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ミセス主催「CEREMONY」2日目 ふるっぱー、上白石萌音、ホルモン、ネクライ、サカグチアミ、TWSと生み出した音の連鎖

Mrs. GREEN APPLE(撮影:田中聖太郎写真事務所)
12分前2026年06月14日 13:07

Mrs. GREEN APPLEが主催する「Mrs. GREEN APPLE presents『CEREMONY』」が、6月11日に神奈川・Kアリーナ横浜にてフィナーレを迎えた。

新しいエンタテインメントショーとして2025年に誕生した「CEREMONY」。今年は開催規模を2日間に拡大し、総勢13組のアーティストが集結するスペシャルな音楽の祭典が展開された。2日目にはFRUITS ZIPPER、上白石萌音、マキシマム ザ ホルモン、ネクライトーキー、サカグチアミ、TWSらがゲスト出演。前日に続き多彩なアーティストが集結し、音楽、ファッション、カルチャーが融合する「CEREMONY」ならではのステージを繰り広げた。ラストには主催者のMrs. GREEN APPLEが登場し、2日間にわたる祝祭を華やかに締めくくった。

2日目の幕開けを彩った「GREEN CARPET」

2日目の開演前に実施された「GREEN CARPET」には、Mrs. GREEN APPLEをはじめ、出演アーティストのFRUITS ZIPPER、上白石萌音、ネクライトーキー、サカグチアミ、TWS、MCを務める中条あやみが参加した。この日の「GREEN CARPET」は前日の紫の花や木々、白い蝶々といったファンタジックな雰囲気から一新。Mrs. GREEN APPLEのシンボルカラーである“グリーン”を基調としながら、金色の竹、提灯、そして日本スズランといった、特異な和の空間に作り込まれていた。出演者たちはフォトセッションやメディア取材に応じ、それぞれがこの日のために用意した装いを披露するとともに、「CEREMONY」への思いを語った。Mrs. GREEN APPLEは「ヒーローズジャーニー(英雄の旅)」をファッションテーマに、1日目の「オズの魔法使い」とは趣を変えて、「桃太郎」の世界観からインスピレーションを得た独創的な衣装で登場。大森元貴(Vo, G)は改めて「CEREMONY」に対するビジョンを次のように話した。「普段、楽曲制作をしていると自分の中で目標だったりを強く掲げないと進めないときがあります。でも、この祭典は『音楽って本当に楽しいんだ』と感じられる、原点に戻れる場だと感じています。いい意味でこれが特別ではなくて、当たり前のように日本に根付いていくとうれしいです」。

大森元貴の呼びかけに歓声が沸き起こる

いよいよ開演のときを迎えた2日目の「CEREMONY」。この日もジャケットやドレスなど、思い思いの盛装に身を包んだオーディエンスでKアリーナ横浜が埋め尽くされた。ステージ前方の円卓が並んだ“アーティストラウンジ”には、出演アーティストや各界のゲストが集結。そんな特別な空間にMrs. GREEN APPLEの3人が姿を見せた。オープニングスピーチでマイクを握った大森は「残念ながら音楽は衣・食・住ではなくて、エンタメの1つの要素です。でも音楽はなくてはならない。音楽が自分にとって本当に必要であり、人生の彩りには欠かせない素晴らしいものだと思っております」と語り、「表現者は孤独だと思うんです。だけど、どうか今日くらいはきれいごとでもいいので、ここでともにする全員とつながりを持つ。きれいごとでもいいから、そんなことも一生懸命に感じられる。そんな2日目にできるとうれしく思います。原動力が闘争心や競争心ではなく、互いのカルチャーに触れて、音を楽しむと書いて音楽だ、とここにいる皆様と一緒に、再提示したいと思うんですけどもいかがでしょうか?」と言葉を重ねた。その呼びかけに客席だけでなく、ほかの出演者たちからも歓声が沸き起こり、「CEREMONY」の2日目が華々しく幕を開けた。

