ももいろクローバーZの佐々木彩夏が昨日6月23日に神奈川・横浜アリーナでソロコンサート「AYAKA NATION 2019 in Yokohama Arena」を行った。
2016年より毎年行われ、今年で4度目の開催となった「AYAKA NATION」。今回、佐々木は“不思議な森”をコンセプトにさまざまな動物の姿に扮し、生バンドの演奏と共にバラエティ豊かなステージを繰り広げて会場に集まった1万2872人のプニノフ(佐々木ファンの呼称)を楽しませた。
オープニングムービーの上映後にステージ上の紗幕が落ちると、うさぎの耳が印象的な白い衣装を身にまとった佐々木がプニノフの前に姿を現す。23歳の誕生日である6月11日に配信リリースしたソロシングルの表題曲「Bunny Gone Bad」でライブをスタートさせた佐々木は、ももクロの最新アルバム「MOMOIRO CLOVER Z」に収録されているGLIM SPANKYの提供曲「レディ・メイ」を2曲目に披露。かわいらしい衣装とは対照的な雰囲気のロックナンバー2曲で、ピンク色のペンライトの光で染まった横浜アリーナを沸かせた。続けて彼女は浜崎あゆみ「Ladies Night」をカバーしたほか、1950年代の音楽をモチーフにした「My Hamburger Boy(浮気なハンバーガーボーイ)」をキュートに歌い上げ、プニノフから歓声を浴びた。
事務所の後輩であるアメフラっシの愛来が森をさまよう少女に扮する演出を挟み、佐々木は椎名林檎が書き下ろしたドラマ「カルテット」の主題歌で、同作に出演した松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平による限定ユニット・Doughnuts Holeが歌唱した「おとなの掟」を大人っぽく歌い上げる。さらにアメフラっシのメンバーのダンスをバックに「Moon Revenge」を披露した佐々木は、諫山実生「月のワルツ」や「Bunny Gone Bad」収録のバラードナンバー「Memories, Stories」を熱唱。会場をしっとりした雰囲気で包み込んだ。
その後、セクシーなヒョウの衣装に着替えた佐々木は、アメフラっシとDAN→JYOの飯塚瑠乃、桜木心菜、佐藤ひなた、矢嶋由菜と共に「キューティーハニー」「My Cherry Pie(小粋なチェリーパイ)」をにぎやかにパフォーマンスし、場内の熱気をぐんぐんと上昇させていく。ライブ中盤には猫の耳と尻尾が付いた衣装を着て、自身の愛器であるゼマティスの赤いエレキギターをかき鳴らしながらL'Arc-en-Cielの「READY STEADY GO」「HONEY」を歌唱。「キミとセカイ」ではCROWN POPのメンバーがバックダンサーとしてステージに登場し、ライブを彩った。
後輩グループのメンバーたちがEDMに乗せたダンスパフォーマンスで会場をヒートアップさせたのち、佐々木は鮮やかな色合いのドレスに身を包み、トロッコに乗って場内を移動。客席に向かって花びらを投げつつ、松田聖子「チェリーブラッサム」とBAAD「君が好きだと叫びたい」をカバーし、曲中に「好きだー!」と叫んでプニノフを魅了した。トロッコから降りてステージに戻った佐々木はここで初めてMCを展開し、髪を薄いピンクに染めたことをうれしそうにアピール。「嫌いになんない? 黒じゃなくても。ならないよね!」と声を弾ませた。そして竹上良成(Sax)と加藤いづみ(Cho)によるグッズ紹介を経て、ライブはラストスパートへ。佐々木は手話で歌詞を表現しながら「天国のでたらめ」を歌ったあと、TeddyLoidとのコラボ曲として発表した「Grenade feat. 佐々木彩夏」や、ももクロのバラード曲「月虹」を情感たっぷりに響かせた。
アンコール前には、「AYAKA NATION」毎回恒例のニイルセンのイラストで構成された映像コント「あーりん講座」が上映される。会場には佐々木と飯塚悟志(東京03)のかけ合いにより笑いが起こり、映像にゲスト出演した百田夏菜子の言葉をきっかけに「佐々木!」コールが発生。それに応える形でステージに再登場した佐々木は「あーりんは反抗期!」を披露し、プニノフを大いに盛り上げた。次に彼女は、インターネット上で事前に募集していた「あーりんに歌ってほしい“ももクロ曲”」のランキングで1位に輝いた「チントンシャン!」を全力でパフォーマンス。今年4月の「ももクロ 春の一大事 2019 in 黒部市 ~笑顔のチカラ つなげるオモイ~」にて、ももクロのメンバーが1人で歌うのが難しい「チントンシャン!」に投票するようモノノフ(ももクロファンの呼称)に呼びかけたことを説明し、3人がいるスタンド席に向かって「あいつらのせいだよ!」と怒りをぶつけた。
