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Suspended 4thの純粋衝動爆発空間「Advance Tour」満員御礼ファイナル

Suspended 4th(Photo by Shoma Yasukawa)
11分前2025年12月11日 10:04

Suspended 4thが12月9日、東京・UNITで全国ワンマンツアー「Advance Tour」の最終公演を開催。チケットはソールドアウトとなりファンで埋め尽くされた会場で、バンドは白熱のステージを繰り広げた。

序盤から熱い!満員御礼ツアーファイナル

Suspended 4thは愛知・名古屋を拠点に活動する、PIZZA OF DEATH RECORDS所属の4人組ロックバンド。7月に2ndシングル「Advance」をリリースしたことを受けて全国10カ所を巡り、各地で熱狂を生み出してきた。8月下旬から続いたツアーでは、11月の長野・ALECX公演で床が“汗浸し”になるほどの盛り上がりを記録。路上ライブで培ってきたタフなパフォーマンス力、音楽フェスでも高く評価される卓越した演奏力とパッションあふれるステージングは、今回のワンマンツアーでさらに開花した様子だった。

サングラス姿の澤田誠也(G)、福田裕務(B)、吉村建太郎(Dr)、そしてアジテーターでありフロントマンの鷲山和希(G, Vo)がステージへ。準備万端の4人は、代表曲「GIANTSTAMP」でライブの口火を切った。Rage Against the Machineを思わせる骨太なギターリフとビートが瞬く間に場内を支配する。鷲山は「ファイナルやるぜ! ファイナルやるぜ!」と気合いをぶつけ、続く「97.9hz」では福田のスラップベースが唸り、観客のシンガロングがステージに届く。ツアータイトル曲「Advance」では澤田が粒立ちのいいクランチサウンドを響かせ、その上に鷲山の力強いボーカルが重なった。4曲目「BIG HEAD」では早くもメンバー全員が汗だく。鷲山は滴る汗をぬぐいながらギターソロを決め、「名古屋の路上から参りました!」と高らかに宣言した。

“今観てほしいバンド”の白熱したステージ

サスフォーはツアーファイナルをソールドで迎えられたことへの感謝を述べつつ、前日に同会場で行われたネイト・スミスの来日公演を観たというエピソードを披露。福田はそのライブに感化され、ホテルで一晩中クリック練習をしたとのことで、鷲山は「すごい仕上がってるから!」と胸を張った。「俺ら、“今観てほしいバンド”なんで! 来てくれてありがとう!」という力強いMCののち、「Slide Down」へ。鷲山はハンドマイクでフロアへ攻め込み、澤田と福田もお立ち台から前線に乗り出す。ステージとフロアの境界が溶けたような一体感の中で、鷲山が「何度も救われた曲」と紹介して「Vanessa」につなげた。

「DYNAMIX」の前には鷲山が「ひとつになること、自由を手にすること、簡単じゃない2025年。コロナ前と比べてめっちゃ難しい。音楽も、政治も、地球もひとつになることの難しさとかややこしさがある。令和7年、どう生きるか? “俺はこう生きる”って思いを込めました」と語り、楽曲の背景を明かした。さらにエディ・ヴァン・ヘイレンを想起させる大胆なアームダウンを盛り込んだギターソロからキラーチューン「INVERSION」が始まると、フロアは合唱で応え、鷲山が「お前の歌!」と叫んで、オーディエンスのハートに火をつけた。

ロックで大事なことは愛でも友情でも努力でもなく……

「よし、準備運動終了!」というひと言を合図にライブは後半戦へ。「Travel The Galaxy」ではオーディエンスのリミッターがはずれ、モッシュやダイブに加えてウォールオブデスまで発生する勢いだ。9月配信の「Undo」、そして「SLEEPLESS」では、未来への不安に寄り添うようなメッセージが投げかけられた。続いて鷲山が「ロックで大事なことは、愛でも友情でも努力でもなく、怒りです」と語ってからコロナ禍中に生まれた「もういい」を披露。さらに新曲「Sunburst」では、細かなフレーズが積み重なって生まれるグルーヴィなアンサンブルと、吉村の堂々たるビートが相まって、サスフォーらしいエネルギーに満ちたステージが繰り広げられた。「ブレイクアウト・ジャンキーブルースメン」の熱狂ののち、本編ラストはセッションから「ストラトキャスター・シーサイド」へ流れ込み、澤田が客席にダイブ。演者と観客のエネルギーが真正面からぶつかり合った。

「音楽が大好きだ!」

アンコールで鷲山は「俺らのジャンルについて来られる東京のお客さんなら大丈夫かな。速いし、運動量高い感じなんで好きに踊ってください!」と語りかけ、新曲「Stray Gold」を初披露。ライブ映えするファストチューンに会場は一気に沸き立つ。サスフォーは勢いそのままに、この「Stray Gold」を3回連続で演奏するという大胆な展開を見せた。ここでは1テイク目が2025年3~4月リリース予定のニューアルバム(タイトル未定)に収録される可能性も示唆された。

さらに葉加瀬太郎「情熱大陸」のカバーでは鷲山がギターごとダイブ。ライブのエネルギーはクライマックスに向けてさらに高まり続ける。ライブ終盤、鷲山は2026年の展望に触れて「めっちゃ面白いことやるから」と観客の期待を煽り、「俺らは両手両足で数えられるくらいしかない日本のロックバンドの“常備薬”みたいな存在。俺らの音楽を聴いてたら、みんなロックできるから」と独自の言い回しで自信を示した。そして感謝を込め、ライブ本編でも披露した「INVERSION」を再び投下。鷲山は「サスフォーの音楽には感動はない」と語ったが、ステージを見守る観客は汗だくで笑顔を浮かべている。鷲山が繰り返し口にしていた「音楽が大好きだ」という言葉の通り、純粋な音楽愛がまっすぐ伝わる2025年最後のワンマンライブとなった。

セットリスト

「Advance Tour Final」2025年12月9日 UNIT

01. GIANTSTAMP
02. 97.9hz
03. Advance
04. BIG HEAD
05. HEY DUDE
06. SLIDE DOWN
07. Vanessa
08. DYNAMIX
09. INVERSION
10. Travel The Galaxy
11. Undo
12. SLEEPLESS
13. もういい
14. Sunburst
15. ブレイクアウト・ジャンキーブルースメン
16. ストラトキャスター・シーサイド
<アンコール>
17. Stray Gold
18. Stray Gold
19. Stray Gold
20. 情熱大陸
21. INVERSION

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