物語性豊かなステージを展開した上白石萌音

その後MCのサッシャと中条あやみが登場し、ライブパフォーマンスが始まる。最初のプレゼンターとして呼び込まれたのは、ミセスの藤澤涼架(Key)。「いつものライブと違う空気感で、ドキドキしますよね」と和やかに客席に語りかけた彼は、出演するアーティストごとに異なる空気感が生まれるこの「CEREMONY」を通して、自身も「音楽が好きでよかった」と幸せを噛み締めているという。期待が高まるステージに、1組目のアクトとして晴れやかな表情で現れたのは上白石萌音だ。「CEREMONY」2日目の記念すべき1曲目は、映画「君の名は。」の主題歌として知られる「なんでもないや(movie ver.)」。上白石は1つひとつのフレーズを噛み締めるように情感たっぷりに、シネマティックな歌声を響かせた。「素敵な日です」と告げてから披露した「懐かしい未来」では伸びやかな歌声で会場を優しく包み込み、終盤で「歌おう」と声を飛ばすと、観客と声を合わせて会場全員の思いをひとつにつないだ。そして上白石が「最後は今日ここに連れてきてくれた曲を」と言って披露したのは「メメント・モリ」のカバー。これは大森が2021年2月にリリースしたソロデビューEP「French」の収録曲で、同年9月に絵本化されたのち、2024年に上白石が出演する朗読劇公演として上演された。俳優としても活躍する彼女ならではの物語性豊かなステージを、観客や大森を含めたアーティストラウンジの出演者たちは笑顔で堪能した。

ライブハウスさながらの熱気をもたらしたネクライトーキー

続いてのプレゼンターはTWSのJIHOON。彼が「私たちは同じ感情を分かち合い、同じ瞬間をともにすることができます。それこそが音楽が持ってる一番大きな力だと信じています」と熱い思いを日本語でスピーチすると、賛同の拍手が起きた。そして、ネクライトーキーがステージへ。彼らの音楽もまた、求心力のある高揚感を帯び、観客との心の距離を縮めていく。メンバーは駆け足で位置につくや否や、もっさ(Vo, G)の歌声と疾走感あふれるバンドサウンドで1曲目の「北上のススメ」から一気に会場の熱量を引き上げる。さらに「今から大きな声出すので、よろしくお願いします」と告げたもっさの絶叫のカウントダウンから「オシャレ大作戦」を演奏すると、観客を巻き込みながら客席を揺らし、駆け抜けるようなライブを展開した。ネクライトーキーとMrs. GREEN APPLEとの競演は、3年前の対バンイベント以来。もっさはミセスを含め、出演アーティストに目を向けて「根っこのものは同じものがあるはずだから、共鳴したい」と語った。そしてバンドは新曲「余計なこと」を披露し、ライブハウスさながらの熱気をKアリーナ横浜にもたらした。

ひときわパーソナルな世界観を描き出したサカグチアミ

次に登壇したプレゼンターは、オリンピック3連覇の記録を持つレスリング女子元日本代表の吉田沙保里。3歳から現役を引退した36歳までレスリングと向き合ってきた吉田は「夢であったオリンピックで金メダルを取るまでには、たくさんの音楽に元気や勇気をもらいました。子供の頃は練習前の道場で、土日の遠征は父親が運転する車の中で、試合前には応援ソングに背中を押され、自分を奮い立たせていた」と、自身の人生にとって音楽が重要であることを語った。その後はサカグチアミのバンド編成によるライブが始まった。2017年発表のメジャーデビュー曲「好-じょし-」で等身大の感情がまっすぐに届けられると、TWSの6人が腕を挙げて笑みを浮かべる場面も。昨年末に、坂口有望から現在のカタカナ表記に改名するきっかけとなった楽曲「名前」では、観客1人ひとりに語りかけるような歌が披露された。彼女が最後に弾き語りで歌ったのは、まだ音源化されていない貴重な楽曲「裸」。飾らない言葉と表現で観客の心を引き込み、多彩なラインナップの中でも、ひときわパーソナルな世界観を描き出した。大きな会場でありながらステージとの距離を感じさせない、彼女にしか出せない親密な空気が広がっていた。

