佐々木久美(日向坂46)の1st写真集「めくる日々」が3月25日に発売される。これに伴い、佐々木が音楽ナタリーの取材に応じた。
ありのまま楽しむ佐々木久美を
佐々木は2016年、日向坂46の前身であるけやき坂46(ひらがなけやき)のオーディションに合格し、中心メンバーとして活躍。2018年からはキャプテンとしてグループを牽引してきた。そんな彼女は、13thシングル「卒業写真だけが知ってる」に関する活動をもってグループを卒業する。
佐々木がグループを去る直前に発売される「めくる日々」。本書の発売が決まった際の心境を問うと、彼女は「ただただうれしかったです。ファンの方が写真集を出してほしいとずっと言ってくれていたので。日向坂46の佐々木久美として、最後の思い出作りの旅のような気分でした。新しい自分を見せようとかそういう気持ちはあまりなく、ありのまま楽しんでいる姿をお届けしたいと感じました」と回想する。高身長でスレンダーなスタイルを持ち、女性からも人気を集める佐々木は、シンプルかつファッショナブルな衣装にこだわり、性別を問わずに楽しめる1冊を目指したという。ロケ地のマレーシアのランカウイ島というチョイスに対しては「海も山もあるのがいいなって。あとは高いところが好きなので、高いところに架かった橋に行ってみたかったんです」というポイントに続き、「あとは“ランカウイ”っていう響きがかわいい(笑)」とお茶目な理由も明かされた。
再確認したメンバーの存在の大きさ
「めくる日々」というタイトルは秋元康が考案した候補の中から佐々木が選んだもの。「9年間の集大成なので。私もファンの方も、ひらがなけやき、日向坂46のメンバーとして過ごしてきた日々に、写真集をめくりながら思いを馳せられたら」という思いで決めたと彼女は語る。集大成にふさわしく、本書には佐々木がグループ活動で実際に着用してきた歴代の衣装がずらりと並び、その前に本人が佇むカットが収められている。「日向坂46在籍中しかできないことや、グループを感じられる写真を撮りたい」と考え、この撮影を提案したという佐々木は「ずらっと並べたのは初めてだったので、こんなにたくさんあったんだ!とびっくりしました。自分やグループが歩んできた道、歴史が見えてうれしかったです」と顔をほころばせた。
そんなエモーショナルな場面も切り取られた本書の撮影中、佐々木の脳裏に浮かんできたのは、苦楽をともにしてきたメンバーのこと。ランカウイのホテルでプールに入れば、2019年に発売されたグループ写真集「立ち漕ぎ」の撮影中にみんなでプール遊びに夢中になったシーンを思い出し、おいしい食べ物に出会うと「みんなに食べさせてあげたい」と考えていたという。「撮影にはメンバーにも秘密で6日間くらい行ったんです。私は普段からごはんに行ったり、おうちを行き来したり、ずっとメンバーと一緒に過ごしているので、1人の状況がちょっと寂しくて、みんなが恋しくなりました。メンバーの存在の大きさを改めて感じました」と語った佐々木。写真集が発売されることが発表されるとメンバーから「見ました!」と次々に声をかけられたと言い、さらには卒業した同期の加藤史帆からも連絡が来たと教えてくれた。
航海みたいなアイドル人生
キャプテンとして大所帯のグループの先頭に立ち、まとめてきた佐々木が思う“理想のキャプテン像”とは何なのか。「(『ONE PIECE』の)ルフィですかね。船長みたいになりたいと思っています、ずっと。とても強くて、いざというときに頼りになって、普段は船員たちと一緒にバカやって笑っている。そんな存在になれればと思っていました」と回答した佐々木は、続けて「本当に航海みたいなアイドル人生でした。いろんな島に立ち寄って、みんなでイベントを乗り越えたり、船を降りるメンバーがいたり」と語り、遠い目をする。荒波にもまれた時期もあったかと問うと、「もっとみんなで団結して、ライブを進化させなきゃいけないと感じていた時期があって。そんなときに、四期生が『新参者 LIVE』(坂道グループの新メンバーが出演したライブ)に出演したんですね。そのライブを観に行ったら、本当に大事なことを思い出させてもらえた。多分それはメンバーみんな一緒で、それからライブがパワーアップしたという自信があります」という答えが返ってきた。
続いて“理想のアイドル像”を問うと、佐々木は「あまりよくないことかもしれないけど、あんまり自分をアイドルと思っていないんです(笑)。ただの人間なので」と笑いつつ「でも、ファンの方とお話するときに『あの言葉に救われた』とか『みんながいるから人生もう1回がんばろうと思えた』という言葉をいただくことがあって。そういう力を与える、勇気付けられる人でいたいです」と理想を語った。
佐々木久美が日向坂46に残せるもの
「日向坂46に自分が残せるものはなんだと思う?」という質問に、佐々木は「ええ、なんでしょう」と考えたのち「こんな私でも大丈夫だったよ! だからみんなはもっとできる!と伝えることですかね」とさわやかに回答。「私はわりとなりゆきで生きてきたし、ものごとをあまり深く考え込まない性格なのですが、9年間活動できたので。みんななら大丈夫っていう気持ちはすっごいありますね。それに、卒業後も私でよければみんなの話聞くよ、と言いたいです」と頼もしい言葉を残した。佐々木の日向坂46最後の活動は、4月5、6日に神奈川・横浜スタジアムで行われるメモリアルライブ「6回目のひな誕祭」。ライブが何より特別で好きな時間だったという彼女は、名残惜しさを覗かせつつ「みんなで素敵な『ひな誕祭』のお祝いができたらと思っています」とグループ思いのコメントをした。
最後に佐々木は、写真集発売を待つファンに向けて「私、基本的にあんまり自分に自信がないんですけど、この1冊だけは自信を持って皆さんにオススメできます。みんなの宝物になってくれたらうれしいし、私と日向坂46との思い出の日々に思いを馳せながら、ページをめくっていってほしいなと思います」とメッセージを贈った。
公演情報
日向坂46「6回目のひな誕祭」
2025年4月5日(土)神奈川県 横浜スタジアム
2025年4月6日(日)神奈川県 横浜スタジアム
イエロートップス 15,400円 / CALNAMUR 白デニムパンツ 2,970円 / 神戸レタス その他 / スタイリスト私物 <問い合わせ先>CALNAMUR http://calnamur.com 神戸レタス http://www.lettuce.co.jp
