amazarashiの新曲「クラウン新車で買ってあげる」が6月17日に配信リリースされる。これに伴い、マンガ家・薄場圭とのコラボレーション企画が始動した。
「クラウン新車で買ってあげる」は“父”という存在に向ける思いを描いた1曲。何気ない情景の積み重ねによって、簡単には整理しきれない感情を浮かび上がらせるような、痛みと優しさを内包した作品となっている。ジャケットのイラストは薄場が描き下ろしたものだ。
薄場とのコラボは、音楽を題材にした連載作品「スーパースターを唄って。」の単行本にamazarashiが帯コメントを寄稿したことをきっかけに実現した。「クラウン新車で買ってあげる」に関するコメントの中で、秋田ひろむはこの曲の制作中に、2021年に発表された薄場の短編「僕とお父さんについて」を思い出したとつづっている。一方の薄場は、10代の頃にamazarashiの音楽から大きな影響を受けたことや、自身の物語の続きを描くような感覚で今回の描き下ろしに向き合ったことを明かしている。
特設サイトでは本企画のために新たに描き下ろされたイラストが公開されているほか、「僕とお父さんについて」の全編を読むことができる。今後、「クラウン新車で買ってあげる」と「僕とお父さんについて」の世界が交差するミュージックビデオがYouTubeで公開される。
また「クラウン新車で買ってあげる」が6月15日放送のFM802「on-air with TACTY IN THE MORNING」にて初オンエアされることが決定した。
秋田ひろむ(amazarashi)コメント
父との別れと家族の思い出の歌です。
これまで書いてきた全ての曲は、この曲を作るための準備だったんじゃないかと思います。
この曲が出来上がって繰り返し聴いていると、以前読んだ薄場圭さんの漫画「僕とお父さんについて」を思い出しました。
僕と父との関係とはまた違いますが、気まずい距離感と不器用なコミュニケーション、車の助手席、キャッチボール、お墓など、僕の記憶とリンクしたんだと思います。
ダメもとでオファーしたら快諾してくださり、今回のコラボレーションが実現しました。とても嬉しいです。ありがとうございます。
僕の私的な歌ですが、薄場さんのイラストと合わさることで、普遍的な家族を描いた作品になるのではないかと想像しています。どうか楽しんでいただけたら幸いです。
薄場圭 コメント
amazarashiが自分の10代中盤に与えた影響は凄まじいものでした。
10代中盤って「自分」を作っている期間だから、つまりamazarashiの音楽は、秋田さんの詩は、言葉は、自分の根っこに深く絡まって、染み込んで、自分の思想とか何やらを形成する大きな一部分になっています。しました。勝手に。
「クラウン新車で買ってあげる」のサンプルを初めて聴かせていただいた時に正直、「この曲のMVやジャケットなどに自分の要素が少しでも入ってしまうのはノイズなのではないか」と思いました。
でも自分が、秋田さんが過去の楽曲に込めた個人的な想いを勝手に血肉にしてきたのも事実で、きっとこのご依頼をいただかずに、一ファンとしてリリースされた後に聴いていても、また秋田さんの個人的な想いに勝手に共感していたんだろうと思います。
秋字、「僕とお父さんについて」の主人公です、の個人的な人生もまた、同じなんだと思います。別々のものとして、でも繋がるのならと思い、秋字の続きを少し描きました。久々に描いたら最初あんま顔が似なくて大変でした。最終的に似ました。
自分は、人の「共感」という能力が好きです。
他人の人生や他人の考えに勝手に自分を重ねて、励まされて、時には何かを教えられて、人生を形成していくなんて、傲慢ではあるけど、感情を持ってしまった僕たちにとって、とても大事な生きる術だと思うからです。
作り話を描くという行為は、実在すらしていない他人を作る行為です。罪悪感なく共感できる対象を作る行為なのかなとも思います。キャラクターにとっては一方的すぎる加害なので申し訳ないかもしれないです。やっぱり。
秋田さんが「僕とお父さんについて」にもし共感してくれたのなら、このコラボをきっかけに、この物語をふと手に取って下さった方々がもし共感してくれたのなら、自分の人生の一部分に重ねてくれたのなら、これほど嬉しいことはないです。
自分の為に描いた物語が誰かにとっても意味を持ち出すとか、棚ぼたにも程があるし、棚ぼたは好きです。
この度はこのような機会を頂けて、本当に感謝しています。