飾らないトークで笑いを誘った佐々木は、竹上の「佐々木彩夏さんの一番好きな紙のサイズはB5だそうです」というアナログタロウをオマージュした曲振りから「スウィート・エイティーン・ブギ」「Early SUMMER!!!」といったソロ曲を畳みかけるように連発。「あーりんはあーりん▽」の「あーりんはママ ママはあーりんなの あなたは私 私はあなたなの さあ 今ひとつになるのよ!!」というパートでは実際に母親の声が流れ、佐々木は笑いながらも驚いた様子を見せていた。続いてダンサーやバンドメンバーをプニノフに紹介した彼女は、チアリーディングのポンポンを片手に「だって あーりんなんだもーん☆」をラストナンバーとして歌唱。開演前に横浜アリーナ内で開催されたアイドルフェス「Yokohama A-rin Colletion」に出演したアイドルたちが外周通路に登場したほか、客席に佐々木の顔が大きくプリントされた2万枚の紙が降り注いだ。
最後のMCでは2020年7月12日に横浜アリーナにて5度目の「AYAKA NATION」が行われることが発表され、大きな歓声が起こる。佐々木は「毎年新しく更新したあーりんをお届けしたいなと思ってるんですけど、皆さん今年のあーりんを受け取ってくれましたか?」とプニノフに呼びかけ、「こうやってみんなが集まってくれて、あんなに『佐々木!』って叫んでくれるなんて本当にうれしいなって。異様な光景というか(笑)、こんなに素敵な時間や空間ってないなと思いました」「『私って超大スターじゃん』みたいな気持ちにさせてくれてうれしいです」と挨拶。「私ってほら、『大好き』って言ってもらえるのが好きだからさ(笑)。まだまだみんなが見たいと思うあーりんでいられるようにがんばっていきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします」と笑顔で語って今年の「AYAKA NATION」の幕を閉じた。
佐々木彩夏「AYAKA NATION 2019 in Yokohama Arena」2019年6月23日 横浜アリーナ セットリスト
SE. あーりんちゅあ
01. Bunny Gone Bad
02. レディ・メイ
03. Ladies Night(オリジナル:浜崎あゆみ)
04. My Hamburger Boy(浮気なハンバーガーボーイ)
05. おとなの掟(オリジナル:Doughnuts Hole)
06. Moon Revenge
07. 月のワルツ(オリジナル:諫山実生)
08. Memories, Stories
09. キューティーハニー
10. My Cherry Pie(小粋なチェリーパイ)
11. ROCK THE BOAT
12. READY STEADY GO(オリジナル:L'Arc-en-Ciel)
13. HONEY(オリジナル:L'Arc-en-Ciel)
14. キミとセカイ
15. チェリーブラッサム(オリジナル:松田聖子)
16. 君が好きだと叫びたい(オリジナル:BAAD)
17. 天国のでたらめ
18. Grenade feat. 佐々木彩夏(オリジナル:TeddyLoid)
19. 月虹
<アンコール>
20. あーりんは反抗期!
21. チントンシャン!
22. スウィート・エイティーン・ブギ
23. Early SUMMER!!!
24. あーりんはあーりん▽
25. だって あーりんなんだもーん☆
佐々木彩夏「AYAKA NATION 2019」
2020年7月12日(日)神奈川県 横浜アリーナ
※「あーりんはあーりん▽」の▽は白抜きハートマーク、DAN→JYOの矢印は右矢印左矢印が正式表記。
※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。