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9mm Parabellum Bulletツアーファイナルで完全燃焼、21周年迎え「これからも音楽をぶつけていく」

「9mm Parabellum Bullet Tour 2024-2025『YOU NEED FREEDOM TO BE YOU』Extra~カオスの百年vol.21~」の様子。(撮影:西槇太一)
4か月前2025年03月21日 9:05

9mm Parabellum Bulletのライブツアー「YOU NEED FREEDOM TO BE YOU」のファイナル公演が3月17日に神奈川・KT Zepp Yokohamaで開催された。

「見たことのないところまで行こう」

昨年10月発売の最新アルバム「YOU NEED FREEDOM TO BE YOU」を携え、結成の地である横浜を皮切りに、約5カ月にわたり全国を巡ってきた9mm。ツアーファイナルは初日と同じく横浜にて、バンドの結成21周年記念日に、自主企画「カオスの百年」とのダブルネームで開催された。

定刻になると客電が落ち、大歓声とおなじみの爆音のSEが場内を満たす。メンバーたちは登場するやいなや轟音で観客を圧倒し、ライブの狼煙を上げた。かみじょうちひろ(Dr)の威勢がいいビートを起点に中村和彦(B)、滝善充(G)とサポートギターの武田将幸(HERE)が重ねる音に合わせてフロアからたくさんの拳が突き上がる中、菅原卓郎(Vo, G)が「いくぞー!!」と叫び「Baby, Please Burn Out」の演奏がスタート。最新アルバムのオープニングナンバーでもあるこの曲の「完全燃焼 一片の悔いも残すなよ」というラインが観客を焚き付ける。勢いそのままに「Grasshopper」「One More Time」「DEEP BLUE」と“9mm印”のアッパーチューンが連投され、フロアに熱気が渦巻いた。

「僕らは今日で21周年イヤーに突入します。祝ってもらいに来ました!」と話して祝福の歓声を浴びた菅原は「ツアーで速い球を打ち返し合っているうちに、アルバムの曲たちは僕らにとってもう“新しい曲”じゃなくなりました。みんなもそうだよね? 今日初めて(アルバム曲をライブで)聴く人もいると思うけど、忖度なしに打ち合いを続けて、見たことのないところまで行こうぜ。行けるかー!」と気合いを見せる。最新アルバム収録曲「Mr. Foolの末路」でライブを再開させた9mmは、スリリングなムードの初期曲「Battle March」、ヘビーな四つ打ちダンスチューン「Domino Domino」と、新旧織り交ぜた選曲でファンを踊らせた。

フロアの火に音楽という油を注ぐ

最新アルバム収録のインストナンバー「Fuel On The Fire!!」では、直前に菅原が「みんなが火で、僕らが油です」と告げた通り、アグレッシブなサウンドを燃料にしてフロアが沸騰。そのまま人気ナンバー「Keyword」へつながると観客が爆発的な盛り上がりを見せ、メンバーのプレイにも一層熱が入った。「ガラスの街のアリス」に続いて披露されたのは、最新アルバム収録のバラードナンバー「新月になれば」。この曲ではギターを下ろした菅原がマイクを手にして情感たっぷりに歌い上げた。

サポートギターが武田から爲川裕也(folca)へ交代したライブ中盤、「幻の光」「それは魔法」「キャンドルの灯を」といった歌謡曲やジャズのテイストを取り入れた楽曲が連続。バンドの歴史21年で培われた、9mmの緩急に富んだエモーショナルな側面に観客がどっぷりと浸かった。そのブロックのラストを飾ったのは、かみじょうが刻むタイトなビートに全員が食らいつく「カタルシス」。真っ赤な照明の中、容赦ない轟音が場内を埋め尽くし、タイトル通り観客にカタルシスをもたらした。

ブッ飛び続けて21年、これからも9mmは9mmで

「普段は言わないんですけど……」と照れ隠しのような前置きで、菅原がメンバー、スタッフ、サポートギターの2人へ感謝の気持ちを伝え、会場が温かい拍手に包まれる。そしてファンに向けて「僕らはいつもみんなのことを考えてて。今日もこうして9mmを楽しんでいることを表してくれて、ありがとうございます。9mmを聴いてくれてありがとう! 来られなかった人も含めて、全員に感謝を届けたいです」と思いを述べた彼は「ブッ飛んだことがしたくてバンドを始めて。21年経ってもやってることはあんまり変わっていないし、それがいいと思うんですよ」「僕らは続けるということが目標。ただロックンロールがしたいだけなんです。9mmを楽しんでくれるみんなと、支えてくれるスタッフに甘えて、これからも音楽をぶつけていきたいと思ってます」と変わらず歩み続けることを高らかに宣言し喝采を浴びた。

そして「行けるかー!」と菅原が観客の気合いを入れ直し、「Brand New Day」でライブは最終ブロックへ。菅原&滝の“ヒゲダンス”が冒頭を飾った「Talking Machine」、弾丸のような演奏と歓声の応酬が繰り広げられた「生命のワルツ」など、メンバーの激しいパフォーマンスを伴うライブチューンの連続に、フロアのテンションが際限なく上昇する。その盛り上がりが限界突破の様相を呈した頃、ラストナンバーとして奏でられたのは最新アルバム収録曲「叫び -The Freedom You Need-」。「君が君でいるためには自由が必要だろ」という熱いメッセージで場内を満たし、冒頭で歌った通り“完全燃焼”した9mmは、充実感あふれる表情でステージをあとにした。

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