黒夢がアリーナワンマンライブ「THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ-」の東京・TOYOTA ARENA TOKYO公演を、7月17日から19日まで計3日間にわたって行った。
清春(Vo)のデビュー30周年ツアーの一環として“10年ぶりの再始動“を謳ったライブを2025年2月に行ったことを機に、2026年に入ってからも活動を継続している黒夢。アリーナ公演の前には、バンドの代表作とも言える「Drug TReatment」「CORKSCREW」のリレコーディングアルバムを発表し、“今の黒夢”を改めてリスナーの耳に刻みつけた。なお3日間のライブのセットリストは公演ごとに変わり、清春と人時(B)のこだわりを反映したものに。この記事では、SATOKO(Dr / FUZZY CONTROL)、KOKI(G / The BONEZ)、堀崎翔(G)がサポートを務めた初日17日公演の模様を紹介する。
狂騒の始まりは一触即発
この日のライブの口火を切ったのは「FAKE STAR」。SATOKOが叩く破裂音のようなシンバルが会場に響き渡ったのを合図に、清春は今にも客席に飛び込まんばかりの勢いで咆哮を繰り返し、オーディエンスを煽り立てた。その勢いを上回る苛烈さで人時、バンドメンバーも楽器を操り、のっけからTOYOTA ARENA TOKYO内に一触即発のムードが漂う。ライブハウス公演を想起させる緊密さと緊張感を内包した空気は、「DRIVE」「Spray」と続く中でさらに高まり、開演10分弱で会場は狂騒へと陥った。
そんな興奮状態のオーディエンスを前に、「黒夢最大規模のアリーナ公演、よくぞ集まってくれました。3日あるんで、今日はあと20分くらいで終わりたいと思います」と煙に巻くような発言をする清春と、「本当に楽しみにしてました」とはにかむ人時。清春は「僕らもレコード会社も予想していなかったんですけど、予想外に売れていて……」と「Drug TReatment」「CORKSCREW」のリレコーディングアルバムの評判について口にしつつ、「すごいライブをやる自信がありますんで」とライブが黒夢の真髄であることを強調した。
現在進行形を提示する圧倒的なステージング
セットリストの中心を担うのはもちろん、「Drug TReatment」「CORKSCREW」といった約30年前の楽曲群。それらを披露するとなれば、ノスタルジックになりかねないが、清春と人時は懐古主義を一蹴するように、エネルギッシュなステージングを展開していく。アコースティックギターの音色が象徴的な「NITE&DAY」が始まると、清春のしゃがれた声が退廃的でありながらもそこはかとない艶やかさをたちのぼらせる中、人時のメロディアスなベースラインが曲の躍動感を引き立てていく。「気怠くタバコの煙吐き出していた」というフレーズが登場する「少年」では、人時がタバコをくわえながらプレイする傍らで、清春も手慣れたようにタバコに火を点け、ステージで煙をくゆらせる。人を寄せ付けないロックスター然としたオーラを放ちながら、ギターをかき鳴らし、叫ぶように歌う清春。オーディエンスはそれに有らん限りの声で応え、会場に漂う一体感をより強固なものにしていった。
人時の多彩なプレイが堪能できるベースソロを挟み、「ROCK'N' ROLL」を皮切りにライブは後半戦へ。ミディアムチューンも披露した前半とは打って変わって清春と人時は、息つく間もなく3分前後のパンクチューンやロックンロールナンバーを連続投下。「後遺症 -after effect-」では清春の気怠く怒気をにじませた声をきっかけに、強烈なコール&レスポンスが繰り広げられ不穏な空気が醸成されていく。本編ラストを飾ったのは「SICK」。「やれるか」とアジテートする清春と、傍らで汗を滴らせメーターを振り切ったようにベースを奏でる人時。一切の緩みのないパフォーマンスでライブ終盤を彩った清春は、「We are ROCK'N' ROLL! サンキュー黒夢でした」と叫び、颯爽とステージをあとにした。
清春と人時、笑顔で手をつなぎ、抱擁交わす
アンコールで清春と人時は、昔話を交え近況を和やかにトーク。清春は「昔はヴィジュアル系だったのに……」と自分たちの歴史を振り返り、「今の黒夢のバランス、気に入ってます」と胸を張る。さらに「皆さんもパートナーがいると思います。大切にしてください。身をもって反省してます。去年黒夢が終わらなかったのは、90%くらい人時さんのおかげです。どこかで言いましたが、(人時とは)一心同体だと思います」と険悪な時代を経て、改めてお互いの大切さを認識したことを明かす。その言葉に人時やバンドメンバー、観客も柔らかな表情を浮かべ、ステージに温かなムードが漂った。
しかし一度マイクを握り、楽器を手にすれば、2人の間に流れる空気はヒリヒリとしたものに一変。脳髄を刺激するようなベースが響く「MIND BREAKER」を皮切りに、「NEEDLESS」「Like@Angel」と続き、オーディエンスのテンションを引き上げた。この日、最後に届けられたのは、1995年にリリースされた「BEAMS」だった。清春のハミングが聞こえた瞬間、驚きを帯びた歓声が会場に大きく轟く。清春は人時を後ろから抱き締め、観客の視線を釘付けにしつつ、蠱惑的な声を甘く響かせ、ライブのハイライトを作り出した。全17曲、2時間のステージを終えたあと、人時と手をつなぎ「サンキュー、黒夢でした」と挨拶をした清春。清春と人時の2人は、万感の表情で抱擁を交わし「THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ-」初日公演に幕を下ろした。
黒夢は“クロの日”である9月6日に「THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ-」東京・東京ガーデンシアター公演を実施。清春の誕生日である10月30日には東京・LINE CUBE SHIBUYA公演を、2027年にはZeppツアー「KUROYUME 2027 ZEPP TOUR『2027』」を行う。なお、TOYOTA ARENA TOKYO公演2日目の様子は9月にWOWOWで放送・配信が予定されている。
セットリスト
「THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ-」2026年7月17日 TOYOTA ARENA TOKYO
01. FAKE STAR
02. DRIVE
03. Spray
04. MARIA
05. Walkin' on the edge
06. REASON OF MYSELF
07. NITE&DAY
08. 少年
09. ROCK'N' ROLL
10. C.Y.HEAD
11. CANDY
12. 後遺症 -after effect-
13. SICK
<アンコール>
14. MIND BREAKER
15. NEEDLESS
16. Like@Angel
17. BEAMS
公演情報
黒夢ライブ
2026年10月30日(金)東京都 LINE CUBE SHIBUYA
KUROYUME 2027 ZEPP TOUR「2027」
2027年2月8日(月)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2027年2月9日(火)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2027年2月12日(金)福岡県 Zepp Fukuoka
2027年2月14日(日)福岡県 Zepp Fukuoka
2027年2月21日(日)北海道 Zepp Sapporo
2027年2月26日(金)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2027年2月27日(土)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2027年3月5日(金)愛知県 Zepp Nagoya
2027年3月6日(土)愛知県 Zepp Nagoya
2027年3月11日(木)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
2027年3月12日(金)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
2027年3月13日(土)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)


