髙橋海人「きみなけ」で生まれた芳根京子との共闘関係、偶然の再会に思わず「もう1人の俺！」

10分前2025年11月10日 9:01

髙橋海人（King & Prince）と芳根京子が本日11月10日に東京・赤城神社で行われた、映画「君の顔では泣けない」の大ヒット祈願トークイベントに出席した。

喫茶店風セットでトーク

11月14日公開の「君の顔では泣けない」は君嶋彼方のデビュー小説を原作とした映画。高校1年生の夏にプールに落ちたことがきっかけで心と体が入れ替わってしまった坂平陸と水村まなみが元に戻る方法を模索しながら進学、初恋、就職、結婚、出産、そして親との別れを経験する15年間が描かれる。髙橋は中身がまなみの陸を、芳根は中身が陸のまなみを演じる。

髙橋と芳根は芸能にご利益があると言われる赤城神社で「君の顔では泣けない」の大ヒットを祈願。境内前で「縁起がいいー！」と声をそろえ、息ぴったりの様子で撮影に臨んだ2人は神社内にあるあかぎホールへ。場内には劇中で陸とまなみが待ち合わせる喫茶店「異邦人」をイメージしたセットが用意され、映画に関するさまざまなトークを展開した。

2人は共闘関係

本作を通じて難役を演じきった2人には信頼関係が生まれたようで、髙橋は「芳根ちゃんがいると元気になれるし、楽しい方じゃないですか」、芳根も「そちらの方も！髙橋くんといると心強いですね」と絆を確かめ合う。撮影後、別々の現場でばったり会ったことを思い出し、芳根は「今年の頭にばったり髙橋くんにお会いしたことがあって。髙橋くんは大変なシーンの撮影日だったようで、『ああ！もう1人の俺！』と声をかけられたんですけど、『もう違う人生だよ、がんばってね！』と返しました」と笑顔に。髙橋は「すがる思いでした（笑）。芳根ちゃんと『君の顔では泣けない』の撮影をして、2人で共闘したって言葉がふさわしいですね。もちろん現場のみんなで作り上げたものですけど、演じるうえで抱えていた感情は2人とも一緒だったなと思います」と明かした。また、オファー時のエピソードになると、髙橋は「タイトルが引っかかってたんですよ。『君の顔では泣けない』ってどういうことだ？みたいな。理解しやすいようで難解なタイトルだから、どんな意味なんだろうって探っていく作業が楽しかったですね。入れ替わった15年間でしっとりと生活をサバイブしていく感じが描かれていて、人生のいろんな展開を重く受け止めることができるのがこの映画の特徴だと思っていて。生半可な覚悟では出演できないなと思っていたんですが、本を読ませていただいて覚悟が芽生えました」と素直な気持ちを語った。

ゾクゾクしてきました

クランクインする前も、撮影中も芝居への恐怖心があったという髙橋は「普通の役作りができなかったですね。どのシーンも2、3個くらい感情を想像しながらお芝居をする必要があって」と演じるうえでの苦労を明かす。芳根も「常に反対の感情を持ってるんだよね」と共感し、「男性らしくとか女性らしくとかそうじゃないんだよね。私は陸を、髙橋くんはまなみを追求する……2人の心について考えるほうが大事で、『外見じゃなくて中身の話だよね』とリハでつかめたのは大きかったです」と熱く話した。

喫茶店「異邦人」での撮影は髙橋と芳根の2人芝居で、芳根は「基本2人でずっとしゃべっていて、年齢は20歳の設定だったり30歳もあったりして、けっこう追い込まれてましたね。撮影が終わると、乗り越えたなという感覚がありました」とコメント。髙橋も「現場に行って衣装を着て、いざカメラを前にすると、どうしてもギアが上がってしまってボディランゲージをオーバーにやりすぎてしまう。でも力を抜きすぎると隙が生まれちゃうし……なんか思い出したらゾクゾクしてきました」とプレッシャーの大きかった撮影を回想して動揺し始める。芳根から進められて目の前のコーラをひと口飲むと、やっと落ち着きを取り戻した。

人生が特別なものだと思うきっかけに

映画のストーリーにちなんで「誰かと入れ替わるとしたら？」という定番の質問になると、髙橋は真剣な顔つきになり、「今までなら大喜利感覚でおちゃらけて返しちゃうんですけど、この映画を経て、考えがすごく変わりました。いざ入れ替わると想像したときに、自分のこういう要素は奪われたくないと思うことこそ、自分の人生をちゃんと生きられている証拠だなって。いろんな気付きがありました」と答えた。イベントの最後には髙橋が「観ていただいたあと、皆さんが自分の人生が特別なものだなと思ってもらえるきっかけになる作品だと思っていて。観てもらったあと、素敵な未来に向かうためにどうしていったらいいのかとか、自分の人生について考えていただければと思います」とコメント。芳根は「自分の人生をぎゅっと抱き締めたくなるような、愛おしくなるような作品かなと思っています。たくさんの方に届くといいなと願っています」とこの作品を改めてアピールした。