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Nissyは魔法使いのエンタテイナー、2度目の6大ドームツアーで描いた壮大なストーリー

Nissy(撮影:田中聖太郎)
11分前2025年03月19日 4:03

Nissyの2度目の全国6大ドームツアー「Nissy Entertainment "Re:10th Anniversary Final" BEST DOME TOUR」が3月15日に北海道・大和ハウス プレミストドームでファイナルを迎えた。本稿では2月20日に行われた東京・東京ドーム2日目公演の模様をレポートする。

ドラマチックで壮大なストーリー

2023年8月にソロ活動10周年を迎えたNissy。このドームツアーは10周年のファイナルを飾るイベントとして行われた。なお2度にわたってソロアーティストが全国6大ドームツアーを実施するのは、Nissyが初。彼は各公演でシネマティックな映像演出、ダイナミックなステージ演出を駆使しためくるめくステージを展開し、約3時間半にわたり観客を楽しませた。

巨大なスクリーンでの臨場感のあるオープニング映像を経て、映像とリンクした黒いマントを深く被った怪しげなNissyが中心ステージにせり上がりで登場。「SLAVE」を歌う彼がゆっくりとマントを外し顔があらわになると、場内を満たす歓声が一際大きくなった。「Get You Back」で会場中に火柱を上げたNissyは、それまでのクールな表情から一転、顔をほころばせ「皆さん調子はどうですかー!」と挨拶。「今日は今日しかありません。この場所を選んだ僕とあなたで、最高の1日にしませんか?」と呼びかけ、「Luv Your Smile」「Time to Party」といった心弾むポップチューンで場内のテンションを引き上げた。

ナビゲーター、FOURTH(CV:山寺宏一)の導きで始まった次のブロックでは、魔法使いのNissyが、10年後の未来からやってきたパク・ミニョンと恋に落ちるドラマチックな映像を挟みながらライブが進行した。映像はひとつなぎのストーリーながらラブロマンス、ファンタジー、SF、サスペンス、アクションとさまざまなジャンルを横断。Nissyは2人の愛が募るシーンに続き「Rendezvous」、突如として彼女が姿を消してしまうと「When You Were Mine」、パク・ミニョンが命を落としてしまったあとには「愛tears」など、ストーリーとリンクした楽曲をステージで情感豊かに披露した。Nissyが記憶と引き換えにパク・ミニョンをよみがえらせ、物語は最終シークエンスへ。10年後の2035年にパク・ミニョンと再会した彼は、愛の力で記憶を取り戻すのだった。そんな壮大なストーリーのエンディングとして、Nissyはバラードナンバー「WISH」を優しく歌唱。ドームを大きな感動で包み込んだ。

ドームに響き渡る「T~!」

感動の余韻が残る中、チョコレートプラネットとNissyによる“TTT兄弟”の幕間映像を経て、着ぐるみ姿のNissyがミニトラックの荷台に乗って再登場。コール&レスポンスとダンスレクチャーで観客を温めた彼は、着ぐるみからスポーティな衣装に着替え、大勢のチアダンサーとともにアッパーチューン「DANCE DANCE DANCE」で会場をひとつにした。大きなバルーンが跳ねる客席の間をNissyはトラックでぐるりと巡回。ステージに戻るとチョコプラ扮するTT兄弟が登場し、場内が大歓声で満たされる。リハーサルなしでこのステージに臨んだというチョコプラ2人の「T~!」がドームに響き渡った。

サプライズゲストのチョコプラを見送ったNissyは、続いて懐かしのアッパーチューンを連ねたメドレーを展開。メドレー内ではNissyが選曲やフォーメーションにこだわって構成した、彼のライブ定番であるメンバー紹介が行われ、会場が一体感と熱気で満たされる。さらに「まだまだいけんのかー!」と煽ってから披露されたダンスチューン「Liar」がさらなる熱狂を生み出した。

