JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

本格再始動したDolly、思い出の地O-WESTで確かめ合った歴史と絆「また君たちのしるべになれたら」

Dolly「廻幕-unfreeze-」の様子。
5分前2026年11月02日 13:01

活動休止と解散を経て、今年14年ぶりに本格再始動を果たしたヴィジュアル系バンド・Dolly。再始動後初のシングル「アン・ドゥ・トロワ」で結成当初から掲げる“ダークメルヘン”の世界を改めて示した彼らが、結成日である10月26日に東京・Spotify O-WESTで単独公演「廻幕-unfreeze-」を開催した。

“最後の作品”からの新しい一歩へ

薄紫色に照らされた紗幕が左右にゆっくり開き、スモークがたゆたう真っ白なステージに黒い衣装でそろえた5人が姿を現す。透明感あふれるギターが響き、蜜(Vo)の歌声が優しいメロディを紡ぐバラード「cell.」でライブがスタートした。2022年の解散ライブ前に発表され、当時“最後の作品”と位置付けられていたこの曲が、時を経て5人の新しい一歩を彩る。美しいオープニングに温かな拍手が沸いた。

感傷的なムードを断ち切るように、蜜が「準備はいいか!?」と煽り、「アン・ドゥ・トロワ」へ。ゆいな(G)のスラップギターを合図に、ひと癖あるアレンジと変拍子で作り上げるポップスは、まさにDollyらしさの進化形だ。前のめりに演奏するメンバーの熱を受け、オーディエンスも手拍子やジャンプで新曲とは思えない盛り上がりを見せる。そこから「インソムニアン」「INject Candy」とヘビーな楽曲が続くと、会場の温度はますます上昇。フロアでヘッドバンギングが巻き起こる中、5人は美しさだけでなく、Dollyのアグレッシブサイドを見せつけた。

それぞれが語る喜びと感謝

「『廻幕-unfreeze-』へようこそ。結成21周年ですね。ファンのみんなとメンバー5人で迎えられてとても幸せです。アニバーサリーを派手に楽しんでお祝いしたいと思います」と語る蜜。彼は「みんなで一緒に踊りましょう」という言葉を添えると、Dollyの“ダークメルヘン”な世界のさらに奥深くへと誘っていく。「JULIET」ではミラーボールの光がきらびやかに輝く中、亜樹(Dr)とはち(B)がジャジーなビートを繰り出す。続く「黒猫カトリーヌ」では月の映像を背景にメランコリックな情景が広がり、演奏に浸りながら異世界にトリップするような、心地いい感覚を観客にもたらした。また、蜜の「くるくる回れ!」というコールに合わせてオーディエンスがジャンプして回る「Pumpkin carriage parade」や、多くのペンライトの光が揺れた「GOTHIC PARTY」など、全員でその場の空気を作り上げるのもDollyのライブの醍醐味。時代を越えて輝く楽曲群を通してどんどん一体感が増し、濃密な空間が生まれていた。

インターバルのMCでは、5人全員が順番にマイクを取り、それぞれ喜びと感謝を語った。はちが上京したときの思い出を振り返ったり、亜樹が結成1周年ライブでO-WESTに立ったときの話をしたりと、言葉の端々から感慨深さが伝わる。そしてエモーショナルな空気が漂う会場を見渡した蜜が「次は、節目のライブでよくやってきた大切な曲です。人生には目標やしるべとなるものが必要で、それがないと途方もない歩みになってしまう。僕たちは長い休みをいただいてしまったけど、また君たちのしるべになれたらうれしいなと思っています。そんな願いを込めて」と告げると、彼らは「星の砂時計」を届けた。聖(G)のアルペジオとゆいなのアコースティックギターの音色に乗せて、語りかけるように歌う蜜。幻想的なサウンドがステージに映写された星空と共鳴し、聴く者の心の奥深くまで切なく染み入っていく。後半には蜜がフロアにマイクを向け、大合唱が響き渡った。

演劇のような余韻を残して本編が終幕

亜樹のパワフルなビートでフロアを牽引しつつ、Dollyは「鬱雪ドロップ」で再びギアを上げて後半戦へ。聖がお立ち台の上でギターソロを轟かせる「ジオラマ ネバーランド」、振付やヘッドバンギングを交えて狂騒状態と化す「SCRAP BULLET [7DAYS]」、ひときわポップなメロディが降り注ぐ「オレンジ」と、歴代のライブを彩ってきたキラーチューンを畳みかける。ステージ上を駆け回る5人に負けじとフロアも熱量を高め、双方が笑顔に包まれた。

