オーイシマサヨシの東京・日本武道館での初ワンマンライブ「オーイシ武道館 ~オーイシマサヨシ ワンマンライブ at 日本武道館~」が、3月2日に開催された。オーイシは昨年3月にTOKYO DOME CITY HALLで行ったワンマンライブの中で武道館ライブの開催を発表した。1年を経た今回のライブには1万人の観客が集まり、チケットはソールドアウト。ライブの生配信には2万人以上が集結し、オーイシの夢の実現を見届けた。
津田健次郎のサプライズナレーション
オープニング映像のナレーションを務めたのは津田健次郎。いきなりのサプライズに観客がどよめく中、オーイシはセンターステージにせり上がりで登場し、1曲目の「エンターテイナー」を歌唱する。1年前のワンマンライブで、この曲の歌唱中に武道館ライブ開催を発表したオーイシ。念願を叶えた目の前の光景を見渡しながら「やっとたどり着いたぞ、武道館!」とうれしそうに叫び、2番の「1万を超える人が手を叩き大声を上げる なんてこった」という歌詞を感慨深そうに歌い上げた。
ダンサーを加えて「オトモダチフィルム」を軽やかに披露したあとのMCでは、客席からいつも通りに飛ぶ「帰れクソメガネ!」という野次に「通常営業やめてもらっていいですか?(笑)夢の舞台なんで」とツッコむが、「『おめでとう!』とかもやめてもらっていいですか、涙出ちゃうんで(笑)」としみじみした様子も見せる。続く楽曲「ギフト」では、この曲が主題歌となったアニメ「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」にちなみ、観客の中からオーイシの隣で踊る“お隣の天使様”を募るという大胆な企画を展開した。ここで果敢に手を挙げ、オーイシから「知ってるヤツおるぞ!」と指名されたのは、オーイシの振りコピで有名な男性ファン2人組。2人はオーイシを間に挟み、振り付けを完コピして武道館をさらに沸かせた。
オーイシが「いつの間にか好きになっていった」という“オタク”たちへの愛を込めて披露した「好きになっちゃダメな人」に続き、「死んだ!」からはゲストとしてREAL AKIBA BOYZが登場。ハイレベルなダンスパフォーマンスで観客から大歓声を浴びる。さらにオーイシはテレビアニメ「【推しの子】」に挿入歌として提供した「サインはB」をセルフカバー。ピンク色のペンライトに染められた武道館にすさまじい音量のコール&レスポンスが響き渡った。
たくさんのヒーローに出会った10年間
MCでオーイシは、今回のライブが“男性ソロアニソンシンガー”としては初の武道館単独公演であることに触れ「アニソン界の歴史にオーイシマサヨシが刻まれた日です!」と誇らしげに語る。オーイシマサヨシとしての活動が今年で10周年になることを「たくさんのキャラクターやヒーローに出会って、最高の10年でした」と振り返ったオーイシは、その中の作品である「ウルトラマンR/B」の主題歌「Hands」を歌唱。ステージにはウルトラマンロッソとウルトラマンブルも現れ、オーイシのパフォーマンスを盛り上げた。
「枕男子」の「電気消して!」のコールに合わせて客電が落ちるお決まりのくだりでは、オーイシに瓜二つの“親戚”大石昌良が黒いジャケット姿でセンターステージから登場。観客の大歓声を浴びた大石は、華麗なスラップを響かせつつ「トライアングル」をパワフルに熱唱し、オーイシと異なる魅力を存分にアピールした。場内が暗転し大石が小走りでメインステージに戻ったあと、ステージからはゴソゴソした音と「大丈夫? バレてない?」という小声が聞こえ、客席から薄笑いが。明転したステージには再びオーイシが現れ、「枕男子」の続きを軽快に歌ってみせた。
