映画「RYUJI 竜二」の完成披露ジャパンプレミアが、本日10月7日に東京・TOHOシネマズ新宿にて開催された。
映画「RYUJI 竜二」ジャパンプレミア登壇者は?
10月30日に全国公開される映画「RYUJI 竜二」。ジャパンプレミアのステージには、主人公・花城竜二を演じた主演の柳楽優弥をはじめ、竜二を支える妻・まり子役の川栄李奈、竜二を慕う舎弟コンビを演じた直役の萩原利久とひろし役のJUNON(BE:FIRST)、竜二の旧友である兄弟分・カズ役の三宅健、竜二に恨みを募らせる因縁の相手・宮内役のRYUKI(MAZZEL)、組の若頭・新田役の伊藤英明、そしてメガホンを取った水田伸生監督が登壇した。なお本作の主題歌にはJUNONが在籍するBE:FIRSTの新曲「It's not a bad life」が選ばれている。
1983年に公開された金子正次主演の伝説的映画「竜二」の魂を受け継ぎ、新たな物語として描かれる本作では、昭和から平成にかけての新宿・歌舞伎町を舞台に、愛する家族のために裏社会から足を洗った元ヤクザの竜二が、過去のしがらみや仲間との絆の間で葛藤する姿が映し出される。
7年越しの映画化!水田監督がRYUKIの誕生日を祝福
満員の観客を前に、主演の柳楽は「最初にオファーいただいたのが7年前らしくて、自分でも忘れちゃうくらい年月が経って、ようやく観ていただける。本当にありがとうございます」と感慨深げに挨拶した。
水田監督は、7年前に1冊だった脚本から現代版や地方都市版、韓国人の脚本家版など4パターンを試行錯誤した経緯を振り返り、「悩みに悩んで、もともと金子さんが作った時代感があるからこその『竜二』なんだなと、そこに戻ろうと決めた。柳楽さんからは本(脚本)を直しましょうというアイデアではなく、やる意義とはなんなのか、この時代に『竜二』が世の中に出たときにお客様にどう受け止めていただくべきなのかという話を重ねて、本当に有意義な時間でした」と語る。さらに監督が「そんなことよりRYUKI、10月4日誕生日おめでとう!」と突然祝福すると、RYUKIは「ありがとうございます!」と笑顔で頭を下げ、会場は温かい拍手に包まれた。
映画化発表時の反響について、萩原は「普段あまり連絡をくれないような先輩や年上の知り合いの方から連絡が来たり、43年前の作品を見たことのある方からも連絡が来て、本当に長く愛されている作品なんだなと実感しました」とコメント。JUNONも「自分は父親や祖父が原作の竜二を知っていて驚いていたというのもありますし、映画好きの友達から『すごいじゃん』ってLINEが来ました」と周囲の反響の大きさを明かした。
作中のアパートで暮らす過去のシーンは、モノクロかつ1対1の画面比率で撮影されている。映画出演2作目となるJUNONは「家のセットを体験したのが初めてだったので、住めると思うくらいリアルでした。前の前の前くらいに住んでた家に、キッチンからリビングがあって……みたいな感じが似ていて、懐かしい気持ちもちょっと生まれました」と回顧。竜二、直、ひろしの3人の関係性が試写の段階で好評を集めていることについて、柳楽が「相性がいいのかもしれないですね」と語ると、JUNONも「監督のお気遣いもあり、家の穏やかなシーンから撮影が始まったのもあって、仲を深めることができたのは大きかったですね」と現場の空気感を振り返った。
三宅健の綿密な取材、RYUKIのアクションを絶賛
竜二の旧友であり、薬物に溺れていくカズを演じた三宅は「竜二とカズは10代の頃から一緒に連れ添った仲なので、映画の中ではそういうシーンは描かれないんですけど、2人の長く過ごしてきた時間みたいなものがにじみ出たらいいなと思って、柳楽くんと向き合ってお芝居をさせていただきました」と語る。役作りについては「当然ですけど薬物をやったことがないので、映画やドラマでしか見たことがなかった。実際にどうしたらいいんだろうと思って、薬物依存にもなられた現役弁護士の方で、もともとヤクザで麻薬の売人だったという人に取材をさせていただいて、『どういうふうになるんですか?』といろんな話を聞きました」と明かし、減量して撮影に挑んだことを振り返った。
三東会の若頭・新田を演じた伊藤は、初日に竜二が指を噛み切って破門に向かう緊迫したシーンを撮影。「柳楽くんは言葉を選ばずに言うと、普段は気さくで隣にいるあんちゃんのような雰囲気なんですけど、いざ本番が始まると役が乗り移ったような集中力で本当に素晴らしくて。リアリズムがあって即興性があって、ものすごく静かなすごみみたいなのも間近で見せてもらいました。あまりにも芝居を見すぎちゃって、自分のセリフなんだっけ?と忘れる瞬間があったような気がします」と柳楽の芝居を絶賛した。
