ダンスロックバンド・DISH//が11月9日に東京・東京ガーデンシアターにて主催ライブ「皿祭 -sarafes-」を開催した。
2023年に複数組のアーティストを招きフェス形式で行われた第1回の「皿祭 -sarafes-」に続き、2度目の開催となった今回の「皿祭 -sarafes-」。今回は対バン形式にスタイルを変え、その相手にウルフルズ、オープニングアクトにConton Candyを招いて実施された。
Conton Candy
以前音楽フェスで共演した際にDISH//メンバーがそのライブに惚れ込み、今回の出演オファーにつながったというConton Candy。オープニングアクトとして、バンドはヒット曲「ファジーネーブル」を含む全3曲を披露した。以前、同会場でDISH//のライブを観たことがあるという紬衣(Vo, G)は、「あの頃の自分見てるか!」と叫びながらギターをかき鳴らし、その瞬間にフロアいっぱいに拳が上がる。楓華(B, Cho)と彩楓(Dr, Cho)、双子のリズム隊が織りなすグルーヴの上に紬衣の熱量のあるボーカルが加わり、3人は約15分のステージで会場全体のボルテージを一気に引き上げた。
ウルフルズ
続いて、今回の対バン相手となるウルフルズのアクトでは、「バンザイ~好きでよかった~」「ええねん」「ガッツだぜ!」を含む全8曲が披露された。途中、会場の停電による機材トラブルでライブが一時中断される場面もあったが、その間すら笑顔と歓声が絶えないのはウルフルズならではの光景。再開後は最新曲「おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!」の歌詞をトータス松本(Vo)がもじり、「会場の電源が落ちたって いいじゃないか」と歌って観客を沸かせるひと幕も。圧倒的なエンタテインメント力と抜群のグルーヴで、ウルフルズは会場に集ったすべての人々を愛と笑顔で包み込んだ。
DISH//
そして、満を持して主催のDISH//が登場する。客席の明かりが消えないトラブルが続く中で始まったのは「No.1」。北村匠海(Vo, G)が「みんなの力を貸してくれ!」と叫ぶと、観客はそれに応えるように声を上げる。ハプニングさえも味方につけ、自らのステージへと昇華するDISH//の姿に、フロアの熱気は一気に高まった。そこから「万々歳」「This Wonderful World」と畳みかけるように披露し、「KICK-START」「躍りゃんせ」ではダンスロックバンドとしての真骨頂を見せつける。「猫」では一転、バンドの演奏に会場は優しく温かな空気に包まれた。続くMCでは、北村がウルフルズ、そしてオープニングアクトのConton Candyへの感謝と敬意を語る。
10月に配信された新曲「ごはん」を届け、「HAPPY」では大きなシンガロングが響き渡る。「東京VIBRATION」では「まわせ!」のひと声でタオルが一斉に宙を舞い、会場の一体感はさらに加速。そこから4人は「勝手にMY SOUL」「プランA」と、アニメタイアップ曲を連投し、熱狂の渦を生み出した。そして最後に出演者と会場に集まったファンへ改めて感謝の言葉を伝え、バンドは「沈丁花」で全12曲の本編を締めくくった。
会場の「おかわり!」コールに応えて、DISH//、そしてウルフルズが再登場した。トータス松本が「音楽番組でこの曲を歌ってくれてうれしかった」と当時のエピソードを語り、披露されたのはウルフルズの「笑えれば」。DISH//にとって念願のコラボレーションが実現した。力強くも温かな歌声が会場を包み込み、最後のリフレインでは会場全体が1つの大きな歌声で満たされた。
最後のオールラインナップでは、3組それぞれが「楽しかった」と思いを口にする。そんな中で北村は「皿祭、またやります! また会いましょう!」と高らかに宣言。そして、DISH//のライブで恒例となっている、会場にオリジナル紙皿を投げる“皿投げ”へと進むと、全出演者によって一斉に紙皿が放たれ、幸福感のあふれる光景がガーデンシアターに広がった。
セットリスト
「皿祭 -sarafes-」2025年11月9日 東京ガーデンシアター
Conton Candy
01. ファジーネーブル
02. ロングスカートは靡いて
03. ライブハウス!
ウルフルズ
01. バンザイ~好きでよかった~
02. 愛がなくちゃ
03. 借金大王
04. ええねん
05. サムライソウル
06. おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!
07. バカサバイバー
08. ガッツだぜ!!
DISH//
01. No.1
02. 万々歳
03. This Wonderful World
04. KICK-START
05. 躍りゃんせ
06. 猫
07. ごはん
08. HAPPY
09. 東京VIBRATION
10. 勝⼿にMY SOUL
11. プランA
12. 沈丁花
<アンコール>
13. 笑えれば / ウルフルズ×DISH//


