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病院全体を音楽メディアとして捉えた「Songs for 那覇市立病院」、エリアに合わせて14曲制作

那覇市立病院の内装。
12分前2025年11月02日 1:07

音楽レーベル・Vegetable Recordが、沖縄・那覇市立病院を舞台にした音楽作品「Songs for 那覇市立病院」を制作した。

本作は、病院全体を1つの音楽メディアとして捉え、空間そのものを音でデザインするという試み。「結い」「導く」「首里」をコンセプトに、エレベーター内、エレベーターホール、化学療法室、リハビリ室など、院内の各エリアの特性に合わせて14曲の音楽が制作された。

3台のエレベーターと1階から4階までの各エレベーターホールには、それぞれ異なる音色テーマが設定されており、エレベーターの到着に合わせて楽曲がズレながらも重なり合うことで、空間や人を音でつなぐ設計になっている。化学療法室では朝・昼・夕の時間帯に応じてゆるやかに楽曲が変化し、リハビリ室では歩行コース上に4種類の楽曲を配置。音楽に向かって歩いていけるような体験ができるという。

また、病院の周辺に位置する末吉公園の森や首里城付近、海岸でフィールドレコーディングをした環境音も取り入れられており、建物内にいながら自然の中にいるような有機的なサウンドとなっている。「Songs for 那覇市立病院」の試聴音源は、Vegetable Recordのオフィシャルサイトで公開されている。

Vegetable Recordは「音楽の新しい楽しみ方・価値観を創る」を掲げる音楽レーベルであり、Syotaro HayashiとRyota Mikamiによるユニットでもある。デジタルや商業空間、建築、プロダクトなどをCDやアナログレコードと同等の音楽メディアとして捉え、「音楽を使った空間デザイン」「音楽を使ったプロダクトデザイン」などを手がけている。