本作で銀幕デビューを果たしたRYUKIは、「まず自分の人生の中でスクリーンデビューする日が来るとは思ってなかったです。人として大切なものを教えてくれる映画に携わることができてうれしかったです。初めてということもあって監督から薦められた映画で勉強したんですけど、その中で“内に秘める悪”みたいなものを個人的に大切にして。普段のプライベートじゃ出ないような自分の気持ちをこの作品では絶対作り上げないといけないなと思っていたので、めちゃくちゃ映画を見て勉強しました」とコメント。MAZZELメンバーからの反応を問われると、「『RYUKI、演技できるの?』って言われました(笑)。普段グループだと最年少なので心配のほうが多かったですね。みんな映画館に観に行ってくれると言ってくれているので、めっちゃうれしいです」と笑顔を見せた。
劇中の喧嘩シーンについて、相手役を務めた萩原は「(RYUKIは)身体能力が高いからポンポンきれいに飛んでくださる。どの演技もお上手だったので、すごいスムーズで『うま!』って思いました」とRYUKIのアクションを称賛し、柳楽も「アクションって受け身の人のリアクションでリアルに見えたりするらしいんですよ。だからすごいなと思いました」と太鼓判を押す。RYUKIは「光栄です!」と笑顔をこぼしつつも、恐縮しきりの様子。現場の思い出としてRYUKIが「あの時期けっこう寒かったんですよ。みんなでストーブを囲みながらお話しして、最高のクリスマスになりました」と明かすと、登壇者たちも顔を見合わせて笑い合った。
人生の究極の選択を明かすフリップトーク
イベント中盤では、作中で竜二が葛藤することにちなみ「人生で究極の選択だった出来事」をテーマにトークを展開することに。ここで三宅はフリップに「変わらないために変わる」と記入。「これまでその都度大きな決断をしたことが多々あったんですが、そのときに考えるのは、自分が環境を変えるとか変わるってことよりも、自分の中で大切にしているのは、自分が守りたいものを守るために選ぶ環境を変える。変わらない自分でいるために変わる、という意味ですかね。外側の環境を変えなきゃいけないことがあるんじゃないかということです」と自身の哲学を語った。
JUNONは「オーディション」と回答。「BE:FIRSTというグループで活動させてもらってるんですけど、そのオーディションを受けるときには就職する会社が決まってて。内定式とかやってるうちにオーディションが進んでいって、なかなか言えなくて、引き返せないところまで行ったときに内定を辞退させていただいた」と人生の転機を振り返った。
RYUKIは「三宅さんのあとでめっちゃ恥ずかしいんですけど」と恐縮しながら、「マネージャーさんに内緒で眉毛にスリットを入れるか迷ったとき」と発表。「怒られるか怒られないかで、怒られるを選びました。やりました。カッコよかったです。しっかり怒られましたけど、『気を付けてね』くらいで。だから入れてよかったです」と無邪気に話し、水田監督から「RYUKI以外は素晴らしい(笑)」とツッコまれた。
そのほか、柳楽が「事務所に応募したとき。もともとは歌って踊りたかったんですけど、映画を撮ることになり、こっち側を信じてがんばりますとなった」、川栄が「アイドルを続けるか役者をやるかで俳優人生を選んだ」、萩原が「アメリカでNBAの試合を最前列で見るために90万円のチケットを買った」、伊藤が「30年前に人生が大きく変わったジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」とそれぞれのエピソードを披露した。
激動の時代に「背中を押せる、寄り添える作品に」
最後の挨拶で、JUNONは「本当にすべてに全力で取り組ませていただきました。個人的には挿入歌や主題歌をやらせていただいて、そこも本当に全力でやらせていただいたので、それが作品を彩れていたらいいなと思っています」とアピール。三宅は「普通に生きることの難しさをとても痛感しました。それぞれの正しさの中で不器用に生きている登場人物たちの感情を皆さんに少しでも感じていただいて、心に残ったらいいなと思っております」と話し、RYUKIは「人って見た目とか大事と言われますけど、やっぱり人情や愛が人として大事だと思っているので、それを教えてくれる素晴らしい作品です」とコメントした。
主演の柳楽は「前作の竜二はバブル前、僕が見たときに感じたのは、追いつけない時代のスピードに乗り切れない面で戦っていたんじゃないかと。今回見た自分の竜二は、まさに今、AI革命みたいな変化の真っ只中にいる中で、ひたむきに自分を探したり見失わずにいたり、背骨を強くする期間になるのかなと。模索する姿が竜二を通して見れて、岐路に立たされている方の背中を押せる、寄り添える作品になっていたらいいなと思いました」と力強く語り、イベントを締めくくった。


