NEWSの全国アリーナツアー「NEWS LIVE TOUR 2024 JAPANEWS」のファイナル公演が、昨日11月17日に千葉・LaLa arena TOKYO-BAYで開催された。
2003年11月にシングル「NEWSニッポン」でCDデビューを果たし、今年22年目を迎えたNEWS。今回のツアーは“日本”をテーマに原点回帰した8月発売の最新アルバム「JAPANEWS」を携え、全国17公演にわたって行われた。3人は「JAPANEWS」に収録された新曲や過去のヒットシングル、さらに今年行われた「NEWSカップリング楽曲投票2024」で上位にランクインし「JAPANEWS」に再レコーディング版が収録されたカップリング曲を全27曲にわたって披露。多彩な演出と3人の熱いボーカルで、会場に集まった1万1000人のファンを沸かせた。
和テイストの衣装でエモーショナルに
アルバムでもオープニングを飾った「こんにちは -Interlude-」に続き、1曲目「JAPANEWS」のイントロで小山慶一郎、加藤シゲアキ、増田貴久のシルエットが断続的に浮かび上がると、客席から大歓声が沸き起こる。明るくなったステージに現れた3人は羽織袴をモチーフにした和テイストの衣装に身を包み、サングラス越しに鋭い視線を客席に向ける。曲が終わると同時にステージ後方のLEDパネルが上方に上がり、今回のライブを支えるバンドメンバーも姿を現した。
ステージ上にすさまじい勢いの炎が吹き上がり、場内の熱気をさらに高めた「ROOOTS」のあとはデビュー曲「NEWSニッポン」そして「BLUE」「チャンカパーナ」とシングル曲を連投。3人のパワフルな歌声とエモーショナルなバンドアレンジが絡み合い、現在のNEWSのモードにアップデートされたサウンドでそれぞれの曲の新たな魅力を観客に届けた。続く「FIREWORKS」では4人のダンサーが加わり、ツアーグッズでもある扇子を手にしたダンスパフォーマンスを展開。鮮やかな身のこなしでファンを魅了した。
「おもちですか!」増田貴久が持っていたのは
野沢雅子のナレーションによる「旅の手引き 第1章『日本の魅力』」のあとは「JANGARA」へ。巨大LEDスクリーンと、ステージ上に現れたLEDパネルの映像がシンクロし“八百八町”の世界へと誘う。続いて披露されたのは小山のソロ曲「カランコロン」。豪壮なサウンドが印象的なこの曲だが、小山は白いTシャツにダメージジーンズというカジュアルな装いで登場。和装のダンサーたちを従えたビジュアルのギャップでも新鮮な驚きを与えた。
オープニングからアッパーな楽曲が続けざまに披露されてきたが、「origami」「バタフライ」からは雰囲気が一転。3人は“蝶”をモチーフにした2曲をときに優しく、ときに力強い歌声でじっくりと歌い上げる。「さくらガール」のアカペラバージョンのあと3人はトロッコに乗り込み、客席の隅々とアイコンタクトを取りながら、ファンへの思いを届けるように「Cherry Blossom Girl」「Distance」を披露。再びメインステージに戻ると「JAPANEWS」の中でも異彩を放つポップなナンバー「おもちですか!」をかわいらしい振付とともに歌う。「ポイントカードはおもちですか?」と尋ねられた増田は帯封付きの札束を3つも取り出し、悪い表情を浮かべて観客を沸かせた。
小山慶一郎「ずっと近くにいるからな」
MCでは増田と加藤がそれぞれ、カラオケで1人でNEWSの曲を歌うはめになったエピソードを披露。増田がとあるテレビ業界関係者の男性のために「『生きろ』」を披露して泣かせたと明かすと、小山は「『生きろ』と『U R not alone』を歌うと泣く人多いんだよね」と納得する。一方、加藤は自身が監督を務める短編映画のロケハン先でリクエストに応えて「チャンカパーナ」を1人で歌ったと話すが「1人だと盛り上がらないんだよね(笑)」と苦笑い。増田は「俺と小山がいないとな!」と笑顔でツッコみ、ファンを喜ばせた。
また、増田はファッション誌「mina」での連載をまとめた書籍が12月に刊行されることから、作家として活躍する加藤に向かって「俺も“先生”になります!」と宣言。雑誌「猫びより」に連載を持つ小山も「俺も“先生”だよ!」と乗っかるが、加藤は「ちょっと一緒にしないで? 1冊で先生にはなれないよ、5冊からだね。俺はもう10冊出してるから(笑)」と先輩作家としての貫禄を見せつける。そんな加藤に小山は「ダルっ……」とぼやき、観客の笑いを誘った。また小山に対し、加藤と増田はそれぞれ猫アレルギーであることを明かして距離を取り「小山アレルギーだ!」と大はしゃぎ。小山は「そんなこと言ったって、ずっと近くにいるからな!」と2人に向かって言い放ち、客席から大歓声を浴びた。
