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時速36kmが野外ライブで迎えたメジャーバンドの夜明け、その日に照らされた時代の節目と未来

「時速36km presents『時代』」の様子。(撮影:タカギタツヒト)
6分前2026年04月30日 11:04

時速36kmが4月24日に東京・代々木公園野外ステージでフリーライブ「時速36km presents『時代』」を開催した。

時速36kmにとっては2019年に母校・武蔵大学で開催したライブ以来、約7年ぶり2度目となったワンマン形式のフリーライブ。2016年の結成以降、ライブハウスシーンを中心に着実にリスナーを獲得し、現在はテレビアニメ「ONE PIECE」のエンディング主題歌を担当していることでも話題の彼らの野外フリーライブとあって、会場には多くの観客が駆けつけた。また当日はバンドのYouTube公式チャンネルで生中継も実施され、会場に足を運べなかったファンも画面越しにライブを楽しんだ。

新しい時代へのカウントダウン

開演時間を迎え、バンドロゴのバックドロップが掲げられたステージに、仲川慎之介(Vo, G)、オギノテツ(B, Throat)、松本ヒデアキ(Dr, Cho)、石井開(G, Cho)が登場。昨年リリースのEP「Around us」に収録の「Gazer」でライブの口火を切る。アッパーチューン「七月七日通り」ではライブハウスさながらの爆発力で観客を引き込み、ライブバンドとしての実力を示すステージが序盤から展開された。改めて観客に挨拶した仲川は、この日が直前まで雨予報だったことに触れ、天候を気にしていたと明かす。当日は雨でも晴れでもない曇天となり、「雨だったら伝説っぽくなったし、晴れだったら気持ちよかったのかもしれないけど、このくらいがいいな、俺は」と笑顔を見せる。さらに「俺には夕焼けが見える気がするんだよな」とつぶやき、「Cakewalk」でパフォーマンスを再開した。

まさかこんなところまで走ってこれるとは思ってなかった

日没の時間帯となり、「今日はけっこういろいろ話すことがある」と切り出した仲川。水を飲んで喉を潤したのち、緊張した様子を見せながら「我々時速36km、10年やってきました。今この瞬間をもってポニーキャニオンからメジャーデビューをいたします」と発表すると、観客からはこの日一番の歓声が上がった。祝福の声が次々と飛び交い、その光景を4人はそれぞれの表情で噛みしめる。仲川は「いやあ、感無量だな」と照れ笑いを浮かべ、オギノは「これ……これちょっと泣く」と観客に背を向け、込み上げる思いをにじませた。その後もメジャーデビュー両A面シングル「その未来 / ハロー」のCDパッケージのゲリラ販売、11曲入りのフルアルバム「目を閉じても残る赤」、さらに全国13カ所を巡るツアーの開催と発表が続き、そのたびに会場からは大きな歓声と拍手が起こる。ひと通り発表を終えた仲川は「まさかこんなところまで走ってこれるとは思ってなかったです」と現在の心境を明かし、これまで自分を支えてくれた家族、友人、メンバー、そしてファンへの感謝を述べた。

メジャーデビューシングルから「その未来」「ハロー」が祝砲のように届けられるとライブも佳境。仲川は「メジャーデビューしても別に何も変わらないと思ってたけど……変わるかもね。すごくうれしいです。こんなにうれしくなるもんなんだね」と万感の思いを口にし、「これからも走っていきます。本当にここまでありがとう。そしてこれからもよろしくお願いします」と呼びかけた。その言葉を経て披露された「夢を見ている」では、曲中にオギノが「今日という日はインディーズバンド時速36kmの夕暮れであり、メジャーバンド時速36kmの夜明けである! その日が照らすのは俺たちの時代だ!」と咆哮。大歓声とともに多くの拳が突き上がった。

それぞれが口にした未来への予感

メンバー4人がメジャーデビューを経た今の心境を語ったアンコールでは、松本が「フルアルバムを出せることがうれしい」と話し始めた途端、バイクの走行音にかき消されるという野外ライブならではの微笑ましいひと幕も。石井は、「ONE PIECE」やメジャーデビューをきっかけにファンが「時速36kmが好き」と人に紹介しやすいバンドになったことへの喜びを口にする。オギノもこれに共感を示し、「ここにいるみんなに、これまで恥ずかしい思いをさせてしまっていたという負い目があった」と率直な思いを明かす。「インディーズのバンドだし、変わったバンド名だし、活動も牛歩だし……(時速36kmを)応援していることを人に言いづらいという負担をかけてしまっていたけど、それがやっとなくなるのがうれしい」と続けた。

また、オギノはメジャーデビューによってバンドの方向性やスタイルが変わるのではないかというバンドファンが抱く不安にも触れ、「もしかしたら新しい負担をかけることになるかもしれないけど、それも含めてメジャーバンドを応援するということだと思うし、それを一番楽しめるのが今ここに来てくれているみんなだと思うので、引き続きよろしくお願いします」と呼びかけた。そして最後に4人は「ゴースト」「リーク」を情感たっぷりに披露。オルタナティブロックの初期衝動に満ちたサウンドが代々木公園の空に広がった。なお時速36kmのYouTube公式チャンネルではフリーライブの模様をアーカイブ配信中だ。

セットリスト

「時速36km presents『時代』」2026年4月24日 代々木公園野外ステージ

01. Gazer
02. 七月七日通り
03. 銀河鉄道の夜明け
04. スーパースター
05. Cakewalk
06. Happy
07. その未来
08. ハロー
09. 夢を見ている
<アンコール>
10. ゴースト
11. リーク

公演情報

時速36km presents “市民薄明” Tour


2026年7月25日(土)千葉県 千葉LOOK
<出演者>
時速36km

2026年8月1日(土)宮城県 enn 2nd
<出演者>
時速36km

2026年8月2日(日)栃木県 宇都宮HELLO DOLLY
<出演者>
時速36km

2026年8月7日(金)埼玉県 HEAVEN'S ROCK
<出演者>
時速36km / and more

2026年8月15日(土)石川県 vanvanV4
<出演者>
時速36km / and more

2026年9月5日(土)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
<出演者>
時速36km / and more

2026年9月6日(日)香川県 高松TOONICE
<出演者>
時速36km / and more

2026年9月12日(土)広島県 HIROSHIMA 4.14
<出演者>
時速36km / and more

2026年9月13日(日)福岡県 Queblick
<出演者>
時速36km / and more

2026年9月26日(土)北海道 KLUB COUNTER ACTION
<出演者>
時速36km

2026年10月3日(土)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
<出演者>
時速36km

2026年10月4日(日)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
<出演者>
時速36km

2026年10月9日(金)東京都 Spotify O-EAST
<出演者>
時速36km

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