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betcover!!とOGRE YOU ASSHOLE、大阪で繰り広げた不可思議な競演

betcover!!とOGRE YOU ASSHOLE。(撮影:日吉“JP”純平)
7分前2026年08月04日 9:02

betcover!!とOGRE YOU ASSHOLEのツーマンライブ「ライブナタリー “betcover!! × OGRE YOU ASSHOLE”」が、7月30日に大阪・BIGCATで開催された。

両バンドに相性のよさを見出したライブナタリースタッフの熱意によって実現した本公演。一見すると異色とも思える組み合わせながら、退廃的かつ耽美的な演奏およびステージングを通じて両者に通底するものを存分に見せつけ、見届けたオーディエンスに納得の表情を浮かべさせた。

OGRE YOU ASSHOLE

おもむろに打ち鳴らされた丸みのある音色のゆったりしたシーケンスビートに、アブストラクトなサウンドエフェクトや馬渕啓(G)のリバービーなエレクトリックギターなどが少しずつ折り重なっていく。するとそこへ、出戸学(Vo, G)のソフトなボーカルが「くくるロープの輪っかに 見える山の向こうに はく息が束になり 響き」とひそやかに追従。ブルーに染まる薄暗いライティング演出とも相まって、まるで会場全体が幻想的な精神世界に転移したかのような現実離れしたムードがたちまち場を支配した。

10分を超えるドリーミーなオルタナティブディスコチューン「ROPE」で静かに幕を開けたOGRE YOU ASSHOLEのステージは、その後も浮遊感のあるドラッギーな長尺ダンスビートナンバーが黙々と投下され続け、オーディエンスを夢心地に誘い続ける。インダストリアルなシンセベースをフィーチャーした人力ミニマルテクノ「待ち時間」、そこからシームレスにつながる「家の外」を経て、調性の曖昧なハーモニー構造が朝というよりも白昼夢を連想させるメロウチューン「朝」へとノンストップで遷移。MCはおろかボーカルパートすらめったに訪れないストイックかつ官能的なセットリストで、フロアを終始ゆらゆらとたゆたわせた。

ライブが終盤に差しかかると、目の覚めるようなファンクビートとたっぷりディレイのかかったサイケデリックギターが絡み合うハウステイストのオルタナティブソウルナンバー「見えないルール」がオーディエンスの体を激しく揺らし、アウトロでは馬渕のフリーキーなギターソロも炸裂。そしてラストナンバーにはスローなドリームポップチューン「ワイパー」がチョイスされ、ほぼすべての演奏曲が10分を超えるトリッピーなステージをメランコリックに、かつ陶然と締めくくった。

betcover!!

白瀬元(Piano)の奏でる静謐なピアノに乗せ、朗読のような旋律のような柳瀬二郎(Vo, B, etc)のボーカルが詩を紡ぎ始める。その導入から、流れるようにノスタルジックなムードのフルートソロパートへなだれ込んだかと思いきや、今度は緊張感のあるピアノの低音リフが割って入りアグレッシブなバンドアンサンブルを誘発。すると柳瀬はおもむろにエレクトリックベースを抱え、歌いながらグルーヴのボトムをも支え始める。シアトリカルな組曲を思わせるような、プログレッシブかつエクスペリメンタルなオルタナティブワルツ「野猿」で幕を開けたbetcover!!のステージは、終始尻尾をつかませない奔放な楽曲と演奏がオーディエンスを煙に巻き続け、夢のような、あるいは悪夢のような濃密かつファンタジックなひとときを提供した。

ステージ中盤で披露された耽美的なプログレッシブバラード「サマーランド」の演奏後、ふいに柳瀬が「ここで一句。スーパーボールを投げると跳びはねますが、私は跳びはねたくない」と帽子を取って一礼したのち、バンドはシューゲイジングなオルタナティブポップナンバー「あいどる」に端を発する、激流のようなラストスパートを開始。ノンストップかつシームレスに次々とアグレッシブな楽曲群を畳みかけ、聴衆に息をつく間も与えない構えだ。サイケデリックな「忘れる女」で「ロックンロール・アンド・フュージョン!」と絶叫し、ゴージャスなムードのスウィング歌謡「ミー子のコンサート」で大喝采を巻き起こし、インプロバイズドなハイスピードナンバー「壁」「バーチャルセックス」の連投でオーディエンスの左脳をほぼ機能停止させることに成功した。

「ありがとうございました。次で最後の曲です。バイバーイ」と淡々と告げた柳瀬は、大儀見海(Dr)との軽いジャムセッションを交わしたのち、大曲「超人」の演奏に突入。バンドは冒頭の高速ジャズロックパートを経て不穏な8分の6拍子パートへ遷移すると、Romantic(Key)のオルガンおよびモノシンセソロを皮切りに長尺のインプロビゼーションの応酬を始めた。日高理樹(G)がパートごとにエレクトリックギターとアコースティックギターを使い分けるかたわら、柳瀬はベース、サックス、フルートなどを忙しなく持ち替え続ける。20分を超えるロングセッションを通じてバンドの人数を優に超える種類の楽器ソロが気前よく披露され、会場を埋め尽くしたファンを十二分に満足させた。

セットリスト

「ライブナタリー “betcover!! × OGRE YOU ASSHOLE”」2026年7月30日 BIGCAT

OGRE YOU ASSHOLE

01. ROPE -meditation ver.-
02. 待ち時間
03. 家の外
04. 朝
05. 見えないルール
06. ワイパー

betcover!!

01. 野猿
02. 炎天の日
03. ゴーゴースチーム
04. 母船
05. 火祭りの踊り
06. サマーランド
07. あいどる
08. 忘れる女
09. ミー子のコンサート
10. 壁
11. バーチャルセックス
12. 超人

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