perfect young ladyのベストアルバム「BEST 2020-2023」が、5月22日にOCIRCO RECORDSからCDリリースされる。
PYLは東京都内を中心に活動する宅録アーティスト。定期的に販売している新曲入りのCD-Rは毎回即完売するなど、じわじわと人気を集めている。初のベスト盤となる本作は昨日16日にYouTubeにてミュージックビデオが公開された「完璧な若い女性」など、彼女がこれまで発表した楽曲からCDの容量ギリギリの72分、全21曲を収めた1枚。そのほとんどの楽曲でボーカルが新録された。YouTubeでは全曲ティザー映像を公開中。
またPYLは明日18日に東京・新宿red clothで開催されるイベント「ROLLIN'」に出演し、どついたるねんやHi,how are you?と競演する。会場では「BEST 2020-2023」の先行販売も行われる。
亜蘭トーチカ(アナルテクノ)コメント
自らをperfect young ladyと名のる女性、この人が2020年にSoundCloudで楽曲を発表し始めた時、彼女についてわかっていることはそれだけだった。
一体どんな人なのか、そもそも一人なのかグループなのかも分かっていなかった。ただ、とてつもなく良い曲を次々と発表しているアカウントが突如として現れ、その楽曲を聴いた誰もが皆、コイツは一体何者なんだと思った。
日本のニューウェーブや渋谷系をごちゃ混ぜにしたストレンジ・ポップ。キャッチーなメロディーにのせられた切ない歌詞。人をくったようなキッチュなアートワーク。それらに彩られ、やたらと泣かせるポップスが次々とこの世に生み出されていた。そして驚くべきはその発表スピードだった。
このアルバムはベスト盤ということで21曲が収録されているが、おそらくその3倍以上は曲があって、収録から洩れた曲の中にも名曲があふれている。わずか数年のうちに名曲が何十曲も発表されていくあの興奮。一言でいうと、PYLの出現は大事件だった!
後にわかったことは、すべて一人で宅録で作っていること。デモは作詞作曲を一晩で完成させること。宅録を始めたばかりで手探りとノリでやっていること。
PYLの独自のグルーヴはこうして生み出されていたのだ。
PYLの独自の世界観もまた、あまりにも魅力的だった。PYLは逆張りや卑屈な自己顕示に堕することはない。普通に楽しくてまっすぐ切ないのが一番いいでしょ。と言わんばかりに言葉を繋げていく。このアンチ・スノッブな態度は多くの人間は忘れてしまっているか、そもそも持ち合わせていない。けれど、よく観察しさえすれば世界は素直に豊かなのだ。それに普通に楽しくてまっすぐ切ないのが一番いいのだから。
病院の待合室で人間交差点を読み、車の中でゲロを吐いて、皮肉なんかわからない完璧な若い女性が、いつまでも火の通らないチキンにハーブを添えてレモン電池でランプをつけて君を祝ってくれるだろう。
とにかく、私から言えるのはひとつだけ。PYLほど一緒に話していて楽しい人はいない!ということです。
perfect young lady「BEST 2020-2023」収録曲
01. COLLECTION
02. 行旅死亡人
03. dasai-uta
04. sui sui
05. ノン・カフェイン
06. AかBそれともC
07. ナマイキゆ~な
08. 新品・広陵・気恥ずかしさ
09. 嫌!
10. EVENING
11. PYLのテーマ 2nd season
12. 粘土の人魚姫
13. PYLのそこんトコロ
14. ムードメーカーのため息
15. 裏メニューがお好きでしょ?
16. 技術のあるサービスマン
17. こちらスペースサボテンセンター
18. ピロートークマニア
19. 裸の私
20. PYLの疑惑・思惑
21. 完璧な若い女性
ROLLIN'
2024年5月18日(土)東京都 新宿red cloth
<出演者>
Hi,how are you? / perfect young lady / どついたるねん