「時代を作りたい」bokula.が地元でドリアン、ふぉるて、アルステイク、シンガーズハイと競演

bokula.主催のライブイベント「ASOVIVA FES 2025」が4月13日に彼らの地元・広島のBLUE LIVE HIROSHIMAで行われた。

「ASOVIVA FES」は広島を代表するアーティストになりたいと願うbokula.が2022年より開催してきた春イベント。瀬戸内海が広がる宇品の港町にあるBLUE LIVE HIROSHIMAを舞台に、bokula.が超能力戦士ドリアン、Mr.ふぉるて、アルステイク、シンガーズハイというゆかりの深い4バンドを迎えて熱い競演を繰り広げた。

超能力戦士ドリアン

さとぴー（B / bokula.）の低音ボイスが心地よく響いた開演前アナウンスを経て、「ASOVIVA FES 2025」は超能力戦士ドリアンのハイテンションなライブで開幕。「起爆剤としてトップバッターをやらせてもらってると思ってます」とやっさん（G, Vo）が気合いを入れ、「天保山」のトラックにbokula.へのメッセージを乗せた「bokula.」、りゅーいち（シンガーズハイ）とふじいしゅんすけ（bokula.）というドラマー2人もダンスに加わった「チャーハンパラパラパラダイス feat.しゅんすけ（bokula.）＆りゅーいち（シンガーズハイ）」で瞬く間に熱気をもたらす。おーちくん（Vo）とえい（G, Vo / bokula.）の巨大パネルがオーディエンスの頭上を移動した「いきものがかりと同じ編成（えいくんVSおーちくん）」でも、その熱狂が冷めることはなかった。

Mr.ふぉるて

「記憶よりも心に残るライブをやります」と宣言したのは、6月に解散するMr.ふぉるて。エモーショナルなロックチューン「あの頃のラヴソングは捨てて」で出番を始め、「ジャーニー」の間奏では稲生司（Vo, G）が「苦しくなった夜にえいくんがごはんに誘ってくれました。思ったよ。音楽だけじゃなくて“人”もすごいのかって。そんなふうになりたいなって思った」と熱いメッセージを叫ぶ。ステージに立つ喜びを改めて噛み締めるように、Mr.ふぉるては「さよならPeace」や「人生に冬が来ても」で衝動のままにステージを躍動し、爆音を鳴らした。

アルステイク

bokula.がバンドを組む前から交流があり、彼らとは戦友だというアルステイク。ひだかよしあき（Vo, G）が「広島の横にある岡山から来ました。アルステイクです」と挨拶したあと、ひだかの朗々とした歌声が印象的な「5F」や、複雑な恋愛感情を描く「嘘つきは勝手」「ワガママ」をほとんど間を置かずストイックに届ける。「『ASOVIVA FES』だけど正直言って遊んでられるわけないでしょ！ 戦いに来ました」と闘志を燃やしたメンバーは「走れ」「踊れ」「生きている」などの楽曲で生命力ほとばしるパフォーマンスを展開し、ありのままの心情を肯定する「心」で感動的なムードを作り上げた。

シンガーズハイ

シンガーズハイがBLUE LIVE HIROSHIMAのステージに立つのは2回目。会場のある宇品に住んでいたこともある内山ショート（Vo, G）は「ここに立つことがどれだけヤベーことかはわかってるつもりだけどね」と言い、「一番付き合いが長いバンドです」とbokula.を紹介した。ライトが激しく明滅する中、シンガーズハイは「パンザマスト」や「サーセン」「ニタリ」でスリリングかつヘビーなサウンドを放ち、フロアにすさまじい熱気を呼び込む。「SHE」で穏やかな空気を作ったかと思えば、弾丸を発射するかのごとく「ノールス」「STRAIGHT FLUSH」を怒涛の勢いで披露し、観客を存分に踊らせた。

bokula.

