ART-SCHOOLのトリビュートライブ「Dreams Never End vol.8」が8月2日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて開催された。
「Dreams Never End」とは?
ART-SCHOOLは、結成25周年を記念してリリースしたトリビュートアルバム「Dreams Never End」と連動したライブを昨年10月から行っている。トリビュートライブの各公演には、アルバムに参加したアーティストが出演。8公演目となる「Dreams Never End vol.8」にはリーガルリリーとHelsinki Lambda Clubが出演した。
Helsinki Lambda Club
トップバッターを務めたHelsinki Lambda Clubは、2025年までUK.PROJECTに所属し、大きなくくりではART-SCHOOLのレーベルメイトだった。さらに橋本薫(Vo, G)は、学生時代にART-SCHOOLのコピーバンドを組むほどの彼らの大ファンだ。そんなHelsinki Lambda Clubはギターサウンドを前面に押し出した「Jokebox」でライブをスタート。ART-SCHOOLからの影響を色濃く感じさせるアレンジやメロディラインを観客は体を揺らして味わい、拍手と歓声をステージに送った。
激しくぶつかり合う橋本と熊谷太起(G)のギターの音色と、稲葉航大(B)の独特なステップで視覚的にもオーディエンスを楽しませる「キリコ」で、説得力のあるバンドアンサンブルを響かせたHelsinki Lambda Club。7月にリリースしたばかりの新曲「そうかもしんない」では、ヒップホップテイストなビートとオルタナティヴなサウンド感を融合させ、バンドの新境地を示した。「朝、カラオケでART-SCHOOLを歌ってきたので準備万端です」と気合い十分な橋本は満を持してトリビュートアルバムでカバーした「ウィノナライダー アンドロイド」を歌唱。ヘルシンキ流の「ウィノナライダー アンドロイド」は、オリジナルよりもテンポをグッと落としたドリーミーなアレンジで、観客を楽曲の世界へと深くトリップさせた。その後、Helsinki Lambda Clubは「ロックンロール・プランクスター」「ミツビシ・マキアート」と人気曲を連続で届け、会場にシンガロングを巻き起こして出番を終えた。
リーガルリリー
ギター3本のART-SCHOOLに対し、ギター、ベース、ドラムのスリーピースというミニマムな編成のリーガルリリー。彼女たちはソリッドなサウンドが際立つ「1997」でライブをスタートさせた。キラーチューン「リッケンバッカー」を放つと、会場は歓喜の声に包まれ、オルタナティヴな魅力あふれる最新曲「コニファー」では、海(B)が奏でるうねるベースラインで観客を踊らせた。
ポエトリーリーディングを取り入れた「蛍狩り」では、まるで物語を紡ぐかのように次々に展開していくメロディと、たかはしほのか(Vo, G)の緊迫感のあるボーカルで会場の空気を掌握。圧倒的なプレイのあと、たかはしは「トリビュートアルバムに誘っていただいてうれしいというよりかは……バンドやっててよかったなと思います。私たちが参加した曲を聴いてください」と、「Dreams Never End」でカバーした「SKIRT」の演奏へとつなぐ。イノセントな歌声という共通点を持つART-SCHOOLとリーガルリリーの親和性の高さを象徴するようなこのカバーは、来場者たちの胸に深く響いた。続く「キラキラの灰」でポップな側面を見せたリーガルリリーは、最後に「ますように」を祈るように届け、ステージを去った。
ART-SCHOOL
2組のリスペクトが滲んだステージを経て、いよいよ登場したART-SCHOOLは「BOY MEETS GIRL」のフロアを突き上げるようなサウンドでライブの開幕を告げる。Helsinki Lambda Clubがカバーした「ウィノナライダー アンドロイド」、ギターリフが木漏れ日のようにきらめく「14souls」を披露したあと、木下理樹(Vo, G)は「こんばんは。ART-SCHOOLです。Helsinki Lambda Clubとリーガルリリー。出てくれてどうもありがとうございました。僕は2組のファンなので、出てくれてとても光栄に思っています」と2組への感謝の思いを伝える。そして「いい日曜日になるように」という願いを込めて、繊細さと力強さを併せ持つ「ガラスの墓標」を届けた。
戸高賢史(G)の力強いギターストロークで始まる人気曲「スカーレット」で一気にフロアの温度を引き上げたART-SCHOOL。続く「欲望の翼」で、木下と戸高が向き合い熱いコンビネーションプレイを見せ、さらに観客を熱狂させた。直後のMCで戸高はトリビュートアルバムに参加したアーティストと競演するこのライブシリーズについて「今日を含めてあと2回で終わりなんですが、毎回すごく刺激になったし、出てくれたバンドからもART-SCHOOLへの愛を感じて、大きな収穫のあるいいイベントをやってこれた」と語る。木下は「ヘルシンキは前にも対バンしたことがあるんですけど、ずっと好きなバンドなんです。リーガルリリーは『SKIRT』のカバーを聴いたときに『これは天才なんじゃないか?』とびっくりしました。この2組とやれて本当にうれしいです」と改めて2組への思いを伝えた。
その後、ART-SCHOOLはリーガルリリーがカバーした「SKIRT」や神々しい雰囲気をまとった「YOU」を熱演。サポートメンバーの中尾憲太郎(B)が鳴らす剛健なベースラインがリードする「Just Kids」からは「ジェニファー'88」「real love / slow dawn」、そしてラストの「Bug」まで一気に駆け抜け、本編を終えた。アンコールは一曲入魂。5人は「FADE TO BLACK」をダイナミックな演奏で届け、壮絶な余韻の中で「Dreams Never End vol.8」の幕を閉じた。
「Dreams Never End」次回公演は、9月5日に東京・LIQUIDROOMでcinema staffとPeople In The Boxを迎えて開催される。また11月からは全国ツアー「The Fragile Songs」が7都市で行われる。
セットリスト
「Dreams Never End vol.8」2026年8月2日 渋谷CLUB QUATTRO
Helsinki Lambda Club
01. Jokebox
02. Good News Is Bad News
03. Horse Candy
04. 止められないっ!
05. キリコ
06. そうかもしんない
07. ウィノナライダー アンドロイド
08. ロックンロール・プランクスター
09. ミツビシ・マキアート
リーガルリリー
01. 1997
02. リッケンバッカー
03. コニファー
04. ニコの涙
05. 蛍狩り
06. SKIRT
07. キラキラの灰
08. ますように
ART-SCHOOL
01. BOY MEETS GIRL
02. ウィノナライダー アンドロイド
03. 14souls
04. ガラスの墓標
05. スカーレット
06. 欲望の翼
07. SKIRT
08. YOU
09. Just Kids
10. ジェニファー'88
11. real love / slow dawn
12. Bug
<アンコール>
13. FADE TO BLACK
公演情報
ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE「Dreams Never End」vol.9
2026年9月5日(土)東京都 LIQUIDROOM
<出演者>
ART-SCHOOL / cinema staff / People In The Box
ART-SCHOOL TOUR 2026「The Fragile Songs」
2026年11月1日(日)京都府 磔磔
2026年11月3日(火・祝)福岡県 INSA
2026年11月7日(土)北海道 SPiCE
2026年11月14日(土)宮城県 仙台MACANA
2026年12月12日(土)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
2026年12月13日(日)大阪府 Shangri-La
2026年12月20日(日)東京都 Zepp Shinjuku(TOKYO)


