THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの書籍「WITH THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」の電子版が明日6月7日に発売される。
「WITH THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」は2005年にぴあから刊行されたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのドキュメントブック。1996年のメジャーデビューから2003年の解散ラストライブまでの8年間を、音楽雑誌「R&R NEWSMAKER」編集部によるインタビューや写真で振り返った1冊だ。電子版には著者・長谷川誠による書き下ろしテキストを追加。2009年に亡くなったアベフトシ(G)と、2023年にこの世を去ったチバユウスケ(Vo, G)への追悼文が掲載される。
著者・長谷川誠による追悼文(抜粋)
まさか彼らの追悼文を書く日が来るとは思わなかった。アベフトシ、2009年7月22日に逝去。チバユウスケ、2023年11月26日に逝去。アベは42歳、チバは55歳だった。彼らがもう年をとらないなんて、悪い冗談みたいだ。THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(以下、TMGE)のようなバンドはいない。激しさの中に美しさが宿っていた。彼らの壮絶な終わりの瞬間は、まるで夜空を切り裂く流れ星のようだった。
これまでにTMGEは2度終わりを迎えている。1度目は2003年10月11日の幕張メッセでの解散ライブによって、2度目はアベの死によってだ。アベの参加がかなわなくなった時点で、再結成の可能性はゼロになった。だからこそ、チバとクハラの参加しているThe BirthdayがTMGE解散のその先にある景色を見せてくれたことがありがたかった。もちろん2つのバンドはまったく別のものである。しかし、あくまでも個人的な解釈だが、The Birthdayの音楽にふれることでTMGE解散の必然性を見いだせたのだ。
チバの死により、さらなるピリオドが打たれ、自分の一部が欠けるような感覚を味わった。何かを失ったわけではないと気づいたのはしばらく経ってからである。彼らが与えてくれたものは変わらず自分の中にあると感じたのだ。本書のタイトルにある“WITH”という単語は発刊から20年近く経った現在も、自分の心境にしっくりくる。“WITH”とはともにあること。彼らの音楽は今も自分の体内で鳴り響いている。形あるものはいつか消え去る。だが、ロックンロールは終わらない。なぜならば形がないから、そして受け継がれ、聴き継がれていくものだからだ。
「WITH THEE MICHELLE GUN ELEPHANT」目次
TMGE Photographs I
「WITH THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 」復刻版の発刊に寄せて
はじめに
第1章 世界の終わり
第2章 キャンディ・ハウス
第3章 バランス
第4章 I was walkin' & sleepin'
第5章 スロー
第6章 flash silver bus
第7章 ゲット・アップ・ルーシー
第8章 ブギー
第9章 スモーキン・ビリー
第10章 ドッグ・ウェイ
TMGE Photographs II
第11章 アンジー・モーテル
第12章 GT4OO
第13章 デッド・スター・エンド
第14章 ベイビー・スターダスト
第15章 暴かれた世界
第16章 サンダーバード・ヒルズ
第17章 エレクトリック・サーカス
おわりに
TMGE Photographs III