後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)が主催する音楽賞「APPLE VINEGAR -Music Award-」の第7回ノミネート作品が発表された。
「APPLE VINEGAR -Music Award-」は文学界の「芥川賞」を参考にして後藤が2018年に設立したもの。新進気鋭のミュージシャンが発表したアルバムに贈られる。第7回となる今回は、原口沙輔「アセトン」、SATOH「BORN IN ASIA」、野口文「botto」、Tokyo Gal・DJ FRIP a.k.a Beatlab「Flash Back」、5kai「行」、冥丁「古風III」、君島大空「no public sounds」、山二つ「テレビ / Television」、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN「tradition」、Skaai「WE’LL DIE THIS WAY」、賽「YELLOW」、reina「You Were Wrong」の12作品がノミネートされた。大賞は3月の選考会を経て決定。選考委員は後日発表される。
またポッドキャスト番組「APPLE VINEGAR -Music+Talk-」では、2月21日、28日、3月6日の3週にわたって、ノミネート作品が紹介される。
後藤正文コメント
“APPLE VINEGAR -Music Award-”は7回目を迎えることができました。
応援してくださっている皆様に感謝します。
毎年、賞のノミネートの発表の時期になると決まって胃がキリキリと痛み、うんうんと唸っている僕のスマートホンやPCの画面をグラミー賞のニュースやポストが駆け抜けていきます。権威的な存在のほとんどに反発心を持ちますが、一方で、グラミー賞のような音楽賞を羨ましいと思う自分がいることも否定できません。今年はROTH BART BARONの三船君のポストを目にして、ハッとしました。「グラミーを見ていつも思うのはどうして日本には全てのジャンルのミュージシャンがこうやって一堂に集まって祝い合う場所がないんだろうかということだ。素敵に着飾って、文化の集合を楽しみ、お互いを労い、先輩を尊敬して、いなくなってしまった人たちを思う時間が日本にはないのかしら」。本当に三船君の言うとおりだと思いました。
アメリカの音楽史を現在進行形で書き記すような音楽賞とは、規模も目的も違います。けれども、僕たちにだって「こんな素敵な音楽があるんだ!」と胸を張りたくなるような作品がいくつもあります。今年もそうしたたくさんの作品のなかから、12作品を選びました。
音楽を取り巻く様々な強張りのようなものを、少しでも緩めるような役割を担えたら本望です。
今年ははじめて、賞を楽しんでもらえたら、という気持ちが湧きました。僕が毎年、ここに悲壮な決意を書き込むのもどうかなという気持ちもあります。音楽って、やっぱり楽しいですから。この賞をきっかけに、いろいろな音楽の話がそこかしこで始まって、ゆっくりと広がっていくことを願います。
“APPLE VINEGAR -music award-”では、賞金を拠出してくださる法人や団体を募集しています。
お力添えいただけましたら幸いです。ご連絡の際は問い合わせフォームよりお願いします。
追伸。
年内にAPPLE VINEGAR MUSIC SUPORTとして、ミュージシャン支援の非営利団体を立ち上げることにしました。音楽賞にとどまらず、広くミュージシャンの活動をサポートする施設の整備と、コミュニティ作りをはじめたい考え、準備を進めています。また、詳しいことが決まりましたら、お知らせします。その際には皆さんの力をお貸しください!!
「第7回APPLE VINEGAR -Music Award-」ノミネート12作品
原口沙輔「アセトン」
SATOH「BORN IN ASIA」
野口文「botto」
Tokyo Gal・DJ FRIP a.k.a Beatlab「Flash Back」
5kai「行」
冥丁「古風III」
君島大空「no public sounds」
山二つ「テレビ / Television」
CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN「tradition」
Skaai「WE’LL DIE THIS WAY」
賽「YELLOW」
reina「You Were Wrong」