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ヤスエでんじゃらすおじさん、PEDROとLOSTAGEを迎えた「環ル日々」ファイナル

ヤスエでんじゃらすおじさん(Photo by Machida Chiaki)
10か月前2025年12月16日 4:02

ヤスエでんじゃらすおじさんによるライブイベント「ヤスエでんじゃらすおじさん×新宿LOFT×下北沢SHELTER 共同企画『環ル日々』FINAL!」が12月11日に東京・渋谷CLUB QUATTROで開催された。

「環ル日々」は、ヤスエでんじゃらすおじさんが東京・新宿LOFT、東京・下北沢SHELTERとの共催という形で立ち上げたイベント。「環ル日々」というタイトルには、ヤスエの音楽を愛しながらも若くしてこの世を去った下北沢SHELTERスタッフの名前が冠されている。多彩なゲストを招きつつ、今年2月より隔月のペースで行われてきた中、ファイナルの渋谷CLUB QUATTRO公演にはPEDROとLOSTAGEがゲストとして登場した。

LOSTAGE

ステージが青い照明で照らされる中、まず登場したのはLOSTAGE。ドラムのカウント、ギターが奏でるイントロの段階からフロアに手が上がり、「巡礼者たち」から続いて「こぼれ落ちたもの」の演奏へ移ると、早くも会場の熱気が膨らんでいく。1月2日より全国公開される彼らのドキュメンタリー映画「A DOCUMENTARY FILM OF LOSTAGE - ひかりのまち、わたしたちの-」で使われる楽曲「ひかりのまち」では美しい音に観客が酔いしれた。

かつて弾き語りでヤスエと共演したという五味岳久(Vo, B)は「バンドとして一緒にやるのは初めてだけど、(LOSTAGEの)ほかのメンバーは(ヤスエでんじゃらすおじさんという名前から)どんな音楽?って思ってると思う」と話して観客を笑わせる。さらに12月24日リリース予定で、この日の会場で先行販売されたヤスエの1stアルバム「東京」について触れながら、「でも、すげーいい歌を歌うんですよ」「配信もある時代に今どきアルバムを1枚作って送り出すのは時代錯誤、それをわざわざ1個の塊にして世界に送り出す。それってカッコいいし、リリースという節目に呼んでもらえてうれしかった。僕らも、がんばる」と語った。そして会場内を包み込むような優しく明るい照明の中、ヤスエへのメッセージとも感じられる楽曲「瞬きをする間に」が最後に披露された。

PEDRO

続いて登場したのはPEDRO。アユニ・D(B, Vo)は序盤からアグレッシブさマックスのステージングを見せ、演奏とともにその勢いを加速させていく。「今日というめでたい日に愛を込めて」という言葉とともに届けられた「祝祭」や、田渕ひさ子(G / toddle、KERA & Broken Flowers、bloodthirsty butchers、ex. NUMBER GIRL)によるギターの轟音が鳴り響いた「EDGE OF NINETEEN」と続き、「吸って、吐いて」ではゆーまお(Dr / ヒトリエ)がキックするバスドラムの低音のリズムとアユニが放つグルーヴがひとつに。完全にゾーンに入っていたアユニは、休みなく5曲を演奏してから「(出演できて)光栄です。うれしいです。音楽を長く続けるたくましさ、勇敢さに、心揺さぶられる時間になる。私も爪痕を残して帰ります」とシンプルな言葉を残して後半戦へ。ベースを置いてハンドマイクで「いたいのとんでけ」を歌い、最後に「余生」を披露。LOSTAGEと同様に、アユニの歌にもヤスエに対する思いがにじんでいた。

ヤスエでんじゃらすおじさん

ヤスエのライブを前に会場内が暗転した瞬間、ヤスエでんじゃらすおじさんの頭文字である「Y・D・O!」などの掛け声が響く。ヤスエは鍵盤や金管楽器も含む6人編成で「闇光」を1曲目に演奏すると、「『環ル日々』へようこそ、ヤスエでんじゃらすおじさんです。最高のライブハウスに乾杯! 最高の演者で乾杯! ヤスエでんじゃらすおじさんに乾杯!」と挨拶。ヤスエ同様に酒好きな人がフロアに集まっているからなのか、フロアにはすでに盛大なにぎわいが生まれていた。泥酔時のエピソードでMCを始めたヤスエは「それがデフォルトで、ヤスエでんじゃらすおじさんの取扱説明書だと思って優しく見守ってくれたらうれしいです」と呼びかけたのち、鍵盤が美しく響く「孤独と海」から、激しいギターサウンドの「終末論」へとつなげることで音楽性の振り幅の大きさを観客に印象付けた。「泡」ではバンドメンバーのライブへの没入感が際立つが、ヤスエ本人はどの楽曲でもステージを動き回ることなく淡々とギターを弾いて歌う。ただまっすぐに曲に向き合い、届ける姿が、観る者の心をつかんだ。

「歳を取ると死期が近付き、せっせとアルバムを作りました。環くんのおかげで、1stアルバムができました。彼もそのあたりにいるでしょう。ありがとう、環くん」。ヤスエはこの日、1stアルバムのタイトル曲「東京」を最後に歌唱した。「君と見た夢の続きを今も 僕は東京で見たいだけさ」と歌う彼の声によって会場全体がエモーショナルな空気で満たされていく。アンコールでは「また次につなげたいと思っているので、次につなげるための1曲を」という言葉をきっかけにアルバム未収録の楽曲「再会」が披露された。「逢おう、また逢おうぜ」と歌ったヤスエは「いい夢、見てください。ヤスエでんじゃらすおじさんなんて、忘れてもいい。この夜の感覚だけを覚えていてくれたら」と話すと、音が鳴り終わりフロアが明るくなるや「乾杯!」と叫んだ。

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