最後に「みんなに未来をお届けしたいと思います」という言葉を経て披露されたのは、未発表の新曲「Dolls」。4人の緻密なアンサンブルと、シャウトを交えながら歌う蜜の声に惹き込まれるバラードで、初期から貫いてきたファンタジックな美しさに加え、5人で前へ進む意志が刻まれている。演奏を終えたメンバーがステージを去る中、1人残った蜜が「これからも、君たちの支えとなりますように」と優しく語りかけ、深く礼をすると場内が暗転。まるで演劇のような余韻を残して本編は終幕した。

新たなニュース続々、派手にライブがフィニッシュ

ゆいなと亜樹によるグッズ紹介で始まったアンコールは、一転して和やかなムードで進行。聖とはちも加わり、Dolly結成前のエピソードが飛び出すほど和気あいあいと思い出話に花が咲いた。そして観客に呼び込まれて蜜が登場したのち、「まだまだ遊んで帰るよ!」という言葉とともにヘビーなナンバー「夕闇に溺れた白いバルーン」へなだれ込む。とどめに、イントロを繰り返して熱狂を煽る初期のナンバー「兎唄」が投下されると、メンバーもオーディエンスも全力でぶつかり合った。5人は2000年代のヴィジュアル系シーンの熱を継承しながら、2026年のDollyならではのエネルギーでライブを駆け抜けた。

2度目のアンコールでは、2027年1月13日に新曲「Dolls」をシングルリリースし、4カ月連続で主催ツーマンイベント「厭世蜜月人形奇譚・上弦」を開催するというニュースが発表された。さらに2026年の締めくくりとして、12月19日に無料ワンマンライブ「CANDY SYRUP SHOWCASE」を行うことが告知され、大歓声が沸き上がった。2006年に東京・目黒鹿鳴館で行われた無料ワンマンライブと同じタイトルを冠していることにも、メンバーの意図がうかがえる。精力的な活動に期待が高まるまま、彼らはラストの「S.O.S」で盛大に暴れ納めてライブをフィニッシュ。歴史と絆を確かめ合い、宣言通り“派手に”アニバーサリーライブを締めくくった。結成1周年記念ライブ以降何度も立ってきた思い出の地でのライブには、再会の喜びと、その先の希望があふれていた。

セットリスト

Dolly「廻幕-unfreeze-」 2026年10月26日 Spotify O-WEST

01. cell.
02. アン・ドゥ・トロワ
03. インソムニアン
04. INject Candy
05. サイコフリッパー
06. JULIET
07. 黒猫カトリーヌ
08. カメレオン
09. レイトカーニバル
10. Pumpkin carriage parade
11. GOTHIC PARTY
12. Alice in Dizzypit
13. 星の砂時計
14. 鬱雪ドロップ
15. ジオラマ ネバーランド
16. SCRAP BULLET [7DAYS]
17. オレンジ
18. Dolls
<アンコール>
19. 夕闇に溺れた白いバルーン
20. 兎唄
<ダブルアンコール>
21. S.O.S

今後の公演情報

Dolly無料ワンマンライブ「CANDY SYRUP SHOWCASE」

2026年12月19日(土)東京都 EDGE Ikebukuro

Dolly主催ツーマンイベント「厭世蜜月人形奇譚・上弦」

第1章「長靴をはいた猫」
2027年1月24日(日)東京都 EDGE Ikebukuro
<出演者>
Dolly / ザアザア

第2章「オズの魔法使い」
2027年2月27日(土)東京都 EDGE Ikebukuro
<出演者>
Dolly / DOG inThe PWO

第3章「不思議の国のアリス」
2027年3月14日(日)東京都 EDGE Ikebukuro
<出演者>
Dolly / 4:44

第4章「ピノッキオの冒険」
2027年4月17日(土)東京都 EDGE Ikebukuro
<出演者>
Dolly / ダウト

JOYSOUND
JOYSOUND.COMカラオケ歌うならJOYSOUND