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これがLUNA SEAだ!“覚悟の夜”14年ぶり東京ドームワンマンにSLAVE熱狂

LUNA SEA
約1か月前2025年02月28日 12:05

LUNA SEAが2月23日、東京ドームで「LUNATIC TOKYO 2025-黒服限定GIG-」を開催。14年ぶり10度目の“聖地”での公演は、全国ツアー「ERA TO ERA」のグランドファイナルとして行われた。

聖地で迎えた覚悟の夜

東京ドームは、2000年に“終幕”を迎え、2007年に一夜限りで復活した場所でもあることからLUNA SEAとそのファンであるSLAVEにとっての聖地とされている。また公演名「LUNATIC TOKYO」は、1995年の初ドーム公演を想起させるものだ。

開演前、バンドの歴史を振り返る映像が流れ、メンバーがセンターステージからリフトアップで姿を現す。5人はメインステージへと歩みを進め、円陣で気勢を上げたのち「LOVELESS」でライブを開始。するとカラフルなレーザーが飛び交い、観客が装着した「LUNA SEA LIGHT」が色とりどりに輝いた。

なお前日にはGLAYとの「The Millennium Eve 2025」が1999年以来約25年ぶりに開催され “夢の宴”が展開された。一夜明けた「LUNATIC TOKYO 2025」では、「覚悟の夜 その光を掴む」という文字がオープニング映像で大きく示されており、メンバーの表情からも並々ならぬ気合いがにじんでいた。

「たとえこの命が燃え尽きようとも」

RYUICHI(Vo)は「2025年2月23日、東京ドーム。お前ら会いたかったぜ! 『ERA TO ERA』のファイナルとして、覚悟を持ってこの場所を選んだ。今夜はたとえこの命が尽きようとも、お前ら全員の顔を覚えて帰るぞ!」と煽り、「Déjàvu」へ。SLAVEの雄叫びが響きわたり、続く「DESIRE」「JESUS」では耽美な世界が会場内に広がる。RYUICHIは「『ERA TO ERA』の旅をともに続けてきた。今日はファイナルにふさわしいライブをともに作ろう。昨夜はGLAYと盛り上がった。今日は天井をぶち抜くぞ!」と叫び、「2000年代の扉を開けたこの曲を」とINORAN(G)の美しいギターフレーズが印象的な「gravity」へつなげた。またSUGIZO(G)がバイオリンを奏でた「VIRGIN MARY」では、RYUICHIがセンターステージの最前で魂を振り絞るように歌い、観客を圧倒した。

伝統のコール&レスポンス「もっと来いよー!」「真矢ー!」

20分の休憩後、後半戦は真矢(Dr)のドラムソロで幕開け。センターステージで彼が「もっと来いよー!」と叫べば、観客が「真矢ー!」と返すおなじみのコール&レスポンスが繰り広げられる。続いてJ(B)が現れ、真矢とハイタッチ。荒々しいベースと勇ましいシャウトが会場を揺らし、2人がメインステージで再びハイタッチすると歓声が沸き起こる。Jが「東京ドーム! 35年分の思いを込めて盛り上がろうぜ!」と叫んだのを機に、5人は「IN FUTURE」で“アグレッシブなLUNA SEA”の姿を観客に印象付けた。

「MOTHER」から31年、幻の楽曲がついに

その後、RYUICHIが静かに語り出す。「最高だ、東京ドーム。覚悟の夜、けじめの夜。俺たちは選んだ未来へ進む。今夜集まった全国の先鋭たちと、長い旅を続けたい」と。そして「最大限の感謝と愛を込めて」と続け、1998年の名曲「I for you」をSLAVEに捧げた。さらに「『ERA TO ERA』の最後のピースを」という言葉から1994年のアルバム「MOTHER」よりライブ初披露の楽曲「FAKE」へ。31年間、一度も演奏されなかった“幻の楽曲”がこの夜、聖地で解禁され、会場には感動の渦が巻き起こった。