和やかなトークに続いてバンドメンバーの紹介を挟み、加藤のソロ曲「almond」が披露される。ステージの下手側1/3ほどを覆った紗幕にレーザー光線で歌詞が描かれる中、加藤はグラスコードを付けた眼鏡をかけた姿で優美なパフォーマンスを展開。その後センターステージに現れた増田もソロ曲「kawaii」を披露。Tシャツにショートパンツというラフな出で立ちの増田は、ステージを囲うライトとシンクロした華麗なダンスで観客の視線を釘付けにした。ロックチューン「鳴神舞」からはゴールドのロングコートに衣装を改め、バンドメンバーと絡むアグレッシブなパフォーマンスで再び会場の熱気を高める。「うらめしや」ではセンターステージに立ち、客席に挑みかかるように力強く歌い踊った。かと思うと「Sweet Martini」では椅子を用いたステージングでセクシーな仕草を見せ、その表現力の幅広さを余すことなく見せつけた。
スタッフからのサプライズ、そして加藤シゲアキの“労働”コールへ
NEWSの過去のライブ映像に乗せて観客の大合唱が響いた「U R not alone」ではその歌声に支えられながら、3人も全身全霊の熱唱を繰り広げる。増田は曲の最後に、自らにも言い聞かせるように「1人じゃないからね!」と叫んだ。「We are Team NEWS」ではLEDスクリーンに、過去のNEWSのライブツアーに登場したキャラクターたちが現れて3人の歌唱を彩る。しかし最終日のこの日はツアーを支えたスタッフたちも一挙にステージ上に登場して、息の合った振付を披露。ツアーの演出を手がけた振付稼業air:manも現れ、メンバーや観客を驚かせた。スクリーンに「ツアー完走おめでとう!」という文字が踊る中、3人はこの演出が完全なサプライズだったと話し「何これ、聞いてないよ!」「振付覚えてくれたんだね、かわいかった!」と大喜びした。
「SUMMER TIME」「フルスイング」を歌い終えたあと、3人は改めて観客に挨拶。小山は「NEWSのライブがあるこの日まではがんばろうと思ってきたあなた、よくがんばった。大丈夫、これからもこうやってNEWSに寄りかかって生きていってください。次にみんなと会う日までは今日貯めたパワーで、NEWSとともに生きていきましょう」と呼びかける。増田は「僕はNEWSの音楽が大好きです。手前ミソスープになってしまいますが(笑)、自分への応援歌として歌っているときもあります。これからもどんなときにも、少しでもみんなの何かになれる活動ができたらと思います」と思いを明かした。加藤は「NEWS、カッコよかったでしょ? 最高でしょ? 俺もそう思う、これが自己肯定感です」と自信に満ちた表情で話し、「たくさん楽しいことをするために僕たちは働くんです!」という言葉に続き、恒例となった“労働”コールを客席と一体となって繰り広げた。ツアーの最後を飾った曲は「日出づる処」。「JAPANEWS」の旅を終え、新たな第一歩を示すような楽曲で全17公演が締めくくられた。
セットリスト
「NEWS LIVE TOUR 2024 JAPANEWS」2024年11月17日 LaLa arena TOKYO-BAY
01. JAPANEWS
02. ROOOTS
03. NEWSニッポン
04. BLUE
05. チャンカパーナ
06. FIREWORKS
07.JANGARA
08. カランコロン(小山慶一郎)
09. origami
10. バタフライ
11. さくらガール(A cappella version)
12. Cherry Blossom Girl
13. Distance
14. おもちですか!
15. almond(加藤シゲアキ)
16. kawaii(増田貴久)
17. 鳴神舞
18. うらめしや
19. ギフテッド
20. Sweet Martini
21. バンビーナ
22. U R not alone
23. weeeek
24. We are Team NEWS
25. SUMMER TIME
26. フルスイング
27. 日出づる処