幸福感あふれる空間を作り上げたFRUITS ZIPPER

続いて上白石がプレゼンターとして再びステージへ。オープニングで大森が言った「きれいごとかもしれないけど」という発言を聞いて、ドラマ「銀河の一票」のセリフが頭に浮かんだという彼女は「『それはきれいごとじゃないよ。きれいなことだよ』というセリフです。こんなにもきれいなことで満ちあふれた、そしてきれいなことを信じていたい、信じられると思える場所にいられて、今日本当に幸せです」と改めて充足した気持ちを伝えた。その後ライブの後半戦の幕開けを飾ったのは、FRUITS ZIPPER。「はちゃめちゃわちゃライフ!」でライブをスタートさせると、弾けるような笑顔とポップなパフォーマンスで会場をカラフルに染め上げる。「CEREMONY」の第1回開催時からこの場所に立つことが憧れだったと喜びを伝えた7人は、新曲「ぱわーオブらぶ」や代表曲「わたしの一番かわいいところ」で、アーティストラウンジに設置された特設ステージへ移動。サプライズで藤澤をステージに上げると、そのまま8人でパフォーマンスを繰り広げ、終始幸福感あふれる空間を作り上げた。

最大級の熱狂を生み出したマキシマム ザ ホルモン

「CEREMONY」にふさわしい、全身グリーンの着物姿でプレゼンターとして登場したのは落語家・立川志らく。ミセスファンの娘とともに、スタジアムやドーム公演に足を運んでいるという志らくは「彼らの音楽は昭和音楽の風が吹いてる。それが心地いい」とミセスの魅力を語りつつ、随所で笑いをちりばめながら軽妙なトークで会場を沸かせた。

強靭な歌と演奏で空気を一変させたのは、マキシマム ザ ホルモン。「シミ」が披露されると、フロアの温度が瞬時に上がる。1音目から観客もアーティストラウンジの出演者たちも、全身でその音に酔いしれた。ナヲ(ドラムと女声と姉)の「ボーダーレスを喰らう覚悟はできてますか!?」の呼びかけから放たれたのは、「maximum the hormone Ⅱ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~」。圧倒的な轟音が響き、加速度的に場内のボルテージが上昇する。ミセスの3人も思わず立ち上がり、拳を突き上げたり頭を振ったりと思い思いにライブを満喫していた。さらにホルモンは関係者やセキュリティも全員が参加した「恋のおまじない」を経て、ラストの「恋のメガラバ」まで全速力で駆け抜け、この日最大級の熱狂を生み出した。

フレッシュな魅力で出演者をも引き込んだTWS

続いてのプレゼンターは、元競泳選手でオリンピックメダリストの入江陵介。中学3年生までピアノを習っていた入江はその後、本格的に競泳の世界に足を踏み入れた。「結果が出なくて悔しかったり悲しかったり、しんどかったりするときは、背中を押してくれるような曲に支えられました。試合前のテンション上げたいときなど、本当にいろんな感情に寄り添い支えてくれて、音楽は僕にとって一番の味方です」。そんな入江の熱いスピーチを受けて、アクトとして登場したのは韓国発の6人組ボーイグループ・TWSだ。彼らは日本デビューシングル「はじめまして」でライブをスタートさせると、みずみずしい歌声と親しみやすい空気感で観客の心をつかんでいった。「CEREMONY」の作り出す絶景を見て、「素敵な夜ですね」とメンバーは口をそろえる。「You, You」では、観客や出演者に振付をレクチャーして一体感を創出。続く「OVERDRIVE」では躍動感あふれるステージに大きな歓声が巻き起こり、アーティストラウンジからも温かな拍手が送られた。6人のフレッシュな魅力は出演者たちをも引き込みながら、世代や国境を越えて音楽を讃える「CEREMONY」のコンセプトを体現していた。

感動的な手紙を読み上げた中条あやみ、そして美しいフィナーレを飾ったミセス

数々の拍手喝采が続いた公演は、いよいよクライマックスを迎える。最後のプレゼンターは、今回初めて「CEREMONY」のMCを務めた中条。彼女はこの場のために書いた手紙を読み上げた。「私にとって音楽とは“人生”という映画の壮大なオーケストラです。私事ですが、今年でこのお仕事を始めて15年になりまして、30歳という1つの節目を迎えようとしています。これからやっとスタートに立つ、そんな気持ちがあります」「ボサボサの頭で『行ってらっしゃい』とお弁当を持たせてくれた母の顔。オーディションに行っても全部落ちて『いつか有名になってやるんや』と涙を流した帰り道。大切な兄弟や友人が結婚して、新しい人生を歩もうとしているときの笑顔。楽しかった日も、そうでない修行のように苦しかった、一瞬一瞬の大切な時間が当たり前ではないんだ、ってことに気付き、今やっと大切にその瞬間を噛み締めて生きているからだと思います。今日ここにいる皆さんが過ごしてきた時間の長さは、それぞれ違うと思います。でも、きっと1人ひとりの『CEREMONY』はいつも音楽があり、これからもいろんな音楽が人生とともに彩られる。そんな最高のオーケストラに、私は今日もこの瞬間に出会いました」と2日間を通して感じた思いを口にした。

中条が感動的な手紙を読み上げたのち、ライブのトリを飾るのはもちろん Mrs. GREEN APPLEだ。「CEREMONY!」という大森元貴の力強い呼びかけとともに、ライブがスタート。「ANTENNA」ではいきなり会場中に大きな手拍子が広がり、Kアリーナ横浜の空気を祝祭のムードへと変えていく。また「クスシキ」では壮大なサウンドとスケール感あふれるステージが観客を引き込み、ラストに会場全体でコールが発生。続いて大森はアコギを手にすると「風と町」を届け、温かな歌声と演奏で会場を優しく包み込んだ。はかなくもウエットなピアノの旋律とともに放たれた「天国」では、神秘的なステージの演出とエモーショナルなボーカルが絡み合い、観客を楽曲の世界へと深く誘う。彼らの圧倒的なパフォーマンスに観客や出演者は思わず息をのみ、会場が特別な余韻に包まれた。ラストを飾ったのは「GOOD DAY」。「まだまだ声出せるでしょ?」という声を受け、多くの腕が上がった。晴れやかなサウンドに自然と会場中の歓声が重なり、2026年の「CEREMONY」を締めくくるにふさわしい美しいフィナーレとなった。

Mrs. GREEN APPLEがステージをあとにすると、スクリーンに1日の模様を振り返るダイジェスト映像が映し出された。そこには、出演者も観客も笑顔で過ごす光景、音楽を通じて人々がつながる「CEREMONY」らしい数々のシーンが収められていた。今回の「CEREMONY」は、前日と同じく各界からさまざまな分野で活躍するゲストが多数来場した。Shigekixというダンサーネームで世界中で活躍する半井重幸、2024年のパリ五輪柔道女子78キロ級7位、混合団体銀メダルに輝いた高山莉加、マイケル・ジャクソンの振付や演出を手がけたトラヴィス・ペインなど、ジャンルや国籍を越えた豪華な面々が音楽への熱い思いを伝えた。

大森元貴「勝ち負けを決められるよりもすごくうれしくて悔しさを覚えた」

その後、再び Mrs. GREEN APPLEの3人がステージに登場。「第2回『CEREMONY』はいかがでしたか? 僕は超楽しかったです。フェスでも対バンイベントでもなく、授賞式でもない。そんな場所を体現できている気がして感無量です」と大森が万感の思いを口にすると惜しみない拍手が送られた。続けて「冒頭にも言いましたけども、創作とかクリエイティブとか表現者って、僕は本当に孤独だと思ってます。自分のことをどれだけ疑って、どれだけ信じて、チームのことをどれだけ信頼して──疑って頼って、愛を込めて……それを繰り返すことはとても刺激的で、すごく心強いですが、胸がキュッとなる日もあって。そういうのをまた表現にぶつけてるわけです、僕は。それを原動力にしてきたんですけども、『ああ楽しいな』とか『なんか素敵だな』とか。理屈とか斜に構えるとかではなくて、やっぱり最高だな音楽って。それを心の底から感じることができる、そんな『CEREMONY』を2回目にして、ここにいるすべての人の愛情でこれだけ包み込まれた」と述べ、これは決して当たり前のことじゃないと、さらに熱い感情をあらわにした。

また大森は「賞、チャート、ランキングとかいろんな指標があって、それらが僕らを突き動かすパワーにもなる。でも、そういう勝ち負けや優劣だけじゃなくて。表現、音楽、アーティスト、お客さん、この空間やライブ、自己表現ってこんなに素晴らしいものなんだと思って。勝ち負けを決められるよりもすごくうれしくて悔しさを覚えた、そんな『CEREMONY』になりました」と感動を語った。その言葉通り、2日間にわたる「CEREMONY」では、ステージの上だけでなくアーティストラウンジでも数々の交流が繰り広げられた。互いのパフォーマンスに拍手を送り、時に体を揺らし、時に笑顔を交わしながら、それぞれの音を楽しむ連鎖が生まれていた。

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