KAMITSUBAKI STUDIO所属の音楽ユニット・雨宿りが3月22日に東京・Spotify O-WESTで1stワンマンライブ「傘をなくして」を開催した。
瞬く間に会場が雨宿りの世界に
雨宿りは2022年11月に始動した、水野あつとSoodaによる2人組。ユニット名には「日常のつらいことからそっと雨宿りするような気持ちで聴ける音楽を届けたい」という思いが込められている。ライブのオープニングではステージにかかった紗幕に映像が投影されると同時に、雨音とSoodaによる情緒的なナレーションが流れ始め、瞬く間に会場が雨宿りの世界観に染まっていく。SEが流れる中、ステージに登場した雨宿りとバンドメンバーは、1stシングル「どんどん」を1曲目に披露。歌詞とともに紗幕に映し出されるアニメーション、水野が弾くピアノとバンドによるタイトな演奏、感情がにじんだSoodaの歌声を受け、会場に集まった大勢のファンは水色のペンライトを手に持ちながら、楽曲の世界にじっくりと浸る。Soodaが「今日は一緒に盛り上がっていきましょう」というひと言挨拶したあとは、跳ねるようなファンキーなリズムの楽曲「シグナル」などで場内の温度が高まっていった。
雨宿りとしての楽曲のほか、Soodaが自ら作詞作曲を手がけ、ソロ名義で発表したポップソング「甘党」もセットリストに。Soodaの新たなソロ曲「Bansoukou」などでは、水野も優しい歌声を響かせ、Soodaと絶妙なバランスでボーカルワークを披露した。ライブ中盤からは水野のソロ曲がSoodaのボーカルで披露され、安らかなアコースティックナンバー「ずっと待ってる」、「痛い」と切実に繰り返す楽曲「ソノラ」で場内がしっとりとしたムードで満たされたかと思えば、疾走感あふれるナンバー「独り夜がり」では観客のクラップや声援が場内にこだまする。そしてライブ終盤、雨宿りはグルーヴィな新曲「秘密」、エモーショナルな1曲「拝啓、五年前の僕へ」を披露。ライブの合間に映像とともに流れたポエムが公演本編のラストにも場内に響き、雨宿り独特のセンチメンタルな空気が客席を包み込んだ。
1stアルバムリリースなど発表続々
アンコールに入ると、水野とSoodaはここでようやくゆっくりとMCを展開。水野が「(雨宿りとして)有観客でライブをやるの初めてで。めちゃくちゃうれしくない?」と語ると、Soodaも「幸せですね」とうなずく。続く水野の「このライブを通して自分たちがどれだけ音楽が好きかということ、俺らの伝えたいことが伝わっていたらいいなと思いました」という言葉に盛大な拍手が沸き起こった。その後、ファンに対する感謝の思いを口にし、1stワンマンライブを完走できた喜びに浸った2人は、最後に新曲「卒業」をパフォーマンス。温かな歌声、サウンドで会場に心地よい余韻を残した。
なお、ライブのエンドクレジットが上映されたあとには、Soodaのソロ2作目となる配信シングル「Bansoukou」のリリースが決定したこと、水野の3rdワンマンライブ「幸せの在り処」が8月15日に東京・LIQUIDROOMで開催されること、雨宿りの1stアルバム「傘をなくして」のリリースが決定したことが発表された。現在、通販サイト・FINDME STOREではアルバムの予約を受付中。
なお、本公演の模様を生配信したオンラインライブ配信サービス・Z-aNでは、4月21日23:59までアーカイブ映像を視聴することができる。
セットリスト
雨宿り「傘をなくして」2024年3月22日 Spotify O-WEST
01. どんどん
02. カナヅチ
03. スターダスト
04. シグナル
05. ナインティーン
06. 甘党
07. GAME OVER
08. Bansoukou
09. ずっと待ってる
10. ソノラ
11. もしも流れ星が落ちたら
12. 独り夜がり
13. 星空オーケストラ
14. 猫かぶり
15. 秘密
16. 拝啓、五年前の僕へ
<アンコール>
17. 卒業
ライブ情報
水野あつ 3rd ONE-MAN LIVE「幸せの在り処」
2024年8月15日(木)東京都 LIQUIDROOM