吉田拓郎のコンセプトミニアルバム「ラジオの夢」が11月20日にリリースされる。
1970年代から1980年代、1990年代、2000年代、2010年代、2020年代とすべての年代で「オールナイトニッポン」のパーソナリティを担い、かつての3大深夜番組「オールナイトニッポン」「パックインミュージック」「セイ!ヤング」すべてのパーソナリティも担った吉田。ラジオの深夜放送とともに人生を歩んできた彼は、2022年にアーティスト活動の第一線から撤退するが、今年開局70周年を迎えたニッポン放送からのリクエストで2023年12月15日に「オールナイトニッポンGOLD」年末特番のパーソナリティを務めることとなり、最後に”ラジオへの感謝”を伝えるべく「ラジオ&青春」をテーマにした作品の制作を決意した。
昨日9月13日深夜放送のニッポン放送「オールナイトニッポンGOLD」に出演した吉田は、作品の詳細をラジオリスナーに報告し、「コロナの影響でツアーも2019年が最後になってしまい、ラストアルバムはスタジオに出向くことなく基本オンラインという形で完成させたので、今回のようにスタジオでミュージシャンとセッションするレコーディングは本当にひさしぶりですごくうれしかった。最後にいい思い出ができて幸せだった」とコメント。「ラジオとの青春が人生の中で大きなテーマだった。1つやり残したこととして”ラジオと青春”というテーマにこだわって詞を書いて曲を作ってみたくなった。振り返ると子供の頃からラジオがそばにいてくれたおかげで音楽に芽生え、その後もいろんなシーンで僕を救ってくれた。ラジオを通してリスナーからもらったメールやハガキが作詞をする上で参考になったこともあった。改めてラジオにありがとう、リスナーのみんなにもありがとう、という気持ちを表現したのがこの作品です」と今作への思いを語った。
番組のエンディングでは「ラジオさん、いっぱいワガママをきいてくれてありがとうございました。いっぱい悲しみを隠してくれてありがとうございました。いっぱいの怒りのときに背中を押してくれてありがとうございました。いっぱいの涙をふいてくれてありがとうございました。いっぱいの疑問に答えを導いてくれてありがとうございました。そしてラジオを通じて一緒に歩いて、立ち止まって、笑って、涙して、一緒に、一緒に、そこにいてくれたリスナーのみなさん、素敵な人生をお過ごしください。僕は本当に長い間ラジオとつきあえて幸せでした。本当にありがとうございました”ラジオ”あー面白かった」と締めくくった。
吉田の一度限りの復帰となるコンセプトミニアルバム「ラジオの夢」は全5曲入り。今作のために書き下ろされた新曲「Address Unknown」、加藤和彦との共作曲「5月の風」を自らの作曲により新たな楽曲としてレコーディングした「五月の風partII」、城卓矢の楽曲をファンクサウンド、ドゥーワップコーラス風にリアレンジしてカバーした「骨まで愛して」、吉田がパーソナリティを務めたニッポン放送「バイタリス・フォーク・ビレッジ」番組内でテーマソングとしてオンエアされた「バイタリス・フォーク・ビレッジの歌」に新たな歌詞を加えたリメイクカバー「真夜中のレター」、そして書き下ろし曲「主役」が収められる。
なお今作のレコーディングと「オールナイトニッポンGOLD」の収録現場に密着したドキュメンタリー番組「吉田拓郎 ラジオの夢 ~ありがとう ラジオ これからも 僕は君のそばに~」が11月30日にWOWOWで放送されることが決定しており、吉田のオフィシャルサイトでは彼が中学生時代からのラジオとの思い出をつづる期間限定ブログ「ラジオの青春」が掲載されている。
吉田拓郎「ラジオの夢」収録曲
01. Address Unknown
02. 五月の風partII
03. 骨まで愛して
04. 真夜中のレター
05. 主役