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愛娘・趣里と初共演!紙テープ復活!伊藤蘭が5500人を魅了した東京ガーデンシアター公演

愛娘・趣里とデュエットする伊藤蘭。(撮影:吉原朱美)
2か月前2025年01月26日 10:07

伊藤蘭の全国ツアー「伊藤 蘭 ~Over the Moon~ コンサートツアー 2024-2025」が、昨日1月25日に東京・東京ガーデンシアターで千秋楽を迎えた。

昨年9月にスタートしたこのツアーは、最新シングル「風にのって~Over the Moon」を携えて9都市で行われ、音楽監督の佐藤準(Key)をはじめ、是永巧一(G)、笹井BJ克彦(B)、そうる透(Dr)、notch(Per)、竹野昌邦(Sax)、渡部沙智子(Cho)、高柳千野(Cho)がバンドメンバーとして参加。伊藤はキャンディーズ時代の楽曲から最新シングルまで全22曲を熱唱し、会場に集まった約5500人のランちゃんファンを魅了した。

歌手・伊藤蘭の“最新型”を披露

“ランちゃんカラー”である赤いペンライトの光が客席のあちこちできらめく中、黒いライダースジャケットにシフォンスカートという、甘辛ファッションに身を包んで登場した伊藤は、「真実なんて 退屈だわBaby!」と刺激的に歌い上げる「ICE ON FIRE」でライブをスタート。「恋するリボルバー」ではみずみずしく張りのある声で「心臓めがけ 狙い撃ち」「新しい女神に今夜 ひざまずきなさい」と歌いながら、指ピストルを客席に向け、観客を骨抜きにした。

「お互いに元気に会うことができて本当に幸せ。今日は何もかも忘れて、音楽に身を委ねて楽しい時間を過ごしましょう」と伊藤がほほえむと大歓声が。今も昔も変わらない熱狂的なファンの反応にうれしそうな表情を浮かべた彼女は、「アン・ドゥ・トロワ」「やさしい悪魔」「銀河系まで飛んで行け!」という吉田拓郎作曲のキャンディーズナンバーを続けてパフォーマンス。「アン・ドゥ・トロワ」「やさしい悪魔」は現代風にアップデートしたアレンジに仕立て、「銀河系まで飛んで行け!」はリリース当時のアレンジを踏襲する形で届け、観客を唸らせる。

ここで伊藤は黒を基調とした衣装をステージ上で脱ぎ、シルバーのラメを全面にあしらった、肩を大胆に見せるオフショルダーのワンピースに早着替え。今度は大人の魅力を放ちながら最新アルバム「LEVEL 9.9」の収録曲「FUNK不肖の息子」「明日はもっといい日」「Shibuya Sta. Drivin' Night」、そして最新シングルのタイトル曲「風にのって~Over the Moon」とそのカップリング曲「大人は泣かない」を続けてパフォーマンス。“最新型”の歌手・伊藤蘭の歌声を、広いホールにたっぷりと響かせた。

1人は寂しいです……でも

「皆さん、大丈夫ですか? 後半に向けてエネルギーチャージをしたく……ちょっとだけよ」といたずらっぽく笑い、休憩をアナウンスした伊藤。リフレッシュタイムを挟んで始まった後半戦は、キャンディーズ時代の楽曲のみで構成されたファン垂涎の内容に。自身のメンバーカラーである真紅のドレスをまとった伊藤は、コーラスの2人と豊かなハーモニーを紡ぎつつ、ミキ(藤村美樹)、スー(田中好子)とともに踊った振付をステージの中央で踊る。「哀愁のシンフォニー」の披露中には、キャンディーズのメンバーカラーである赤、青、黄色の紙テープが次々とステージに向かって投げ込まれ、壮観な景色が広がる。紙テープの演出は去年5月開催の東京・EX THEATER ROPPONGI公演でも行われたが、会場のキャパシティが異なるため、東京ガーデンシアターで投げ込まれる量はそのときとは桁違い。伊藤はすさまじい紙テープの量に「肩、大丈夫ですか?」と同年代のファンを気遣い、「美しかったです、とても……」と感慨深そうに口にした。

