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清 竜人TOWNの調和なき一体感、混沌パンクバンドの8年ぶり集会

「清 竜人TOWN 令和七年集会」の様子。
2か月前2025年07月03日 6:04

清竜人のバンドプロジェクト・清 竜人TOWNによる8年ぶりのライブ「清 竜人TOWN 令和七年集会」が、6月30日に神奈川・CLUB CITTA'で開催された。

清 竜人TOWNは観客をも演者として巻き込み、1つのバンドとして音楽を作り上げるプロジェクト。2016年12月から翌年7月までの短期的な活動だったが、このたび8年ぶりに一夜限りのライブが行われることとなった。清が36歳の誕生日を迎えた5月27日、突然のライブ告知とともにバンドメンバーの募集がスタート。6月4日には、SANO(G / COKEHEAD HIPSTERS)、原昌和(B / the band apart)、小松正宏(Dr / bloodthirsty butchers)がレコーディングに参加した新曲「嘔吐く!!!」が配信リリースされた。このレコーディングメンバー3名は当日のライブにも参加。清をデビューに導いたマネージャー中村氏をはじめ、レーベルスタッフや2017年当時のディレクター、当日のPAといった各種関係者も演奏に加わり、音楽ナタリー編集部もバンドメンバーとして現場に潜入した。

複数台のドラムセットとギター、ベース、シンセサイザー、ユーフォニアムが円形に置かれたフロア。さらにその周りをボーカルやダンサー、暗黒舞踏その他のパフォーマーが囲む。リハーサルの段階からおびただしい数のメンバーが集い、場内は混沌としながらも謎の祝祭感に満ちていた。観客は楽器群をさらに囲むように集まり、フロアから1段上がった通常のステージも客席として開放された。19時55分、大勢のバンドメンバーがそれぞれ楽器の前にスタンバイ。異様な熱気の中、赤い半被に鉢巻姿の清が現れ、その渦の中心へと歩み寄る。そして清が「TOWN!!」と雄叫び一閃。バンドメンバーが一斉に轟音を鳴らし、熱く短い祭りの幕を開けた。

TOWNのレパートリーはアルバム「TOWN」の12曲に新曲「嘔吐く!!!」を加えた13曲のみで合計わずか30分ほど。セットリストは事前に公開されており、ノイズまみれの「TOWN」に始まり「嘔吐く!!!」「それでいい!それがいい!」「俺の街まで来いよ!」と演奏はどんどん進んでいく。楽器奏者のほとんどにはモニタもなく、自分の出音も聞こえない状態だがお構いなし。調和などとれたものではないが、演奏するメンバーも観客も、清 竜人TOWNという奇怪な集団が生み出すパンクスピリッツにより不思議なほどの一体感に包まれていた。

清竜人流の青春パンク「青春」では完全にバンドと観客の垣根が取り払われ、場内一斉にシンガロング。「I Don't Know! I Don't Care!」では清が中央の高台から飛び出してフロアを練り歩く。清は「楽しいなあ」と満足げな笑顔で自由闊達に歌い、踊り、暴れ、転がり、存分に暴れ回った。全13曲の演奏は瞬く間に過ぎ、清が登場してからわずか36分でライブは終了。ほどなくアンコールの声が上がり、再度登場した清は「もう曲ないぞ!」とぼやきながらも「最後にもう1回だけ、嘔吐いて終わるぞ!」とバンドメンバーに呼びかける。TOWNは再び「嘔吐く!!!」を演奏し、CLUB CITTA'に轟音を響かせた。

セットリスト

「清 竜人TOWN 令和七年集会」2025年6月30日 CLUB CITTA'

01. TOWN
02. 嘔吐く!!!
03. それでいい!それがいい!
04. 俺の街まで来いよ!
05. やりたくないぜ!
06. 青春
07. I Don't Know!I Don't Care!
08. 縮んでどこにもありゃしない!
09. 糞小便の歌
10. おい!ハゲ!ボケ!カス!
11. 大丈夫!大丈夫さ!
12. ケツの穴ちっちゃいね!
13. ほどほどに生きましょう!
<アンコール>
14. 嘔吐く!!!

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