いよいよ迎えた最終ブロックでは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのキャラクターが登場し、東京ドームがテーマパークに早変わり。Nissyはフロートやステージでピースフルな「The Days」「トリコ」をにぎやかに歌い踊り、会場中に笑顔を広げる。キャラクターたちを送り出してから、ロックチューン「Mr. Trouble」で観客と一体となったNissyは、最後に10周年のラストにふさわしく、デビュー曲を彷彿とさせるナンバー「そうしようか」で心地よく客席を揺らした。その落ちサビ前、彼の足元のビジョンには軌跡が詰まった過去の写真が大量に映し出される。場内が熱くエモーショナルなムードに染まる中、Nissyは感謝を伝えて満面の笑みを浮かべて去っていった。

エンタテインメントへの並々ならぬ思い

アンコールではNissyが気球に乗って「Relax & Chill」「Girl I Need」などを歌唱。アリーナから3階席まで、会場中のファンにトレードマークの笑顔を届けた。再びステージに立ったNissyは、しばしトークを展開。「私が観て、想像を膨らませてきたあらゆるエンタメを、これ以上ないほど、詰めに詰め込みました」と、見どころ満載となったライブに対する思いを口にし、「今日、スケジュールを調整して、チケットをゲットして皆さんがここに来てくれた。きっといろんな事情で来られなかった人もいるでしょう。(デビューから)20年間、ステージに立ってきて思います。当たり前の生活があったから、今日があるんだと」「この1日に私たちがこうやって会えたことは本当に尊くて。皆さんとエンタテインメントを共有できたことを心より感謝しています」とすべてのファンに向けて感謝の言葉を贈った。

即興ソングを歌ったり、ステージ上から客席とのムービー撮影をしたり、ファンとの交流を楽しんだNissy。しゃべりすぎ防止のアラームが何度か鳴ったところで、彼はエンタテインメントに対する胸の内を語りだした。「『Nissyの影響でこの業界に入りました』と言ってくれる人と会えたりするんです。うれしいですね。先人から受け取ったバトンをこうやって渡していくことで、日本のエンタテインメントや音楽がどんどん伝わっていったらいいなと思います。ワールドワイドに広がることもそうだし、こうして日本の皆さんと楽しむことも大切です。皆さんも僕も、それぞれの人生がありますが、ストレス発散になることの1つがNissyのエンタテインメントになったらいいなと思います」と真剣なまなざしで語ったNissyは「私が20年間走ってこられたのは皆さんからの愛のおかげです」と言葉に力を込めた。思いとともにあふれそうになる涙をこらえた彼は、「残りの時間も私と一緒に楽しみませんか?」と煽ってから「LOVE GUN」でパフォーマンスを再開。最後に「My Luv」でファンと合唱を繰り広げ、会場を温かい空気で包み込んでステージをあとにした。

ツアー制作の舞台裏を映したエンディングムービーが流れ、ライブは終わりかと思いきや、Nissyが再び姿を見せ、2014年リリースの1stシングル「どうしようか?」のパフォーマンスがスタート。過去のライブ映像を同時にスクリーンに映し出す粋な演出がファンを喜ばせた。最後の最後に感極まってしまったNissyは、涙を見せながら「本当にこれで最後です。皆さん、自分を自分でしっかり愛してあげてください。本当にありがとうございました!」と最後の挨拶をして、エンタテインメントを詰め込んだライブに幕を下ろした。

セットリスト

「Nissy Entertainment "Re:10th Anniversary Final" BEST DOME TOUR」2025年2月20日 東京ドーム

01. SLAVE
02. Get You Back
03. Luv Your Smile
04. Time to Party
05. Rendezvous
06. When You Were Mine
07. Don't let me go
08. 愛tears
09. WISH
10. DANCE DANCE DANCE(1 harf)
11. メドレー(Playing With Fire / The Eternal Live / Addicted / Trippin / SPACESHIP / Double Trouble)
12. Liar
13. The Days
14. トリコ
15. Mr. Trouble
16. そうしようか
<アンコール>
17. Relax & Chill / Girl I Need / まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL / GIFT
18. LOVE GUN / SUGAR
19. My Luv
20. どうしようか?

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