. 想うということ
08. ねずみ浄土
09. 雀の子
10. here
11. This town
12. The Long Bright Dark
13. Goodbye, Annie
14. Good bye my world
15. Glare
16. B.D.S.
<アンコール>
17. SPF
18. スロウ
19. 放浪フリーク

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