「楽園都市」「エレクトリックパレード」の華やかなアンサンブルを聞かせたあと、オーイシが「この夢の舞台を、このまま邪魔されずに駆け抜けたいですね」と話していると、ステージにはアニメ「SSSS.DYNAZENON」の怪獣・ガギュラが現れ、オーイシをピンチに陥れる。ここで登場したのはダイナゼノンとグリッドナイト。オーイシがオープニングテーマの「インパーフェクト」を歌う中で激しい戦闘が繰り広げられ、ガギュラは退散。ダイナゼノンとグリッドナイトも悠々とステージをあとにするが安心したのもつかの間、今度はアレクシス・ケリヴが襲来した。「誰か助けて、ヒーロー!」というオーイシの叫びに応え、ステージ後方から登場したのは相方・Tom-H@ck。2人はそのまま「UNION」を披露し、バトルを後押しする。続く「uni-verse」ではグリッドマンもセンターステージに登場。オーディエンスはヒーローたちを称えるように、高らかにシンガロングを響かせた。
相方Tom-H@ckに語った新たな夢
センターステージに残りオーイシと向き合ったTom-H@ckは「これが噂の武道館の景色ですか……登場したとき泣きそうだった」と大舞台に立った相方を称え、オーイシも「Tomちゃん、とりあえず武道館まで来たわ」と感慨深げに話す。2人は初めて出会った当時を改めて振り返るが、Tom-H@ckはその当時から「大きい会場でやっているところが見えた」とオーイシの才能に自信を持っていたことを明かした。その言葉を受け、オーイシは「俺、たぶんまだまだ大きくなると思うわ。東京ドームとかいずれ行こうよ、そのときは助けに来てよ」と新たな夢を明かし、1万人の盛大な拍手を受ける。そして2人は初めてタッグを組んだ楽曲「Go EXCEED!!」をパフォーマンス。Tom-H@ckがステージを降りたあと、オーイシは「最後にひと言言わせていただいていいですか? 武道館じゃなきゃダメみたい!」と叫び、本編ラストナンバー「君じゃなきゃダメみたい」を熱唱した。
アンコールでは「僕らの箱庭」そして「ドラゴンエネルギー」を披露。最後の曲「ようこそジャパリパークへ」ではREAL AKIBA BOYZやTom-H@ckも再び加わり、にぎやかなパフォーマンスを繰り広げた。バンドメンバーやダンサー、ゲストたちを送り出したあと、オーイシは「終わってしまうんか……もう『オーイシ武道館』ロスが始まっている」と話し、「これからもみんなの前にいろんな形で現れるから。一緒に楽しいことを作っていこう!」と再会を約束。「ジャパリパーク」のインスト音源に乗せて1万人が大合唱する中、何度も名残惜しそうに客席に手を振った。
オーイシがステージを去った直後、ステージのスクリーンには2025年3月29日に2度目の武道館ライブを行うという告知が映し出される。初の武道館直後の間髪をいれない発表に、客席からはどよめきとともに期待を表す大きな拍手が起こった。
今回の武道館ライブの模様はZAIKOにて3月9日23:59までアーカイブ配信を実施中。視聴チケットは9日21:00まで1000円で販売されている。
セットリスト
オーイシマサヨシ「オーイシ武道館 ~オーイシマサヨシ ワンマンライブ at 日本武道館~」2024年3月2日 日本武道館
01. エンターテイナー
02. オトモダチフィルム
03. ギフト
04. 好きになっちゃダメな人
05. 死んだ!
06. なまらめんこいギャル
07. サインはB(TV size)
08. Hands
09. 英雄の歌
10. 碧い砲撃
11. 枕男子~トライアングル(大石昌良)~枕男子
12. 楽園都市
13. エレクトリックパレード
14. インパーフェクト
15. UNION
16. uni-verse
17. Go EXCEED!!
18. 君じゃなきゃダメみたい
<アンコール>
19. 僕らの箱庭
20. ドラゴンエネルギー
21. ようこそジャパリパークへ
アーカイブ配信情報
オーイシ武道館 ~オーイシマサヨシ ワンマンライブ at 日本武道館~
アーカイブ配信期間:2024年3月9日(土)23:59まで
チケット販売URL:https://ponycanyon.zaiko.io/e/oishibudokan2024
オーイシ武道館 Vol.2 ~オーイシマサヨシ ワンマンライブ at 日本武道館~
2025年3月29日(土)東京都 日本武道館
撮影:大参久人、二上大志郎、濱谷幸江