「ROSIER」で生まれた大熱狂「行くぞ東京ドーム!」

「BELIEVE」ではINORANがRYUICHIに寄り添い、絶唱する姿を見守るなど、メンバー同士の信頼が織りなす盤石のアンサンブルが観客の胸を打った。キラーチューン「ROSIER」では、Jが「行くぞ東京ドーム!」と叫び、マイクスタンドを投げ飛ばす。さらにSUGIZOのアバンギャルドなギターソロが炸裂する中、RYUICHIが「飛ばしていくぞー!」とシャウトし、場内の興奮を極限まで引き上げた。「HURT」を経て、本編のラストを飾ったのは「NIGHTMARE」。東京ドーム全体の照明ではなく、ライブハウスを思わせるコンパクトなライトがメンバーを照らし、床から伸びた5本の光が一人ずつ消えていく。Jのベースが止まり、最後の光が消えた瞬間、本編が終幕した。

「LOVE SONG」は“悲しみの曲”から“再会の曲”へ

アンコールでは、メンバーがSLAVEの寄せ書きの横断幕を掲げる場面も。そんな温かな光景を横にRYUICHIは「この曲はいろんな思い出がある。でもこれからは俺たち5人とLUNA SEAを愛するみんなの未来へつなげたい。“悲しみの曲”ではなく“再会の曲”だ」と語り、「LOVE SONG」を歌い出す。体の力を振り絞るような絶唱、楽器隊が紡ぐ丁寧なアンサンブル、観客のシンガロングが重なり、東京ドームが愛で満たされた。

「必ず聖地に帰ってくる」

メンバー紹介ではJが「東京ドーム、最高だな! 35年間の全ての思いを今日のライブに刻み付けたい」と語り、INORANは「14年ぶり10回目。もっとここでやりたい」と意欲を見せる。SUGIZOは「これがLUNA SEA最後のドーム」と予感し、「次は誰かがこの世を去ったとき」とさえ思っていたと神妙な表情で吐露。しかし「新しい夢ができた。5人が生きている限り最期の瞬間までLUNA SEAをその先に進めていきたい。そして何度もこの聖地に帰ってくる」と宣言した。真矢は「40年前はわがままなロック野郎だったのに……」とSUGIZOの言葉に感動しつつ、ファンに向けて「君たちがLUNA SEAだからね!」と感謝の言葉を送った。またRYUICHIは声が万全でないことなどを踏まえて「初めての傷を負った状態」と明かし、「41公演でみんなのパワーをもらい、ここに立てた。覚悟してこれから先の未来をつかむけど、光しか見えていない」と述べてから、マイクを通さずに「東京ドーム! 愛してるよ!」と叫んだ。LUNA SEAはその後、「TONIGHT」「WISH」で熱い時間をファンと共有。「WISH」では銀テープが噴射され、東京ドームの広い場内が美しく輝いた。

ダブルアンコールで5人は、それまでの漆黒の衣装から一転して純白のジャケットをまとって登場。RYUICHIが「LUNA SEAは止まらない。今年は新曲を作るよ!」と宣言すると、割れんばかりの拍手が起きる。ラストナンバーとして魂を込めて10分超のバラード「FOREVER & EVER」を演奏したメンバーは、抱き合い、お互いを称え合った。

なおスクリーンに映し出された“エンドロール”では「LUNATIC FEST. 2025」が11月8、9日に千葉・幕張メッセで行われることが発表され、SLAVEたちの喝采とともに、LUNA SEAにとっての“覚悟の夜”が未来へと続く形で締めくくられた。

セットリスト

「35th ANNIVERSARY TOUR ERA TO ERA -THE FINAL EPISODE-LUNATIC TOKYO 2025-黒服限定GIG-」2025年2月23日 東京ドーム

01. LOVELESS
02. G.
03. Déjàvu
04. DESIRE
05. JESUS
06. gravity
07. RA-SE-N
08. VIRGIN MARY
・Drum & Bass Solo
09. IN FUTURE
10. I for You
11. FAKE
12. BELIEVE
13. ROSIER
14. HURT
15. NIGHTMARE
<アンコール>
16. LOVE SONG
17. TONIGHT
18. WISH
<アンコール2>
19. FOREVER & EVER

公演情報

LUNATIC FEST. 2025

2025年11月8日(土)千葉県 幕張メッセ
2025年11月9日(日)千葉県 幕張メッセ

撮影:田辺佳子 / 上溝恭香 / 加藤千絵 / 横山マサト / 清水義史

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