竹村延和が9月26日にニューアルバム「意味のたま」をアメリカ・シカゴのインディーレーベル・Thrill Jockey Recordsよりリリースする。
竹村はTortoise、Yo La Tengo、スティーヴ・ライヒらとのコラボでも知られるアーティスト / 作曲家。1994年のアルバム「Child’s View」、1997年のアルバム「こどもと魔法」で各界から注目を集めた。1998年には自主レーベル「Childisc」を設立。多くの才能を輩出しエレクトロニカや電子音楽などのシーンに影響を与えた。彼がアルバムを発表するのは2014年の「Zeitraum」以来約11年半ぶりで、Thrill Jockeyからは22年ぶりのリリースとなる。
「意味のたま」は日本盤用の邦題であり、オリジナルタイトルは「knot of meanings」。ジャケットに写るガラスのオブジェクトの作成や撮影も竹村が手がけており、このタイトルとアートワークについて彼は「『knot of meanings』は 直訳すると『意味の結び目』ですが、邦題の『意味のたま』は、洋裁で用いる毛糸の玉のようなもので、そこから意味が泉の様に導かれてくることを示しています。リスナーは単に多義的なものとしてジャケットのガラスの断片・モザイクから、各自自由に全体像を描き、受け取ってもらえれば幸いです」とコメントしている。
本作には2016年から2024年にかけてレコーディングされた膨大な楽曲の中から竹村が厳選した18曲を収録。国内盤にはボーナストラックとして「クロイツブルクの十字路」が追加される。作曲からプログラミング、演奏、レコーディング、編集までを竹村が1人で手がけ、日本人シンガー・doroがゲストボーカルとして参加している。竹村が長年、“Child’s View” (子供の視点)を用いた知的好奇心を原動力として創作活動を続けてきた結晶が、今回のアルバムとなっている。
なおアルバムのリリースに先駆けて、「明滅する火花」と「ラダー・オブ・ミーニング」の先行配信がスタートしている。
竹村延和「意味のたま」(knot of meanings)収録曲
- 明滅する火花(an ephemeral radiant)
- サヴォナローラのまなざし(savonarola's insight)
- 眼球生物(ocular creature)
- ネリと森のはなし(neri)
- 残像と予兆(afterglow apprehension)
- ガルフ(the gulf)
- 覆われた文法(veiled grammar)
- 模倣の渦(evade the swirling mimicry)
- 未規定の生物(the elusive beings)
- ラダー・オブ・ミーニング(ladder of meaning)
- 鉄の階梯(iron staircase)
- シーピング・ルミナス(luminous seeping through the crevices)
- インスケイプ(inscape)
- 憧憬と霞(a subdued longing and gentle ache)
- べスリア(in bethulia)
- 深海の虹 パート1(deep sea's rainbow part1)
- 深海の虹 パート2(deep sea's rainbow part2)
- 深海の虹 パート3(deep sea's rainbow part3)
- クロイツブルクの十字路(die Kreuzung an der Kreuzburg) ※日本盤ボーナストラック