yonigeの東名阪ツアー「yonige presents『Make up my mind』」の最終公演が4月14日に東京・Spotify O-EASTで開催された。
3月にソニー・ミュージックレーベルズとの再メジャー契約を発表して話題を呼んだyonige。彼女たちは「Make up my mind」の各公演にバンドとゆかりの深いアーティストを対バンゲストに招き、ツアータイトル通り“決心”をにじませながらステージに上がった。4月10日の愛知公演で興奮の渦を生み出したハルカミライ、12日の大阪公演で熱演を見せたAge Factoryに続き、ファイナルの東京公演に登場したのはHump Back。愛知、大阪公演と同様にこの公演もチケットがソールドアウトし、yonige、Hump Back、そしてオーディエンスにとって特別な一夜となった。
Hump Back「プレゼントをもらった気持ち」
先攻を務めたHump Backは「月まで」を最初に披露し、林萌々子(Vo, G)による柔らかな歌唱でライブの幕開けを告げる。そして林がレスポールをかき鳴らしつつ、会場いっぱいにエネルギッシュな歌声を轟かせると、バンド全体のアンサンブルが加速していく。オーディエンスは腕を掲げ、その音のうねりに身を委ねた。さらにHump Backは「yonigeは昔からの友達なんで、懐かしい曲をやります」という林のひと言を経て「嫌になる」を投下し、アグレッシブな演奏を展開。林が「平日にライブハウスに来るようなやつにまともなやつはいないよ」とつぶやくと、フロアから大きな歓声が沸き起こった。
その後、yonigeの牛丸ありさ(Vo, G)が好きな楽曲に挙げていたという「十七歳と坂道と」などを披露し、引き続き熱いステージを繰り広げるHump Back。林が「同級生という言い方が一番しっくりくるなと思って」「今日yonigeがこのタイミングで呼んでくれたことが、同じ気持ちやったんかもと思って、すごくうれしいプレゼントをもらった気持ちです」と語り、yonigeへの思いをマイクに乗せたあとは「番狂わせ」が熱量高く演奏された。最後は「ぶっそうなタイトルなんですけど、死ぬまで友達と飲んで騒いで、先に死んだらめちゃくちゃパーティして見送ってくれって、そういう曲です」という林による曲紹介を経て「明るい葬式」が披露され、2組の絆を感じさせる温かく晴れ晴れとしたサウンドが広がった。
yonige「今日は本当に大事な日」
ステージに姿を見せたyonigeは、1曲目に「対岸の彼女」を披露。牛丸はギターで一定のリズムを刻みながら、歌声に徐々に熱を宿していく。それに伴い、バンドが生み出すサウンドスケープの力強さと疾走感が増大。続く「Super Express」ではオーディエンスが腕を掲げたり、クラップを鳴らしたりとフロアに広がる高揚感に身を委ねた。
MCに移ると牛丸は本ツアーの対バンゲストについて言及。「3バンドは10年以上前からの付き合いになるんですけど、嫌になるほどめちゃくちゃ対バンした人たちでもあるし。でも今となっては気軽に対バンできる相手じゃなくて。同級生みたいな感覚ではあるけど、みんなそれぞれ違う活躍の仕方をしていて。yonigeも含めて進化し続けていて、チャレンジし続けているバンド。だからこの3バンドは仲がいいけど、仲良しだから呼んだわけじゃなくて、私の中で覚悟があって呼びました」と思いを明かした。
yonigeは2017年に一度メジャーデビューしたのち、2022年に独立。そしてこのたび2度目のメジャーデビューに至った。牛丸は祝福の拍手を浴びながら「メジャーデビューについても話したいことがいっぱいあって、時間が足りないんですけど、とりあえず曲をいっぱいやっていきます」と述べ、その胸中を演奏に込めるようにライブを力強く進めていく。「バッドエンド週末」では牛丸が歌詞を忘れるハプニングが発生し、普段はシンガロングが起こらない楽曲ながらオーディエンスが合唱で牛丸を誘導するひと幕も。ライブならではのレアな瞬間も含め、会場が心地よい一体感で包まれる中、5月27日リリースのニューシングル「芽吹くとき」の収録曲「Wet」ではyonige印とも言えるオルタナティブなサウンドが炸裂した。
続くMCでは、牛丸がここしばらくHump Backとの競演の機会がなかったことについて「私が意図的にHump Backと対バンしないようにしていたんですよ」と切り出す。yonigeが進む道を模索する“暗黒期”を迎えていた一方で、Hump Backの存在がまぶしく感じられていたことなど、2つのバンドの歩みと関係性について包み隠さず言葉にしたのち、「今日は本当に大事な日です。大事な曲をやっていきます!」と笑みを見せた。そしてライブ後半、代表曲「アボカド」などを通して場内に漂う熱気はさらに濃密になる。牛丸がHump Backのメンバー全員が結婚、出産を経て活動していることに触れつつ、自身の音楽に対する強い矜持を口にしたあとは、テレビアニメ「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」のオープニング主題歌である新曲「芽吹くとき」の演奏へ。“ありのまま”を受け止めることをつづった純朴な言葉が響いた。
ニューシングル「芽吹くとき」の収録曲の1つ「Don't」でスタートしたアンコールでも充足感に満ちたライブが続く。yonigeは8月に東名阪のクアトロを回るワンマンツアーを開催することを告知したのち、ラストに「恋と退屈」を演奏。誰もが抱える日常の鬱屈とした思いを吹き飛ばすように、勢いに満ちた歌とサウンドを届けた。
セットリスト
yonige presents「Make up my mind」2026年4月14日 Spotify O-EAST
Hump Back
01. 月まで
02. LILLY
03. 嫌になる
04. 十七歳と坂道と
05. サーカス
06. 番狂わせ
07. 短編小説
08. クジラ
09. オーマイラブ
10. 明るい葬式
yonige
01. 対岸の彼女
02. Super Express
03. 最終回
04. 顔で虫が死ぬ
05. 2月の水槽
06. バッドエンド週末
07. Wet
08. リボルバー
09. アボカド
10. しがないふたり
11. Without you
12. 芽吹くとき
13. スクールカースト
14. さよならプリズナー
15. 春の嵐
<アンコール>
16. Don't
17. 恋と退屈
今後の公演情報
yonige one man tour 2026 ~夏の魔法にかかって壊れていくだけのふたり~
2026年8月6日(木)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
2026年8月10日(月)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2026年8月11日(火・祝)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO


