離婚伝説と秦基博の2組によるライブイベント「ライブナタリー “離婚伝説 × 秦 基博”」が7月13日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)で開催された。
日没後の最も美しい時間とされる“マジックアワー”をコンセプトに掲げた本公演。妖艶でメロウな離婚伝説を“月”、日常を鮮やかに照らす秦基博を“太陽”に見立て、開催発表後からライブ当日まで、毎月1日に月と太陽が少しずつ近付いていくキービジュアルが公開されてきた。そして迎えた当日の天気は、あいにくの雨模様。湿度も高く蒸し暑さを感じる夜となったが、2組の競演はまさに“月と太陽が重なり合う瞬間”のような美しい時間を鮮やかに描き出し、会場に駆けつけた多くの観客に忘れがたい余韻を残した。
離婚伝説
開演すると、ステージには離婚伝説の2人とサポートメンバーの柿沼大地(Key)、石川裕大(G / Mp)、彌生(B)、jumbo-t(Dr)が登場。スポットライトに照らされた松田歩(Vo)が「まだ行かないで よそ見しないで」と、1月リリースの最新曲「ステキッ!!」をアカペラで歌い始め、ライブの幕を開けた。寒色のライトに照らされながら立て続けに「まるで天使さ」が披露されると、さわやかさの中にノスタルジーと都会的なムードが溶け合う独特のサウンドスケープが広がり、観客は一気に離婚伝説のメロウな世界観へと引き込まれていく。続く「本日のおすすめ」では、松田がハンドマイクを手にステージを歩き回りながら観客と視線を交わし、この一夜限りの競演ならではの高揚感を共有する。そして別府純(G)の軽快なカッティングを合図に「愛が一層メロウ」が投下されると、会場の熱気は急上昇。観客は大合唱で楽曲に参加し、離婚伝説の肩肘張らないポップスの世界に身を委ねた。
ここで、柿沼のノスタルジックなキーボードソロをきっかけに「萌」がスタート。ステージ全体にスモークが広がる幻想的な雰囲気の中、松田の情感豊かな歌声を追いかけるように別府がエモーショナルなギターソロを奏で、楽曲の世界観を深く彩った。曲を終えた松田は「ついに、秦さんとのツーマンライブ当日を迎えることができました。ようやくだね。夢みたいな1日です」と素直な思いを吐露。「2回の対談を経て、秦さんの温かい人柄に触れたり、楽曲制作やライブに対する姿勢を知ったりして、本当にカッコいいミュージシャンだなと感じました。今日は敬意を込めて、大好きな秦さんのこの楽曲をカバーさせていただきます」と語り、秦基博の「僕らをつなぐもの」を一言一言噛み締めるように歌い上げる。秦への愛とリスペクトあふれるパフォーマンスに、会場は鳴り止まない拍手に包まれた。続いて披露されたのは「紫陽花」。雨の日の憂鬱さを吹き飛ばすようなさわやかなサウンドが会場を包み込み、オーディエンスも自然と体を揺らしながら心地よい空気を共有する。そしてラストは「メルヘンを捨てないで」。別府の情熱的なギターソロがステージの終わりを惜しむ観客の思いに寄り添うように響き渡り、離婚伝説のパフォーマンスは深い余韻を残して締めくくられた。
秦基博
離婚伝説からバトンを受け取った秦のステージは「やわらかな午後に遅い朝食を」でスタート。オレンジ色のライトに照らされた秦がアコースティックギター1本で届ける力強くもはかない歌声に、観客はじっと耳を傾けた。そのまま間髪いれずにトオミヨウ(Piano)、真壁陽平(G)、須藤優(B)、伊吹文裕(Dr)によるバンドアンサンブルが響き渡り、続いて披露されたのは、事前のインタビューで松田が秦の楽曲を聴くようになったきっかけとして語っていた「鱗(うろこ)」。そこから「トレモロ降る夜」と立て続けにデビュー初期の楽曲が展開され、会場は一気に秦が描き出す温かくエバーグリーンなポップスの世界へと誘われていく。
ここで秦は離婚伝説について「ツーマンということで、カバーまでしてもらって本当に光栄です。ありがとうございます」とコメント。「何度か話させてもらったけど、本当にいい子たちだね」と笑顔を見せた。続いて披露された「ポケットに魔法を入れて」では、「どうしようもなくて しゃがみこんだ ため息の帰り道」と、秦が物語を語り聞かせるように優しく歌い始め、聴く人の心を温かく照らすひだまりのような歌声を響かせる。続いて、トオミの繊細なピアノにいざなわれてスタートした「自画像」で空気は一変。どこかダークで気だるげな雰囲気に会場を一気に浸し、秦の表現の幅を印象付けていく。真っ赤なライティングの中展開された伊吹のエネルギッシュなドラムソロには、観客も思わず大きな歓声を上げた。続く「シンクロ」では自然とクラップが巻き起こり、その勢いのまま疾走感たっぷりに「キミ、メグル、ボク」へなだれ込む。事前インタビューで別府が10代の頃から聴いていた楽曲として挙げていた1曲だ。会場は大きな盛り上がりを見せ、秦も時折飛び跳ねながら、客席との一体感を楽しむ。そして最後に披露されたのは「メトロ・フィルム」。秦ならではの、日常に根付いた情景が浮かぶ歌詞と歌声が情感たっぷりに届けられ、ライブは温かな余韻を残して幕を閉じた。
セットリスト
「ライブナタリー “離婚伝説 × 秦基博”」2026年7月13日 Zepp Haneda(TOKYO)
離婚伝説
01. ステキッ!!
02. まるで天使さ
03. 本日のおすすめ
04. 愛が一層メロウ
05. 萌
06. 僕らをつなぐもの
07. 紫陽花
08. 眩しい、眩しすぎる
09. ファーストキス
10. You Should Know Your Love
11. メルヘンを捨てないで
秦基博
01. やわらかな午後に遅い朝食を
02. 鱗(うろこ)
03. トレモロ降る夜
04. 泣き笑いのエピソード
05. ポケットに魔法を入れて
06. 自画像
07. シンクロ
08. キミ、メグル、ボク
09. メトロ・フィルム


