Age Factoryが今年4月にリリースしたシングル「静脈 / ERROR」のミュージックビデオがYouTubeで公開された。
このMVの監督を務めたのはジョージアを拠点に活動するアーティストのアントン・レヴァ(savemymind)。アナログとデジタルの手法を横断したクリエイティブを手がける彼は、これまでにナイキ、ユニクロ、Adobe、Apple、ジバンシーなどのプロジェクトに参加し、ポスト・マローン、ブレント・ファイヤーズ、トロイ・シヴァン、オマー・アポロ、Tohjiらのアートワークを制作してきた。
今回のMVは東京の街を歩きながら撮影した映像などを中心に、#1「静脈」 #2「ERROR」の2本立てで制作された。このMVについてアントンは「プレッシャーや内なるノイズ、不協和を、身体の動きやジェスチャー、人が世界の中にどう存在するかという振る舞いを通して表現し、外側で起きている出来事によって、内側で起きている感情を映し出すことを目指した」とコメントを寄せている。
アントン・レヴァ コメント
今回のプロジェクトは、Age Factoryの2曲を軸に、「人の思考や感情が都市の風景に映し出され、街そのものと切り離せなくなっていく感覚」を描くことをテーマに制作した。
東京、とくに恵比寿から渋谷にかけて街を歩いていると、街のささやかなディテールが絶えず想像力を刺激してくる。通りや窓、光、人の動き、そこにある物や風景が、自分の内側の感情と結びつき、空間そのものを通して感情を体験しているような感覚が生まれる。
一本目の映像は、その感覚から生まれた作品だ。テーマは「観察」と「自由」、そして自分の意識が街のさまざまなレイヤーと溶け合っていく瞬間。撮影も同じ精神で行い、ほとんど準備や機材を持たず街を歩きながら、その場で出会ったものに反応し、動きや直感、そしてチーム全体での発見を積み重ねることで映像を形にしていった。
二本目の映像では、その対話を自分自身の内側へ向けている。感情的なプレッシャーや疲弊、自己破壊衝動、自分の思考から逃げ出したくなる衝動を描きながら、それでも光や愛、自分自身へ戻る道を探そうとする作品だ。
着想のひとつになったのは、渋谷で飲み明かしたあと路上で眠る会社員たちの姿だった。日常の風景である一方、その姿にはどこかロマンチックなものを感じた。システムの圧力に押し潰されそうになりながらも、その人の内側には愛や想像力、創造性が確かに残っている――そんなイメージを重ねている。
この二つの映像は、その両極を行き来する作品になっている。ひとつは都市との摩擦の中で感情を見つけ、小さな風景をロマンチックに見つめる作品。もうひとつは、そのエネルギーが内側へ向かったとき、自分の中に何が残るのかを見つめる、より私的な対話である。
そして何より、Age Factoryの楽曲が持つエネルギーに強く惹かれた。ボーカルやリズム、音のパターンが感情を伝える力に圧倒され、自分の中にあったコンセプトを押し付けるのではなく、音楽に対するその場の反応を大切にしながら、その振動やエネルギーを映像へ翻訳していく方法を探した。
プレッシャーや内なるノイズ、不協和を、身体の動きやジェスチャー、人が世界の中にどう存在するかという振る舞いを通して表現し、外側で起きている出来事によって、内側で起きている感情を映し出すことを目指した。
※原文は英語