なお、今回のツアーではミキがセンターを務めた「わな」もセットリストに組み込まれファンを驚かせる場面も。歌唱後に伊藤が「ミキさんの面影を密かに重ねながら歌ってみました」「1人は寂しいです……でも微力ながら明日につなげていけたら」とキャンディーズの楽曲を歌い継いでいくことを明かすと、その言葉に万雷の拍手が贈られた。

愛娘・趣里と手をつなぎデュエット

アンコールで伊藤は1月13日に年を重ねたことを報告。「私は年甲斐もなく、年相応に、という言葉の両方が好きで。でも、音楽に関しては年甲斐もなくの感じにしようかな。これからも自然に、自由な感じで音楽に携わっていきたいと思います」と歌手としての決意を明かす。そして、「プライベートでは家族の存在に支えられています。ツアーのファイナルということで」と愛娘であり、俳優として活躍する趣里を呼び込んだ。予想外のゲストに会場がざわつく中、真紅のミニスカートにジージャン姿の趣里が登場。母とハグを交わした彼女は、「初めての光景です……」と客席の様子に目を丸くした。

伊藤からバトンを渡された趣里は、自身が主演を務めたNHK連続小説「ブギウギ」の劇中曲「買物ブギー」「ラッパと娘」を熱唱。その歌声を日々お茶の間で聴かせていた彼女だが、ステージで歌うのはこの日が初めてだという。しかし、それを感じさせないダイナミックかつ貫禄たっぷりの歌声でオーディエンスを圧倒。「ラッパと娘」では二宮孝裕(Tp)の吹く情熱的なトランペットのパッセージが響く中で、エネルギッシュなパフォーマンスを繰り広げた。さらに合間のトークではこの日まで母娘共演が実現しなかった経緯について、「本当に偉大な父と母なので、私ももっともっとがんばろうと思って。なかなかタイミングがなく、この日になってしまったんです」と説明し、「以前週刊誌に父と不仲なんて記事も出ましたが、あれは嘘ですから!」と笑い飛ばした。

娘の初ライブを見届けた伊藤は、「(福来)スズ子さん再びでしたが、今の趣里も出ていて……親バカですみません!」と目を細める。「こんな機会はないので、最後は趣里も一緒に」と、奥田民生とトータス松本が提供した春ソング「春になったら」を趣里と手をつないで歌唱。桜の花びらを模した紙吹雪が舞う演出の中、ひと足早い春を届ける形で「伊藤 蘭 ~Over the Moon~ コンサートツアー 2024-2025」に幕を下ろした。なおWOWOWでは4月に東京ガーデンシアター公演の模様を放送・配信する。詳細は後日アナウンスされるのでファンはお楽しみに。

セットリスト

伊藤蘭「伊藤 蘭 ~Over the Moon~ コンサートツアー 2024-2025」2025年1月25日 東京ガーデンシアター

01. ICE ON FIRE
02. 恋するリボルバー
03. なみだは媚薬
04. アン・ドゥ・トロワ
05. やさしい悪魔
06. 銀河系まで飛んで行け!
07. FUNK不肖の息子
08. 明日はもっといい日
09. Shibuya Sta. Drivin' Night
10. 風にのって~Over the Moon
11. 大人は泣かない
12. SUPER CANDIES
13. 危い土曜日
14. その気にさせないで
15. わな
16. ハートのエースが出てこない
17. 年下の男の子
18. 暑中お見舞い申し上げます
19. 春一番
20. 哀愁のシンフォニー
21. 微笑がえし
<アンコール>
22. 美しき日々
23. 買物ブギー
24. ラッパと娘
25. 春になったら

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