野本慶によるソロプロジェクトMeg Bonusのワンマンライブが、11月3日に大阪・Shangri-La、5日に東京・WWWで開催された。本稿では東京公演の模様をレポートする。
ソロセットで紡ぐ「3 Songs + 4 Instrumentals」の世界
このライブはEP「3 Songs + 4 Instrumentals」のリリースに合わせて、Meg Bonusにとって初のワンマンツアーとして実施された。ヨルシカの楽曲「嘘月」が流れる中、野本はいつもの素足のスタイルで姿を現し、おじぎをしてステージ下手のPCや鍵盤の前にスタンバイ。マイクをスピーカーに向けて「嘘月」の音を取り込むと、リアルタイムで音色を操作してみせる。その音が脈動するノイズと化し、混沌とした雰囲気が漂い出した頃、野本はビートに合わせて鍵盤を弾き、やがて純朴かつ透き通った声で「II」を歌い始めた。
前半ブロックは野本のソロセットでライブが進行。「3 Songs + 4 Instrumentals」と同じく、「II」「IV」「VI」という歌唱曲とインストゥルメンタルを交互に配した構成だ。あいまいに溶け合う曲間を含め、楽曲には大胆なライブアレンジが施されている。スポットライトを浴びながら、野本はギターで轟音を響かせたり、バイオリンで不穏なムードを醸し出したりと、ありとあらゆる手段で自身の世界観を構築し、観る者を没入させていく。
三島由紀夫が“愛”について語る音声がしばし流れ、ギターのすさまじいノイズがカットイン。そこへ鍵盤のメロウな音色が重なり、緊張感がほどけるように優しいサウンドで場内が満たされる。野本はピアノの弾き語りで古川本舗「Alice」を歌唱。“森を燃やす”という最新作EPのコンセプトとどこか通じるような世界観のカバーを届け、そのまま「VI」の演奏へとつないだ。アンビエントに展開したサウンドは、次第に横尾忠則が「アートとは」を語るインタビュー音声に置き換わる。そのインタビューが締めくくられると同時に、ひとつの壮大な物語のようなライブ前半は終わりを迎えた。
バンドメンバーに囲まれメジャーデビュー発表
ライブ後半では、小金丸慧(G)、高橋佳輝(B)、榎本響(Key)、窪田大志(Dr)、西野右善(Sax)を迎えたバンドセットにて、「WATERWALTS」を皮切りに次々と演奏が届けられた。「OVER」では静寂を切り裂くバンドアンサンブルが盛大なカタルシスをもたらす。ジャジーなサウンドに合わせてフロアが揺れた「喝采」、緩急のあるアレンジがドラマチックな「TO THE YOU (ME) I MET BEFORE」を経て、「HORIZON」はピアノのみで奏でられ、野本の歌の魅力がダイレクトに届けられた。
「MERMAID」や「春になれ」で場内に幸福感が漂ったライブ後半。残り1曲となったタイミングで、野本は「伝えたいことがあります」と珍しくMCタイムを設ける。そして、Official髭男dismやTOMOOらを擁するポニーキャニオン内のレーベル・IRORI Recordsからメジャーデビューすることを発表し、フロアから温かな拍手を浴びた。続けて「たくさんの人に音楽を届けたいからメジャーデビューするけど、今日ここに来てくれた人のことを忘れることはありません。これからもっと大きくなっていくのでご声援をお願いします」と真摯に語った野本。ライブを支えてくれたバンドメンバーを紹介してから、彼はラストナンバー「まばたき」を情感たっぷりに届けてライブに幕を下ろした。
Meg BonusはIRORI Records第1弾作品を2027年にリリースする。詳細は続報を待とう。
セットリスト
「Meg Bonus LIVE TOUR 2026」2026年11月5日 WWW
01. I
02. II
03. III
04. IV
05. V
06. VI
07. VII
08. WATERWALTS
09. OVER
10. 喝采
11. TO THE YOU (ME) I MET BEFORE
12. HORIZON
13. LOVE
14. MERMAID
15. 春になれ
16. まばたき


