アーティストの草間彌生が、8月14日に多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。97歳だった。
水玉模様や網目模様を用いたカラフルな作品や、鏡を使ったインスタレーションが特に有名な草間。美術を中心にパフォーマンス、小説、詩など多方面における前衛芸術家として世界的に活躍した。また国内外のミュージシャンに与えた影響も大きい。chelmicoは2017年に東京・国立新美術館で行われた展覧会「草間彌生 わが永遠の魂」とファッションブランド・XLARGEとX-girlのコラボレーションコレクションに影響を受け、楽曲「Timeless」のミュージックビデオを制作。TOWA TEIが2013年に発表したアルバム「LUCKY」のジャケットアートワークは、草間が手がけた。
海外アーティストではシンディ・ローパーが2024年に始まったツアー「Girls Just Wanna Have Fun Farewell Tour」で草間の作品をステージ演出として取り入れ、自身やバックパフォーマーが水玉柄の衣装をまとって「Girls Just Want to Have Fun」を披露。このほかアメリカ、イギリス、イタリアなどの海外アーティストが、草間を題材にした楽曲を発表したことがある。
また草間自身が関わった音楽関連作品もあり、2010年発表のビデオインスタレーション「Song of a Manhattan Suicide Addict(マンハッタン自殺未遂常習者の歌)」では、草間が作詞、作曲した楽曲を自ら歌い上げた。このインスタレーションは、1978年発表の半自伝的小説「マンハッタン自殺未遂常習犯」に由来する作品。ニューヨークで活動した時代の精神的苦闘や、“自己消滅”がテーマになっており、「抗うつ剤飲んで去ってしまう」「錯覚の扉 うち破る」「花のもだえの中 今は果てなく天国への階段」といった歌詞では、草間の作品の原点にある、幼少期から続いた幻視や幻覚の体験が表現された。
東京・新宿区にある草間彌生美術館では、草間の訃報を伝えるとともに、功績を称えるコメントを発表。展覧会「クサマズ・ポップ」は予定通り8月30日まで開催するという。


