JUJUが全国ツアー「JUJU HALL TOUR 2026 純喫茶JUJU『時間旅行』演出:松任谷正隆」のファイナル公演を10月11日に東京・東京国際フォーラム ホールAにて開催した。
デンモクに残された2024年のヒット曲で幕開け
このツアーは今年3月リリースの洋楽カバーアルバム「昭和洋楽 純喫茶JUJU『時間旅行』produced by 松任谷正隆」を携え、全国26都市40公演にわたり開催。昭和の時代に日本で広く愛された“昭和洋楽”を中心に、邦楽カバーやJUJU自身の楽曲も織り交ぜながら、1組の男女の恋と愛をつづるコンセプチュアルなステージが展開された。
ステージ上の「純喫茶JUJU」の看板が点滅し、雨音やヒール音が響くオープニング映像が開けると、下手に構えられた「純喫茶JUJU」の扉からJUJUが姿を現す。JUJUが歌う米津玄師の「さよーならまたいつか!」に、バンドがロゼ&ブルーノ・マーズの「APT.」やCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」を重ねる変則的なマッシュアップでライブが開幕した。
JUJUは「有楽町にお越しの皆様、こんばんは!『純喫茶JUJU 時間旅行』有楽町店へようこそお越しくださいました!」と挨拶し、この“店舗”はもともと「スナックJUJU」だったが、ママが2024年夏から不在にしているために自身が改装途中の店舗を借りて「純喫茶JUJU」として営業していると説明。オープニングのナンバーはママが店を離れる直前の2024年当時、カラオケのデンモクに残されていたヒット曲であったことが明かされた。そしてJUJUは、店の改装中に見つけたという古い手紙とカセットテープのエピソードを披露。若き日のママが海を隔てた恋人と交わした手紙と録音テープをもとに、2人の青春の日々をたどる“時間旅行”へ観客を誘った。
手紙とともに繰り広げられる、ママと恋人の“時間旅行”
ステージ前方に紗幕が下り、森の映像が映し出される中、エルトン・ジョンの「Your Song」がスタート。映像が街へと移り変わると「DOWN TOWN」「守ってあげたい」が立て続けに演奏され、松任谷正隆の演出によって洋楽と邦楽、時代の境界を感じさせないシームレスな空間が創出された。手紙の朗読に続いて披露されたBee Geesの「How Deep Is Your Love」では、紗幕に1人の男のシルエットが浮かび上がり、ストリングスとコーラスが重なる中でJUJUが厳かに歌い上げる。荒野を進む列車の映像とともに披露されたエルヴィス・プレスリーの「Love Me Tender」では、JUJUがカウンターに腰かけグラスを傾けながら歌唱。さらに松田聖子の「SWEET MEMORIES」へとつなげ、ジャンルや時代を超えた愛の物語を描き出した。
「愛は孤独を照らす灯りだ」と記した手紙が読み上げられると、深紅のグラフィックとともにビリー・ジョエルの「Honesty」がスタート。そこから「Superstar」へとシームレスに移行した。恋人の家の玄関先に現れ、何かを伝えようとしていた猫について書かれた手紙のあとは、JUJUが五輪真弓の「少女」をカウンターでしっとりと歌唱する。ベースラインが際立つキャロル・キングの「It's Too Late」では、青い光の中で舞うJUJUの映像が重ねられ、草間信一のピアノとストリングスが響く「フィーリング」では愛のはかなさを表現するようにJUJUの幻想的な影が映し出された。
恋物語の終幕、そして舞台は再び現在へ
幕間にママから恋人への別れの手紙が読まれたあとは軽快なカッティングギターに乗せて「Alone Again (Naturally)」が披露され、サウンドのポップさと歌詞の孤独感のコントラストを際立たせる。吉田美奈子の「週末」から続いた寺尾聰の「ルビーの指環」では、JUJUがステージ上を歩きながら歌い上げ、JUJUがステージ上を歩きながら歌い上げ、バンド演奏とともに会場を盛り上げた。クリスマスを迎えた街でつづられた恋人の手紙に続いては舞い散る雪の映像とともにダイアナ・ロスの「If We Hold On Together」へ。そのまま「なごり雪」へと季節の移ろいを表現した。直後、雰囲気を一変させるイントロから「異邦人」がスタート。異国の海辺の映像をバックに、石成正人のギターソロを含めた力強いロックサウンドが響き渡った。
本編終盤に配置されたのは、松任谷が“鳥の目線”をイメージして編曲したというサイモン&ガーファンクルの「Bridge Over Troubled Water」。広大な荒野を飛ぶ1羽の鳥の映像とともに、ダイナミックな演奏に乗せてJUJUが壮大な歌声を届けた。物語の終幕を告げたJUJUは、本編最後に最新曲「夏蝉」を選択。それまでステージを覆っていた紗幕が上がっていき、観客を現在へと引き戻す演出の中で、躍動的なバンドサウンドに乗せて感情豊かな歌声を響かせた。
純喫茶のマスター松任谷正隆、パフェを手に
アンコールでは、「純喫茶JUJU」のユニフォーム姿でコーヒーカップを手にしたJUJUが再登場。「WITH YOU」「この夜を止めてよ」「Voice」「やさしさで溢れるように」をつなぐメドレーを披露し、自身のキャリアをたどるような構成で客席を沸かせた。MCでは、前日の10月10日「ジュジュの日」に発表された2027年の活動計画に言及。ニューアルバムの制作、全国フルオーケストラツアーの開催、そして春夏秋冬の年4回にわたるジャズライブの開催を発表し「音と声に集中する1年にしたい」と抱負を語った。
ここで「あれ、パフェが来たんじゃない?」というJUJUの言葉に続き、“純喫茶JUJUのマスター”こと松任谷正隆がパフェを手にしてサプライズ登場して観客を沸かせる。「うれしい4カ月でした」とツアーを振り返った松任谷に、JUJUが「また時間旅行に連れていっていただけますか?」と問いかけると「いいとも!」と応じるひと幕もあった。ラストは「最後の最後ですし、お礼の気持ちも込めて皆さんに愛を届けたいので、1曲弾いていただけませんか?」というJUJUのリクエストに応じ、松任谷がピアノで参加してミニー・リパートンの「Lovin' You」を披露。松任谷のピアノ、石成のギター、JUJUのボーカルという変則トリオ編成で、集まったファンへの感謝を込めて丁寧に歌い上げ、約4カ月に及ぶ全国ツアーの幕を下ろした。
今回のライブの模様は12月にWOWOWにて放送・配信されることが決定している。放送日などの詳細は後日発表予定。
セットリスト
「JUJU HALL TOUR 2026 純喫茶JUJU『時間旅行』演出:松任谷正隆」2026年10月11日 東京国際フォーラム ホールA
1. Your Song
2. DOWN TOWN
3. 守ってあげたい
4. How Deep Is Your Love
5. Love Me Tender
6. SWEET MEMORIES
7. Honesty
8. Superstar
9. 少女
10. It's Too Late
11. フィーリング
12. Alone Again (Naturally)
13. 週末
14. ルビーの指環
15. If We Hold On Together
16. なごり雪
17. 異邦人
18. Bridge Over Troubled Water
19. 夏蝉
<アンコール>
20. JUJUメドレー「時間旅行」ver. (WITH YOU~この夜を止めてよ~Voice~やさしさで溢れるように)
21. Lovin' You