トリを務めるbokula.が「涙ばっかのヒロインさん」でキャッチーなアンサンブルを奏でると、観客はリズミカルにハンズアップ。その勢いを緩めることなく、疾走感に満ちたサマーチューン「青くね」をドロップし、新曲「ライトメイカー」でも熱狂を作り出した。ウエディングソング「ハートにハグしよう」ではオーディエンスが頭上でハートを作り、場内はピースフルな雰囲気に包まれる。そんな光景に胸を打たれたのか、えいは「大げさかもしれんけど、こうやって若者が時代を作ろうとして、こういうときに力を貸してくれる、愛してくれる、1つひとつのアクションが尊いです」と感激した様子を見せた。

続いては、シンガーズハイの内山をゲストボーカルに迎えた新曲「magatama feat. 内山ショート」。初披露となるこの曲では、突き刺すような挑発的なロックサウンドに乗せて、えいと内山が息の合った掛け合いを見せたのち、内山はえいと抱き合ってステージをあとにした。「夏の迷惑」「愛してやまない一生を.」というキラーチューンの連続に、会場の熱気は上がりっぱなし。えい、かじ（G）、さとぴー、ふじいしゅんすけ（Dr）がサビで歌声を重ねた「愛すべきミュージック」「こんな僕ですが、何卒」でもロックバンドとしての生き様を刻むかのように熱演を繰り広げた。アンコールでは「群青謳歌」「満月じゃん。」を残りのパワーをぶちまけるようにアグレッシブに届け、約4時間の「ASOVIVA FES 2025」をフィナーレに導いた。

bokula.は4月30日にメジャー1stアルバム「MELT」をリリース。7月から8月にかけて本作のリリースツアー「ジョーショーツアー」を、10月から11月まで「チョーテンツアー」を行う。

セットリスト

「ASOVIVA FES 2025」2025年4月13日 BLUE LIVE HIROSHIMA

超能力戦士ドリアン

01. 恐竜博士は恐竜見たことないでしょ
02. ドラゴンの裁縫セット（笑）
03. bokula.
04. チャーハンパラパラパラダイス feat.しゅんすけ（bokula.）＆りゅーいち（シンガーズハイ）
05. いきものがかりと同じ編成（えいくんVSおーちくん）
06. カフェかと思ったら美容院だった
07. 焼肉屋さんの看板で牛さんが笑っているのおかしいね

Mr.ふぉるて

01. あの頃のラヴソングは捨てて
02. ジャーニー
03. I Love me
04. なぁ、マイフレンド
05. 幸せでいてくれよ
06. さみしいよるのうた
07. さよならPeace
08. 救いようのない世界で
09. 人生に冬が来ても

アルステイク

01. 5F
02. 嘘つきは勝手
03. 他人事
04. ワガママ
05. ロックに騙されていることに気が付けないほど信じてる
06. わんちゃん
07. 走れ
08. 踊れ
09. チェリーメリー
10. 生きている
11. 心
12. 未完成のまま

シンガーズハイ

01. パンザマスト
02. サーセン
03. ニタリ
04. SHE
05. 愛の屍
06. Kid
07. ノールス
08. STRAIGHT FLUSH

bokula.

01. 涙ばっかのヒロインさん
02. 青くね
03. ライトメイカー
04. ハートにハグしよう
05. 最愛のゆくえ.
06. magatama feat. 内山ショート
07. 夏の迷惑
08. 愛してやまない一生を.
09. 愛すべきミュージック
10. こんな僕ですが、何卒
＜アンコール＞
11. 群青謳歌
12. 満月じゃん。

公演情報

bokula.「MELT」Release Tour ジョーショーツアー

2025年7月24日（木）新潟県 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
2025年7月25日（金）群馬県 前橋DYVER
2025年7月30日（水）北海道 SPiCE
2025年8月1日（金）宮城県 enn 2nd
2025年8月6日（水）熊本県 Django
2025年8月7日（木）鹿児島県 SR HALL
2025年8月19日（火）石川県 vanvanV4
2025年8月20日（水）京都府 ROKA
2025年8月26日（火）岡山県 IMAGE
2025年8月27日（水）静岡県 Shizuoka UMBER

bokula.「MELT」Release Tour「チョーテンツアー」

2025年10月18日（土）広島県 LIVE VANQUISH
2025年10月19日（日）福岡県 LIVE HOUSE CB
2025年10月25日（土）愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
2025年10月26日（日）大阪府 BIGCAT
2025年11月2日（日）東京都 Zepp Shinjuku（TOKYO）